KASASAGI STUDIO 一級建築士事務所を設立
日本で唯一、伝統工芸を「モノ」から「空間」へ応用することに特化した一級建築士事務所。
株式会社KASASAGI(本社:東京都中央区、代表取締役:塚原龍雲)は、2025年2月15日、一級建築士事務所「KASASAGI STUDIO(東京都知事登録 第66513号)」を設立いたしました。
本事務所は、伝統工芸に用いられる技術や素材を建築および内装空間に応用し、伝統工芸の新たな活用可能性に挑戦するデザインビルドスタジオです。
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▍設立の経緯
弊社は2020年の設立以来、全国各地の伝統工芸品を取り扱い、カタログギフト「NICHI」やオンラインショップ「KASASAGIDO」を通じて、その魅力を発信してきました。
従来、伝統工芸は器や家具といった「モノ」としての提供が中心でしたが、弊社はこれを「空間」へと拡張し、伝統工芸を空間と統合して建築分野へ取り入れる事業へと転換しました。
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これまで物販事業で培った職人ネットワークやモノづくりのノウハウを活かし、国内外の大型施設をはじめとする多様な空間に、伝統工芸をアートや内装の一部として導入するプロジェクトを進めてきました。しかし、その過程で、伝統工芸が建築空間へ導入されにくい業界構造の課題が浮き彫りになりました。
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伝統工芸業界には建築図面を作成/解読できる人材がほぼいないため、設計や施工との調整が難しい
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建築側には伝統工芸の特性を理解し、適切に設計/施工できる人材がいないため、品質や安全性の担保が困難
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特殊な素材や工法の責任区分が曖昧であるため、導入プロセスが複雑化し、結果として伝統工芸が空間に組み込まれる機会が極端に少ない
この状況を打破するため、弊社は一級建築士事務所を設立しました。
伝統工芸と建築の双方に精通した設計チームを社内に持つことで、それぞれの間に立ち、共通言語を用いてプロジェクトを推進できる体制を構築。さらに、設計だけでなく、取り付け工事まで一貫して対応することで、伝統工芸の空間活用を円滑に進めることが可能になりました。
この取り組みは、伝統工芸の可能性を大きく広げます。空間という新たなフィールドを得ることで、伝統工芸はこれまでにないスケールや文脈で表現する機会を持てるようになります。
▍背景
一人当たりの生産額が161万円という厳しい伝統工芸の現状
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令和2年度一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会が実施した市場調査結果によると、伝統工芸市場の規模は約870億円であり、就労人口は5万4千人とされています。これを基に一人当たりの生産額を割り出すと約161万円となり、全国的に工房を存続させることが非常に厳しい状況であることが分かります。
さらに、昨今の激しい価格競争の影響で、伝統工芸品の制作過程では機械化や工程の簡略化が求められ、従来の手仕事技術が失われつつあります。
このような状況下で、伝統工芸は経済合理性に基づく市場からは取り残されがちです。しかし、伝統工芸の空間化への取り組みによって失われつつある伝統的な技術を活用できる新たな市場の創出に貢献できると考えています。
▍ボードメンバー紹介
▪統括プロデューサー
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塚原 龍雲
2000年生まれ。高校卒業後、米国の大学に進学。在学中に日本文化の魅力と可能性を再認識し、「日本の美意識で世界を魅了する」という目標を掲げ、KASASAGIを創業。
〈メディア・受賞歴〉
•日本初の文化芸術イノベーションファーム『YHIAISM ENTREPRENEURSHIP AWARD』受賞
•『週刊ホテルレストラン』2022年1月号掲載
•TBSテレビ『世界ふしぎ発見!』出演
•テレビ東京『WBS(ワールドビジネスサテライト)』出演
•Forbes JAPAN 世界を動かすカルチャープレナー 「CULTURE-PRENEURS 30」選出
▪設計統括責任者
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木田 佳仁
城戸崎建築研究室を経て、ロサンゼルスのデザイン事務所に従事。その後独立し、INTERLACE DESIGNを創業。NOBUレストランをはじめとする世界各国のホスピタリティ施設やラグジュアリー物件の設計実績を持つ。2025年、塚原龍雲とともに一級建築士事務所KASASAGI STUDIOを設立し、プリンシパル・アーキテクトに就任。
▪協力施工事業者
株式会社ギャロップ 佐藤俊之
1989年、弘匠建築装備株式会社に入社し、総合的な内装制作の推進、積算、発注業務を担当。2002年には株式会社アリアを共同設立し、取締役 東京支店長に就任。その後2022年、株式会社ギャロップを設立し、代表取締役に就任。日本橋KASASAGI Showroom 他、様々なKASASAGI プロジェクトで施工を担当。
▍日本橋にサンプルパネル展示商談室を設置
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東京都中央区日本橋室町に、伝統工芸のサンプルパネルなどを展示する商談室を開設しました。実物をご覧いただきながら打ち合わせが可能です。
▍KASASAGI STUDIOが提案する美意識
KASASAGI STUDIOがご提案する空間は、高度な職人技術を要する伝統的な素材にこだわります。日本の美意識を現代的に再解釈したデザインを取り入れることで、美しさと機能性が調和した、心地よく洗練された空間を創造します。
通常の建築設計では、建物全体をデザインし、そのデザインに基づいて素材やディテールを選定する演繹的なアプローチが一般的です。KASASAGI STUDIOでは、この従来の設計プロセスに加え、素材や職人さんの手仕事を起点として建物全体のデザインを考える“工芸的な造形プロセス”を取り入れています。この帰納的なアプローチにより、素材そのものの特性や技術が活かされた独自の空間づくりを実現しています。
こうした工芸的なプロセスを採用することで、手仕事ならではの本質的なモノづくりの美しさを空間に反映させるだけでなく、デザインと素材が一体となった心地よさを追求することが可能になります。
▍株式会社KASASAGIについて
弊社は2020年3月、「日本の美意識で世界を魅了する」という理念のもと創業いたしました。KASASAGIの名称は、七夕の際に織姫と彦星が会えるよう天の川に橋をかけた鵲(かささぎ)の神話に由来します。
私たちは、日本文化に宿る美意識を現代的に解釈し、世界へ届けることで、「日本と世界」「作り手と使い手」「過去と未来」を橋渡しする事業を展開しています。
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社名 |
株式会社KASASAGI |
代表取締役 |
塚原龍雲 |
所在地 |
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目11-6 宝来ビル2F |
許可・登録 |
【一級建築士事務所 KASASAGI STUDIO】 東京都知事登録 第66513号 |
HP |
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お問い合わせ先 |
info@kssg0311.com |
▍積極採用中
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【募集ポジション】
▪設計士
・一級建築士
・二級建築士
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