「値上げ、いくらにする?」その判断に試算表を使う経営者は17.6%【中小企業経営者539人調 査】
「業績確認」への活用は73.1%に対し、「値上げ・価格設定」の判断は17.6%。1~9名企業では12.1%にとどまる

Bottino株式会社(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役:末井紳也)は、全国の従業員1~99名の企業に所属する経営者・会社役員539人を対象に、試算表・決算書の活用目的を調査しました。業績確認への活用は73.1%だった一方、値上げ・価格設定の判断への活用は17.6%にとどまりました。
原材料費、人件費、物流費などの上昇が続き、多くの中小企業が価格の見直しを迫られています。値上げするとして、何%にするのか。いま多くの中小企業で、この判断が必要になっています。
しかし、試算表・決算書が、値上げなどこれからの経営判断に使われているとは限りません。最も多い用途である業績確認と、値上げ・価格設定の判断との間には、55.5ポイントの差がありました。
会社で作っている数字は、結果を確認するところで止まっていないか。今回の調査結果から、試算表・決算書の使われ方を見ていきます。
【調査結果のポイント】
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試算表・決算書の活用目的は、売上・利益などの業績確認が73.1%で最多
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値上げ・価格設定の判断への活用は17.6%。業績確認との差は55.5ポイント
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採用・人員配置・人件費の判断は19.9%、設備投資の判断は18.6%。これから先の判断に関わる用途は、いずれも2割前後
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従業員規模別では、値上げ・価格設定の判断への活用は1~9名で12.1%、50~99名で25.9%
試算表・決算書の活用目的、業績確認が73.1%
試算表・決算書をどのような目的に活用しているか(複数回答)を尋ねたところ、結果は次の通りでした。
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活用目的 |
割合 |
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売上・利益などの業績確認 |
73.1% |
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税務申告・納税額の確認 |
47.9% |
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資金繰りの確認・予測 |
33.4% |
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金融機関への提出・融資の検討 |
24.3% |
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採用・人員配置・人件費の判断 |
19.9% |
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設備投資の判断 |
18.6% |
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値上げ・価格設定の判断 |
17.6% |
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商品・顧客別の採算確認 |
13.7% |
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経営判断には活用していない |
11.5% |
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店舗・部門別の採算確認 |
10.2% |

業績確認が73.1%と突出し、税務申告・納税額の確認が47.9%で続きました。上位2項目は、いずれも主にすでに起きた取引や業績を確認する用途です。
一方、採用、設備投資、値上げ・価格設定といった、これから何をするかを決める用途は、いずれも20%前後でした。
もちろん、すべての企業が毎月値上げや採用、設備投資を検討するわけではありません。この差だけから、試算表を経営に活用できていないと結論づけることはできません。ただ、試算表・決算書の用途が、これまでの業績の確認に大きく集中していることは、今回の調査から確認できます。
値上げ判断への活用、1~9名企業は12.1%、50~99名企業は25.9%
従業員規模別に見ると、値上げ・価格設定の判断に試算表・決算書を活用している割合にも違いが見られました。
1~9名の企業では12.1%だったのに対し、10~29名では17.0%、30~49名では20.9%、50~99名では25.9%でした。
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従業員規模 |
値上げ・価格設定 |
採用・人員配置・人件費 |
設備投資 |
|
1~9名(n=215) |
12.1% |
4.7% |
6.0% |
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10~29名(n=106) |
17.0% |
28.3% |
22.6% |
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30~49名(n=110) |
20.9% |
24.5% |
21.8% |
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50~99名(n=108) |
25.9% |
37.0% |
36.1% |
採用や設備投資でも、企業規模による差が見られます。
特に1~9名と10~29名を比べると、採用・人員配置・人件費の判断は4.7%から28.3%へ、設備投資の判断は6.0%から22.6%へと大きな差がありました。50~99名では、採用への活用が37.0%、設備投資への活用が36.1%です。
従業員が増えれば、採用や設備投資を検討する機会そのものも増えるため、この差がそのまま数字の使い方の違いを示しているとは限りません。一方で、会社が大きくなるにつれて経営者の感覚だけでは判断しにくい場面が増え、会計数字をこれからの判断に使う企業が増えている可能性も考えられます。
見るだけ会計から、次の一手を考える会計へ
試算表は一般に、今月の売上はいくらだったか、利益はいくら残ったか、前年と比べてどうだったか、を確認するために使われます。今の業績を正確に知ることは、経営の出発点です。
ただ、同じ数字から、これからの選択肢を検討することもできます。
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価格を5%変えると、利益はどう変わるのか
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原価率が1ポイント改善すると、利益はいくら増えるのか
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社員を1人採用するには、あとどれだけの粗利益が必要なのか
今回の調査結果を見ると、数字を作って確認するところまでと、その数字を経営判断に使うところの間には、まだ差がありそうです。

