個展 『轟 修杜(とどろき しゅうと)の世界』 10歳までペンを持たなかった彼の「無限の可能性」と「アール・ブリュット」の世界
2023年8月1日(火)〜8月6日(日) <生活あーと空間 ぱるあーと>(京都市上京区)にて
今回の個展では、25年間にわたる轟修杜の軌跡と、人間の無限の可能性を感じて頂ければ幸いです。ぜひとも多くの皆様にご覧頂きたく、ご案内いたします。
※「アール・ブリュット」とは
「アール・ブリュット」は”加工されていない芸術”という意味のフランス語「art brut」が語源です。フランス語の
「brut」が「生のまま、自然のまま」という意味であることから、「生(き)の芸術」とも訳されます。
専門的な美術教育を受けていない人が、湧き上がる衝動に従って自分のために制作するアートのことで、絵画や造形
作品、民族芸術など分野も多岐にわたります。日本のアール・ブリュットも世界で高い評価を得ています。
■轟 修杜(とどろき しゅうと)について
・3歳の頃、言葉のコミュニケーションが上手くとれず、自閉的傾向の発達障害と診断。10歳まで
筆圧もままならず、ノートに書く文字は薄く、筆箱の中は4年間同じ鉛筆のまま。大好きな歌を
活かし、絵描き歌から導いて現在の制作活動のきっかけとなる。ひらがな・カタカナ・アルファ
ベット・数字などの文字で描かれるカラフルな作品は、2000枚に1枚の割合で完成している。
その後もアートセラピーで新たな画法や表現方法を見つけ、2017年パリで初個展。日本初の
個展を2019年に東京・自由が丘で開催。2023年4月にはフランスのパリ日本文化会館でも個展を
開催。今回で日仏合わせて8回目の個展開催となる。人間の無限の可能性と独創的な世界観が
注目を集めている。
・使用している画材は、スーパーマーケットに売っている安価な水性ペン。創作時間帯は、日に
よって突然という感じのことが多い。普段は寄宿舎生活を送っているので、週末の自宅にいる
時間で、どちらかというと夜中に制作を行う。時間にしたら2時間ぐらいの短時間に集中して描き
上げている。座卓に正座をして描くのが彼のスタイル。
■開催概要
会期:2023年8月1日(火)〜8月6日(日) 11時〜17時
会場:「生活あーと空間 ぱるあーと」
京都市上京区西洞院通下立売南入 東裏辻町408
URL:https://www.par-art.co.jp
個展展示予定作品①
個展展示予定作品②
【開催にあたり: 『この親子のご縁をハッピーなモノにしたい』 母・轟 都さん】
この画は、修杜が絵描き歌から描く喜びを知り、夢中になって描き始めた2013年に、紙の山の中から
主人と私で見つけ、初めて修杜の才能を感じたものです。
なんとも言えないユーモアのあるタッチで今にも動き出しそうな数字や文字達。
みんなが同じ方向を向いて、楽しそうに行進しているように見えました。
私の中で勝手に「聖者の行進」と呼んでいます。
障害児の親となって、まずはじめに思ったことは「この親子のご縁をハッピーなモノにしたい」、そんな想い
でした。そこから私たちの人生のモットーは、「無限の可能性」になりました。家族になって歩んで行く人生
学校でのテーマでした。
私は、この世界において「自分の目に映っているものが全てではない!」とよく思うのです。確かにそこに
有るにもかかわらず、目に見えないと、勝手に「無い!」と思い込んでしまう事って、誰にでも良くあること
だと思います。たとえ目には映っていなくても、昼間のお星さまも、雲に隠れた太陽も、しっかりとそこに
存在しています。そんなイメージを彼に重ね、信じて育ててきました。
発達障害があるから、凸凹の出来ない部分を無理に平らに埋めようとするのではなく、常に「彼の持って
いるいい部分を引き出そう!」と試行錯誤してきました。しかし、常にそのことを心の奥にイメージし頭では
肯定していても、「本当にこれでいいのだろうか?」と不安になることも多々ありました。
そんな時は、「どんなことでも必ず彼の実になっているはず!大丈夫大丈夫!」と、おまじないのように
唱えて、心を落ち着かせていました。
私は子供の頃、運動会などで1等を取らなくても全然悔しくなかったので、自分は負けず嫌いではないと
思っていたのですが、人生においてはかなりの負けず嫌いのようです。
そんな様々な想いから、修杜のブランド名を『SHUTOoo』、最後の「oo」 2つは無限♾としました。
「無限の可能性」、それは人間誰しもが生まれながらにして持っているものだと思います。
そして、本当に大切なものは、時に目に見えないこともあるのです。私は、五感・潜在意識を育てることも
意識して取り組みました。「いったい何が出てくるだろう?」と楽しみに育ててきたら、割と早い時期にいろんな形で表出(リードクライミングやピアノなど)してくれて、正直驚いております。何より、自己肯定感が育って
くれて、楽しそうに毎日を生きていることがなによりも嬉しいです。
今春パリの日本文化会館で開催された個展の時もそうだったのですが、最近では修杜に「個展の開催が
決まったよ〜!」と伝えると、率先して画を描くようになってきました。今回の京都の話をした後にも、初めて
見る作風の画を描きはじめました。これまでは、気分の乗った時に書く感じでしたので、だんだんとアーティストっぽくなってきたのでは!?と嬉しく思っています。
■轟修杜メディア出演情報
Eテレ「朝までno art, no life (3)」 (再放送)
放送日時:7月16日(日)午前1:15〜午前2:15
https://www.nhk.jp/p/nanl/ts/N3WLV23WVY/episode/te/D483J444Z5/
◎個展に関するお問い合わせ
生活あーと空間 ぱるあーと 電話:075-231-5479 / URL:https://www.par-art.co.jp
◎轟修杜に関するお問い合わせ
株式会社インフィニティ 担当/福田・森川 Mail:cast@infinityinc.co.jp
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