村上陽一郎氏によるオンライン私塾、第4回には東京大学副学長・藤垣裕子氏が登場!専門家のためのリベラルアーツについて考える
【村上陽一郎氏による私塾】専門家とは何か 第4回:専門家のためのリベラルアーツについて考える
スタイル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役:竹田茂)は、「これから深い知の世界へ入っていこうとする人」または「知の世界で生きていくことを目指す人」などを対象に、専門家とは何かをを改めて考えるオンライン私塾を開催しています。私塾の主宰は科学哲学者の村上陽一郎氏。第4回目は2021年8月21日(土)に開催し、ゲストスピーカーには東京大学副学長の藤垣裕子氏をお迎えします。私塾は連続講座ですが、途中からでもご参加いただけます。
東京大学名誉教授・村上陽一郎氏によるオンライン私塾、第4回の詳細が決定しました。
月1回開催している当塾ではテーマを「専門家とは何か」とし、専門家に必要な覚悟や物の見方・考え方などを参加者とともに学んでいます。
第1回では「専門家に必要な意外な覚悟」と題し、プロとアマチュアの違いや科学が細分化した背景を紹介。第2回にメディア史研究者の佐藤卓己氏を招聘し、ポスト真実の時代の「輿論と輿論」について学びました。そして第3回はジェンダーの研究者である佐伯順子氏を招き、ジェンダーの観点から専門教育について熱い議論を交わしました。
第4回となる今回は東京大学副学長の藤垣裕子氏を招き、専門家のためのリベラルアーツについてお話しいただきます。専門家が「隣の領域に口を出す」とはどのようなことなのか、その必要性と課題について考えを深めていきます。
イベントは8月21日(土)15時から。ZOOMミーティングを利用しオンラインで開催します。約2時間半のトークの後には交流会を実施予定。村上氏や藤垣氏とご自由に意見交換をしていただけます。
ゲストスピーカー・藤垣裕子氏より:隣の領域との「壁」を越えて思考することとは
【村上陽一郎氏による私塾】専門家とは何かの第1回(2021年4月5日)のイントロダクションで村上氏は、「専門化が進んだ時代に、隣の領域の問題に口出しができるか」という興味深い問いを提起している。しかし、隣の領域に口出しできる習慣がないと困る事態も生じるのである。
2011年の東日本大震災後、海外の研究者たちから「日本は長年科学技術立国をうたってきたにもかかわらず、何故あのような原発事故を起こしてしまったのか」と質問攻めにあった。そして、原子力研究も地震研究も津波研究もそれぞれの分野では世界トップクラスの研究をしていたのに、何故それらを連携して事故を防げなかったのか、ということが学術界でも真剣に議論された。そしてその理由は、分野と分野の間の連携ができていなかったこと、多様な知の結集ができていなかったことであり、それこそ隣の領域に口出しできる習慣がなかったことだという点が示唆された。多様な知の結集のなかには、学術領域と政策立案領域との間の連携もふくまれる。
隣の領域との「壁」を越えて思考し、協力する素地は、「専門家のためのリベラルアーツ」といってもよいだろう。そこでは明らかに専門家としての「良識」が問われるのである。話者の所属する大学では、専門家のためのリベラルアーツの教育のために、2015年から後期教養教育科目というものを設計した。専門を学び始めた後に意味をもつ教養教育である。そこでは、1)自分のやっている学問が社会でどういう意味をもつか、2)自分のやっている学問をまったく専門の異なるひとにどう伝えるか、3)具体的な問題に対処するときに他の分野のひととどのように協力できるか、を考える。
村上氏が指摘するように「学問において、1つの領域に沈潜することは、往々にして、他の領域に心を開く余裕を失わせる」。しかし、その領域の限界を越えて他分野と協力しなければ、現代社会の問題を解決したり、一般のひとの「知りたい」に答えることはできないのである。
スピーカープロフィール
上智大学理工学部、東京大学教養学部、同学先端科学技術研究センター、国際基督教大学(ICU)、東京理科大学、ウィーン工科大学などを経て、東洋英和女学院大学学長で現役を退く。東大、ICU名誉教授。専攻は科学史・科学哲学・科学社会学。幼少より能楽の訓練を受ける一方、チェロのアマチュア演奏家として活動を続ける。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。東京大学助手、科学技術庁科学技術政策研究所、東京大学准教授をへて、2010年より同教授。専門は科学技術社会論。著書に『専門知と公共性』、『科学者の社会的責任』、共著に『大人になるためのリベラルアーツ』、編著に『科学技術社会論の挑戦』など。
実施概要
イベント名:【村上陽一郎による私塾】専門家と何か 第4回:専門家のためのリベラルアーツについて考える
開催日:2021年7月21日(土)15時~
会場名:Zoomを使ったオンラインイベントです。
申し込み方法:Peatixよりお申込みください。https://peatix.com/event/1926890
参加費:3000円 (学割有。お問い合わせください)
スタイル株式会社について
オウンドメディアマーケティングやウェブメディアのプロデュースを行っています。
事業コンセプト:http://style.co.jp/concept/
