GLG『米国関税がもたらすアジア諸国の貿易環境の変化 2025』 ホワイトペーパーを発表
アジアの経営層300名への調査結果から読み解く、関税・貿易対策の措置の傾向と機会
グローバル・インサイト・ネットワークである、株式会社 Gerson Lehrman Group(以下、GLG、本社所在地:東京都港区、代表取締役社長:橋本勇人)は、米国関税を背景とした、アジア諸国のビジネスへの影響と対策に関するホワイトペーパー『米国関税がもたらすアジア諸国の貿易環境の変化 2025(原題:Navigating Trade and Tariffs 2025)』 を発行したのでお知らせいたします。
ホワイトペーパー ダウンロード URL :https://ter.li/7cprnq
■『米国関税がもたらすアジア諸国の貿易環境の変化2025』概要
本ホワイトペーパーは、APAC(アジア太平洋)地域の企業が米国の関税・貿易政策から受けている影響について明らかにすることを目的に、米国への輸出を手掛けるAPAC企業の経営幹部と部門長304人、および米国の輸入業者50社を対象に実施した調査をもとに作成されました。(調査対象国:日本、中国、韓国、オーストラリア、インド、マレーシア、シンガポール、ベトナム、米国) 
本レポートの分析および執筆は、シンガポールのシンクタンク、ISEASユソフ・イシャク研究所(旧東南アジア研究所)の上級研究員かつ、GLGアドバイザーであるJayant Menonj(ジャヤント・メノン)氏が担当しました。
ホワイトペーパーの巻末には、日本の回答者からの全回答と定性コメントをまとめた「貿易と関税に関する調査結果 2025 ~日本の輸出業者からの回答~」(日本語)と、全体の回答を業種別に分析した「Trade & Tariffs Exporters – APAC Industries」(英語) のご請求ページへのリンクが掲載されています。

■調査結果サマリ
・調査に参加した大多数のビジネスリーダーが、「不安定な貿易・関税政策」が対米輸出業者に最も大きな影響を及ぼしており、その他のマクロトレンド(インフレなど)やメガトレンド(AIなど)による影響を上回っていると回答しました。
・多くの回答者が、米国を予測しにくい貿易相手国と見なす傾向が高まっていると回答し、米国以外の市場へ営業/マーケティングの重点を移行している動きが見られました。
・日本では、回答者の51%が全体的な価格の引き上げを行ったと回答。その割合は、二位のオーストラリアを23ポイント上回る、顕著な結果となりました。業種別では、価格の引き上げを行ったのは「消費財」の44%が最多となりました。
■調査結果詳細
1.89%が、不安定な貿易・関税政策がビジネスに直接的な影響を与えていると回答
ビジネスに直接的な影響を与えている要因について伺ったところ、89%が「不安定な貿易・関税政策」と回答。マクロトレンド(インフレ)や、メガトレンド(ESG、自動化、AIなど)を上回り、関税政策がビジネスにもっとも影響を与える要因となっていることが分かりました。
【図1】貴社のビジネスに直接的な影響を与えている要因を教えてください。(複数回答可)

国別にみると、中国とベトナムでは、回答者のすべてが「不安定な貿易・関税政策」を選択した一方、日本の回答者のうち、「不安定な貿易・関税政策」を選択した人の割合は78%にとどまりました。
【図2】ビジネスに直接的な影響を与えている要因(複数回答可)に、「不安定な貿易・関税政策」と回答した人の割合

2.日本の回答者のうち40%が、営業/マーケティングの重点を米国以外の市場に移行していると回答
米国の貿易・関税政策の結果として過去12か月間に実施した措置について伺ったところ、日本の回答者の40%が「営業/マーケティングの重点を米国以外の市場に移行している」と回答。調査対象国の中では、もっとも低い割合でした。
【図3】米国の貿易・関税政策の結果として、過去12か月間に実施した措置(複数回答可)に、「営業/マーケティングの重点を米国以外の市場に移行している」と回答した人の割合

3.日本の回答者のうち51%が、過去12か月間に価格の引き上げを実施したと回答
米国の貿易・関税政策の結果として過去12か月間に実施した措置について伺ったところ、日本の回答者のうち51%が「価格の引き上げ」と回答。調査対象国の中では、最も高い割合となりました。
【図4】米国の貿易・関税政策の結果として過去12か月間に実施した措置(複数選択可)に、「価格の引き上げ」と回答した人の割合(国別)

【図5】米国の貿易・関税政策の結果として過去12か月間に実施した措置(複数選択可)に、「価格の引き上げ」と回答した人の割合(業種別)

人員削減や、給与の調整、研究開発費への措置などを含む全調査結果は、ホワイトペーパー『米国関税がもたらすアジア諸国の貿易環境の変化 2025』でご覧いただけます。
ホワイトペーパー ダウンロード URL:https://ter.li/7cprnq
■代表取締役社長 橋本勇人からのコメント
米国政権による関税方針の転換は、世界の企業活動に少なからぬ影響を与えています。各社が輸出構造やサプライチェーンを見直す中で、本ホワイトペーパーは、アジア太平洋地域の企業がどのように対応しているのかを俯瞰的に捉えた貴重な分析となりました。本書が皆さまの今後の経営判断に役立つインサイトをもたらすことを願っています。
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【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:日本、中国、韓国、オーストラリア、インド、マレーシア、シンガポール、ベトナム、米国
調査対象:APAC企業の経営幹部と部門長304人、米国の輸入業者50社
調査実施時期:2025年7月
調査実施機関:GLG調査チーム
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株式会社Gerson Lehrman Group
GLGは、世界最大級のグローバル・インサイト・ネットワークです。世界で230カ国から、約120万人の有識者・専門家にご登録いただき、企業が日々直面する様々なビジネス課題に、経験に基づく確かな知見をご提供することで、自信を持った意思決定を支えています。IT、製造・自動車、医療・製薬・ライフサイエンスを始めとする大手事業会社、コンサルティングファーム、金融サービス企業などさまざまな業界のリーディングカンパニーに、エキスパートインタビュー、アンケート調査(BtoB調査)、受託調査、海外調査など、有識者の知見を活用したさまざまなサービスをご提供しています。
公式ウェブサイト:https://glginsights.com/ja/
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