「値上げ後、販売数量が何%減っても大丈夫?」を無料で試算
Bottino株式会社では、現在の単価・原価・販売数量を入力することで、値上げ後に販売数量がどこまで減っても現在の粗利益を維持できるかを試算できる無料の「値上げシミュレーター」を公開しています。
例えば、
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5%値上げすると、粗利益はどう変わるのか
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値上げ後、販売数量が何%減るまで現在の粗利益を維持できるのか
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といったことを、自社の数字をもとに確認できます。登録は不要です。
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Bottino代表・末井紳也のコメント
「値上げの幅を、他社の価格ではなく自社の数字から考える」
Bottino株式会社 代表取締役の末井紳也は、税理士事務所で約20年間、中小企業の会計実務に携わってきました。今回の結果について、末井は次のようにコメントしています。
「これまでの実務の中で、値上げについて対照的だった2つの会社を見てきました。
1社目は、競合が値上げするのを待って、その少し下に価格を合わせるというやり方を毎回続けていました。値上げ自体はこまめにしていましたが、十分な利益にはつながっていませんでした。自社に必要な価格ではなく、他社の価格を基準に決めていたことも、その一因だったと考えています。
2社目は、顧客満足度アンケートで、満足している理由に価格を挙げたお客様が2割ほどいました。値上げすれば、この2割のお客様は離れるかもしれない。そこで、2割のお客様が離れても、2割値上げすれば今の利益を維持できるかを一緒に試算し、維持できると確かめたうえで値上げに踏み切りました。
実際、値上げ後も利益はほとんど変わらず、しばらくすると新しいお客様も増え始め、今は値上げ前より利益が出ています。
2社の違いは、値上げの幅を他社の価格で決めたか、自社の数字で決めたかです。毎月試算表を作っているなら、値上げしたときに販売数量がどこまで減っても利益を維持できるのか、その線を先に計算しておくことができます。
物価が上がり続ける今こそ、会計数字を『結果を確認するもの』から、『次の一手を考えるもの』へ変えていく余地があると考えています。」
中小企業向け経営メディア「かいしゃの主治医」
Bottino株式会社では、中小企業経営者に向けて、利益、原価、固定費、資金繰り、組織などの経営課題を数字から考えるメディア「かいしゃの主治医」を運営しています。
調査概要
調査名:試算表・決算書の経営活用実態調査
調査期間:2026年9月4日~9月5日
調査方法:インターネット
調査有効回答数:539名
調査対象:全国の従業員1~99名の企業に所属する経営者・会社役員
調査実施:GMOリサーチ&AI株式会社
※本調査結果は上記回答者構成に基づくものであり、日本の中小企業経営者全体の性別・役職構成を代表するものではありません。
※活用目的は複数回答のため、合計は100%を超えます。※本リリースの従業員規模別数値は、本調査ローデータをクロス集計したものです。
※本調査は各項目の回答状況を示すものであり、因果関係を示すものではありません。
※本リリースの内容を引用・転載される場合は、出典として「Bottino株式会社調べ」と明記してください。
Bottino株式会社について
Bottino株式会社は、兵庫県尼崎市を拠点に、外部CFO・MQ経営コンサルティング、バックオフィス業務代行、マニュアル作成・組織構築支援、システム開発の4事業を展開しています。
MQ会計の手法を軸に、試算表・決算書を経営者が理解し、日々の意思決定に使える状態へ変えることを支援しています。
会社名:Bottino株式会社
所在地:兵庫県尼崎市
代表者:代表取締役 末井紳也
会社URL:
https://bottino.net/

Bottino株式会社
Bottino株式会社
代表取締役 末井紳也
TEL:06-7777-3200
E-mail:info@bottino.co.jp
お問い合わせフォーム:https://bottino.net/contact_us/
兵庫県尼崎市を拠点に、外部CFO・MQ経営コンサルティング、バックオフィス業務代行、マニュアル作成・組織構築支援、システム開発の4事業を展開しています。MQ会計の手法を軸に、試算表・決算書を経営者が理解し、日々の意思決定に使える状態へ変えることを支援しています。
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