Archeda、第三者割当増資によりプレシリーズAの資金調達を実施
自然由来のカーボンプロジェクトのためのdMRVソリューションを開発する株式会社Archeda(東京都千代田区、代表取締役:津村 洸匡、以下、Archeda(読み:アルケダ))は、ONEカーボンニュートラル1号投資事業有限責任組合(東京都中央区、運営:ONE Innovators株式会社)、MEイノベーション投資事業有限責任組合(東京都渋谷区、三菱電機株式会社と共同設立、運営:グローバル・ブレイン株式会社)、北洋SDGs推進3号投資事業有限責任組合(北海道札幌市、運営:北洋銀行・ 北海道共創パートナーズ)及び、札幌イノベーションファンド投資事業有限責任組合(東京都渋谷区、運営:株式会社DGインキュベーション)を引受先とする第三者割当増資により、資金調達を実施したことをお知らせいたします。

自然を守ることが新たな価値に繋がる世界を目指して
Archedaは、誰もが自然資本を正しい価値に昇華でき、誰もが信頼性の高い自然資本に投資できる世界を目指し、Nature-based Solutions(NbS)のためのプラットフォームの構築を目指しています。
世界では、森林破壊や生態系の劣化が依然として深刻な課題となっており、自然資本の喪失が温室効果ガス排出の主要因にもなっています。こうした現状に対し、カーボンクレジットは、自然資本を守ることを新たな価値とし、地域社会に持続可能な資金循環をもたらす有効な手段となり得ます。
私たちは、専門的な知識がない人であっても、テクノロジーを活用したモダンな方法論に基づく信頼性の高いプロジェクト開発を可能にすることで、自然を守ることが新たな価値につながる世界の実現を目指しています。
アジア発のグローバルスタンダードとなる自然資本評価システムの構築を通じて、持続可能な未来に貢献してまいります。
当社の事業と資金調達の目的について
当社は、森林・農業・ブルーカーボン等の自然由来のカーボンクレジット創出プロジェクトにおいて、モニタリング・報告・検証(MRV)プロセスの信頼性向上と効率化を革新する衛星データとAIを利用したdMRVソリューションを開発しています。
これまでの自然由来カーボンクレジット創出では、
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データ取得に多大なコストと時間を要する
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評価や報告の質が人手や個別の事例判断に依存しやすい
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プロジェクトごとの透明性や信頼性にばらつきが生じる
といった課題が現場レベルで顕在化してきました。
こうした背景を受け、Archedaは、衛星データとAI解析を活用し、プロジェクト対象地の環境変化や炭素吸収量のモニタリングに加え、適地選定・適格地調査、ベースライン評価等を高精度かつ効率的に実施できる仕組みを開発・提供しています。
これにより、
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MRV関連コストの大幅削減と業務効率化
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属人的な判断に依存しない、客観性の高いデータ取得
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プロジェクト間の比較・検証が可能な透明性の確保
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プロジェクト進捗データの継続的な蓄積による知見の高度化と最適化
といった効果が期待されます。
加えて、これらで培った技術を活用して、森林管理分野においても、衛星データを活用した森林資源量の把握や、伐採・造林状況の解析支援を行っており、自治体や林業関係者向けに、持続可能な森林管理に資するソリューションを提供しています。また、国レベルのバイオマスマップの構築などにも取り組んでおり、森林資源管理の高度化にも貢献して参ります。
現在は、アジア地域を中心とする複数のパイロットプロジェクトにて実証や技術提供を進めており、今回の資金調達により、解析エンジン及びプロダクト開発をさらに加速するとともに、海外展開をさらに拡大し、自然資本におけるMRVの新たな標準化を目指してまいります。
今回調達した資金は、事業開発人材の採用強化、リモートセンシングデータ解析エンジニアの採用・体制構築、および管理部門の人材拡充に重点的に活用し、開発体制・組織基盤の強化を通じて、今後の事業成長とグローバル展開をさらに加速します。
<求人募集>
LinkedInのページ:https://linkedin.com/company/archeda-inc
Wantedlyのページ:https://www.wantedly.com/companies/company_3281693
投資家からのコメント

ONE Innovators株式会社
ジェネラルパートナー 清水 孝行 氏
弊社は、カーボンニュートラル領域に特化したベンチャーキャピタルファンドを運用しています。今般、Archeda社とご一緒できることを大変嬉しく思います。2050年にカーボンニュートラルを実現するためには、信頼性の高い自然由来のカーボンクレジット創出が欠かせません。Archeda社は、その中で自然資本のデータマネジメントによりユニークなポジションを目指します。弊社としては、ご一緒するベンチャーキャピタル、事業会社、金融機関等の株主の方々と協力して、津村社長、城戸取締役をしっかりサポートしていき、持続可能な社会の実現に貢献して参ります。