事業実績:http://style.co.jp/results/
会社概要
会社名:スタイル株式会社(Style Corporation)
所在地:東京都世田谷区奥沢
代表者:竹田茂
設立:2004年(平成16年)10月1日
URL:http://style.co.jp/concept/
事業内容:ウェブメディアの運営等
月1回開催している当塾ではテーマを「専門家とは何か」とし、専門家に必要な覚悟や物の見方・考え方などを参加者とともに学んでいます。
第1回では「専門家に必要な意外な覚悟」と題し、プロとアマチュアの違いや科学が細分化した背景を紹介。第2回にメディア史研究者の佐藤卓己氏を招聘し、ポスト真実の時代の「輿論と輿論」について学びました。そして第3回はジェンダーの研究者である佐伯順子氏を招き、ジェンダーの観点から専門教育について熱い議論を交わしました。
第4回となる今回は東京大学副学長の藤垣裕子氏を招き、専門家のためのリベラルアーツについてお話しいただきます。専門家が「隣の領域に口を出す」とはどのようなことなのか、その必要性と課題について考えを深めていきます。
イベントは8月21日(土)15時から。ZOOMミーティングを利用しオンラインで開催します。約2時間半のトークの後には交流会を実施予定。村上氏や藤垣氏とご自由に意見交換をしていただけます。
ゲストスピーカー・藤垣裕子氏より:隣の領域との「壁」を越えて思考することとは
【村上陽一郎氏による私塾】専門家とは何かの第1回(2021年4月5日)のイントロダクションで村上氏は、「専門化が進んだ時代に、隣の領域の問題に口出しができるか」という興味深い問いを提起している。しかし、隣の領域に口出しできる習慣がないと困る事態も生じるのである。
2011年の東日本大震災後、海外の研究者たちから「日本は長年科学技術立国をうたってきたにもかかわらず、何故あのような原発事故を起こしてしまったのか」と質問攻めにあった。そして、原子力研究も地震研究も津波研究もそれぞれの分野では世界トップクラスの研究をしていたのに、何故それらを連携して事故を防げなかったのか、ということが学術界でも真剣に議論された。そしてその理由は、分野と分野の間の連携ができていなかったこと、多様な知の結集ができていなかったことであり、それこそ隣の領域に口出しできる習慣がなかったことだという点が示唆された。多様な知の結集のなかには、学術領域と政策立案領域との間の連携もふくまれる。
隣の領域との「壁」を越えて思考し、協力する素地は、「専門家のためのリベラルアーツ」といってもよいだろう。そこでは明らかに専門家としての「良識」が問われるのである。話者の所属する大学では、専門家のためのリベラルアーツの教育のために、2015年から後期教養教育科目というものを設計した。専門を学び始めた後に意味をもつ教養教育である。そこでは、1)自分のやっている学問が社会でどういう意味をもつか、2)自分のやっている学問をまったく専門の異なるひとにどう伝えるか、3)具体的な問題に対処するときに他の分野のひととどのように協力できるか、を考える。
村上氏が指摘するように「学問において、1つの領域に沈潜することは、往々にして、他の領域に心を開く余裕を失わせる」。しかし、その領域の限界を越えて他分野と協力しなければ、現代社会の問題を解決したり、一般のひとの「知りたい」に答えることはできないのである。
スピーカープロフィール
村上 陽一郎(むらかみ・よういちろう)
上智大学理工学部、東京大学教養学部、同学先端科学技術研究センター、国際基督教大学(ICU)、東京理科大学、ウィーン工科大学などを経て、東洋英和女学院大学学長で現役を退く。東大、ICU名誉教授。専攻は科学史・科学哲学・科学社会学。幼少より能楽の訓練を受ける一方、チェロのアマチュア演奏家として活動を続ける。
藤垣 裕子(ふじがき・ゆうこ)
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。東京大学助手、科学技術庁科学技術政策研究所、東京大学准教授をへて、2010年より同教授。専門は科学技術社会論。著書に『専門知と公共性』、『科学者の社会的責任』、共著に『大人になるためのリベラルアーツ』、編著に『科学技術社会論の挑戦』など。
実施概要
イベント名:【村上陽一郎による私塾】専門家と何か 第4回:専門家のためのリベラルアーツについて考える
開催日:2021年7月21日(土)15時~
会場名:Zoomを使ったオンラインイベントです。
申し込み方法:Peatixよりお申込みください。https://peatix.com/event/1926890
参加費:3000円 (学割有。お問い合わせください)
スタイル株式会社について
オウンドメディアマーケティングやウェブメディアのプロデュースを行っています。
事業コンセプト:http://style.co.jp/concept/
事業実績:http://style.co.jp/results/
会社概要
会社名:スタイル株式会社(Style Corporation)
所在地:東京都世田谷区奥沢
代表者:竹田茂
設立:2004年(平成16年)10月1日
URL:http://style.co.jp/concept/
事業内容:ウェブメディアの運営等
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