神戸市、ChatGPTの試行利用を開始Microsoft社のAzure OpenAI Serviceを活用した神戸市独自の利用環境を指定
神戸市では安全にChatGPTを利用できるように条例改正や利用環境の構築などを進めてきました。ChatGPTをはじめとする生成AIについて、2023年5月24日(木)に、職員が業務で活用する際のルールを定めた条例改正案を賛成多数で可決、成立したことを発表しました(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000120995.html)。ChatGPTの条例への位置づけとしては、「神戸市情報通信技術を活用した行政の推進等に関する条例」において、安全性の確認されていない生成AIに、個人情報をはじめとする機密情報の入力を制限する条項を追加いたしました。
この度、個人情報等の保護の観点において、安全性が確認されたものとしてMicrosoft社のAzure OpenAI Serviceを活用した神戸市独自の利用環境の構築を指定しました。これに伴い、試行利用を開始いたします。
※1 神戸市の調べでは生成AIの利用ルールを条例で定めるのは全国初の取組み。
※2 Azure OpenAI Serviceとは、Microsoft社との契約によりChatGPTと同じAIモデルを安全なAzure(Microsoft社が法人向けに提供するクラウドサービス)環境で利用できるサービス。
1.試行期間
2023年6月23日(金)~9月22日(金) の3か月間
2.対象者
神戸市職員 約100名(全庁の職員が幅広く参加予定)
3.試行利用の目的
・ChatGPT活用方法のアイデア収集や有効活用のための知識・経験の蓄積
・ChatGPTを業務利用するにあたっての課題や問題点等の収集
(神戸市情報公開条例第10条各号に掲げる情報については入力しません。)
4.神戸市独自の利用環境
職員が業務で使用するコミュニケーションツールの1つである「Microsoft Teams」を活用して、Microsoft社の「Azure OpenAI Service」を使用します。また、これらの連携アプリについては、職員が内製することで実現しました。
5.利用ガイドライン(試行用)の策定
試行利用の開始にあたって、条例で定める禁止事項や利用にあたっての注意事項、上手な活用法などをまとめた「利用ガイドライン(試行用)」を策定しました。今後、国のガイドライン策定などの動向も踏まえて、適宜、利用ガイドラインの改訂を進めていきます。
6.利用ガイドライン(試行用)及びアプリ(テンプレート)の公開
試行利用の開始にあたって、ChatGPTの利活用に取り組む自治体・団体向けに、利用ガイドライン(試行用)及び独自利用環境用に開発したアプリのテンプレートを公開します。生成AIを安全な環境で利活用するためのノウハウを共有することで、生成AIの適切な利活用の推進、市民サービスの向上をめざします。
【公開場所】
①利用ガイドライン(試行用) 神戸市ホームページ
URL:https://www.city.kobe.lg.jp/a29931/shise/kekaku/kikakuchosekyoku/johoka/seiseiai.html
②独自利用環境用に開発したアプリのテンプレート
URL:https://github.com/City-of-Kobe/pva-aoai-integration-solution
※このテンプレートは、Microsoftのチャットボット開発環境「Power Virtual Agent」のソリューションテンプレートです。利用方法等につきましては上記URLのページをご確認ください。
神戸市は、この度の試行運用の実施を経て、本格的なChatGPTの利用を検討いたします。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像