グローバル・ブレイン
General Partner CEO 百合本 安彦 氏
このたび、アジア発のグローバルスタンダードとなる自然資本評価システムの構築を目指すArcheda社に出資できることを、大変嬉しく思います。Archeda社は、JAXAによる「衛星データを活用した森林カーボンクレジット算定の実証プロジェクト」において、三菱電機株式会社様などと連携しながら、衛星データとAIを駆使したdMRVソリューションの開発に取り組んでいます。衛星解析を活用した同社のアプローチは、自然由来のカーボンクレジットの信頼性向上に大きく貢献すると確信しています。グローバル・ブレインは今回の出資を機に、三菱電機の皆さまとともに多面的な経営支援を行うことでArcheda社の成長を後押ししてまいります。

三菱電機株式会社
上席執行役員(ビジネスイノベーション本部長)松原 公実 氏
Archeda社は独自のAI解析技術で、三菱電機が開発したレーダ衛星だいち2号などの衛星データを活用し、カーボンクレジットの信頼性向上に資するソリューションを展開しています。当社との親和性は非常に高く、この出資を通じた連携強化によって、両社のシナジーを最大限引き出すことができると確信しています。今回の出資を機に、三菱電機は衛星データ利活用事業の競争力を高め、国内外における衛星データの利用拡大およびカーボンニュートラルの実現へ貢献してまいります。

株式会社北洋銀行
公金・地域産業支援部 管理役 堀 直紀 氏
津村社長とは、昨年10月札幌市で開催された自治体の課題解決を目的にスタートアップとの連携を支援するイベント「AI北海道会議」にて、初めてお会いしました。衛星データとAIを活用して現地調査不要で森林資源量が解析できるサービスをお聴きし、人手不足や林業従事者の労働災害低減により多くの道内自治体の課題解決に繋がること、またカーボンクレジットのモニタリングも可能でありGXの取組みにも大きく貢献することから、「北洋SDGs推進3号ファンド」の出資に至りました。弊行では、道内自治体の課題解決に向け日々取組みをしており、多くの自治体へ株式会社Archeda様のサービスをご紹介できればと考えております。今後益々のご発展を心より祈念しております。

札幌イノベーションファンド投資事業有限責任組合
(株)DGインキュベーション 取締役 佐々木 智也氏
前回の出資からまだ1年も経たない中、同社は国内外におけるカーボンクレジット創出において実績を積み重ねてきました。その着実な進捗と優れた実行力を高く評価し、今回、追加出資をさせていただきました。一次産業、宇宙、そしてGXといった、まさに北海道が強みと可能性を持つ分野を横断的にリードするプレイヤーとして、今後のさらなる飛躍を大いに期待しています。当社としてもこれからの成長を力強く後押しすべく、引き続き支援を続けてまいります。
経営陣からのコメント

代表取締役 津村 洸匡
このたび、既存投資家の皆様からの継続的なご支援に加え、新たな投資家をお迎えできたことを大変光栄に思います。Archedaは、「環境×宇宙」の技術を活用し、誰もが自然資本を正しく評価し、信頼性の高い活用・投資できる世界の実現を目指しています。特にアジアにおける自然資本の見える化と資金循環の創出に取り組み、カーボンクレジットにとどまらず、衛星データによるモニタリングを通じて、一次産業や自治体が抱える課題解決にも貢献しています。今回の資金調達を機に、アジア発の自然資本評価システムをグローバルスタンダードへと成長させるべく、さらなる社会実装を加速させてまいります。

取締役 城戸 彩乃
自然資本は私たちの生活を支える大切な財産であり、その価値を確かなものにし、持続可能に保つためには信頼できるデータに基づく透明性が欠かせません。今回の資金調達は、私たちが目指す自然資本の評価とカーボンクレジット創出を支えるdMRVソリューションの開発を加速する大きな一歩であり、衛星データを基盤としたアジア地域での自然資本評価の確立に向けた力強い後押しとなります。私たちは、衛星データとAIを駆使し、信頼性の高い評価基盤を構築し、持続可能な未来を切り拓いてまいります。
About Archeda, Inc.
Archedaは、衛星データを利用したカーボンクレジット・インテリジェンスの開発を行うスタートアップです。自然由来プロジェクトにおける開発プロセスの各段階(サイト選定、プロジェクト登録、モニタリング、信頼性チェックなど)において、最適な分析ソリューションを提供しています。 森林(ARR、REDD+など)、水田(AWD)、マングローブなどの自然環境をベースとしたプロジェクトに重点的に取り組んでおり、VCS、Gold Standard、JCMなどの国際的な方法論にも対応しています。さらに、自治体や林業事業者向けに、衛星データを用いた森林資源量の推定や違法伐採の検知などのソリューションも提供しています。


社名 |
株式会社Archeda(アルケダ) Archeda, Inc. |
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設立 |
2022年09月 |
代表取締役 |
津村 洸匡 |
所在地 |
〒100-0013 ワークスタイリング霞が関ビルディング内 |
事業内容 |
衛星データを活用した自然環境の解析事業 カーボンクレジットのモニタリング解析事業 |
Website |
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SNS |
LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/archeda-inc Facebook:https://www.facebook.com/Archeda |
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