ケイデンス、NVIDIA社の革新的な電力解析技術を活用し数十億ゲート規模でAI設計の開発を加速

新しいPalladium Dynamic Power Analysis APPを使用することでAI/MLチップおよびシステムの開発者がよりエネルギー効率の高い設計を創出市場投入までの時間短縮を実現

⽇本ケイデンス

ケイデンス(本社 米国カリフォルニア州サンノゼ市)は、8月13日(米国時間)、NVIDIA社との緊密な協業を通じて、プレシリコン設計の電力解析において画期的な進展を実現したと発表しました。新しいCadence Dynamic Power Analysis (DPA)App を使用したCadence® Palladium® Z3 Enterprise Emulation Platformの先進的な機能を活用し、ケイデンスとNVIDIA社はこれまで不可能とされていた数十億ゲート規模のAI設計におけるハードウェアによる高速化を行うダイナミックパワー解析を、数時間で数十億サイクルをカバーし、最大97%の精度で実行を可能にしました。このマイルストーンは、AI、ML(機械学習)、GPU加速アプリケーションをターゲットとする半導体およびシステム開発者が、よりエネルギー効率の高いシステムを設計し、市場投入までの時間を短縮します。

現代の最先端半導体とシステムに必要とされる複雑さと計算要件は、設計者にとって大きな課題となり、これまで、設計者は現実的な条件下での電力消費を正確に予測することができませんでした。従来の電力解析ツールは、数百万サイクルを超えるスケールアップを、現実的なスケジュールで実現できなかったのです。NVIDIA社との緊密な協力のもと、ケイデンスはハードウェア支援型パワーアクセラレーションと並列処理の革新により、これらの課題を克服しました。これにより、これまで不可能だった正確な予測を、早期段階の設計において数十億サイクルにわたって実現できます。

Palladium Z3 プラットフォームは、DPAアプリを活用し、現実のワークロード下での電力消費を正確に推定します。これにより、テープアウト前に機能、電力使用量、パフォーマンスを検証することができ、設計がまだ最適化可能な段階で確認が可能です。特に AI、ML、GPU 加速アプリケーションにおいて、早期の電力モデリングはエネルギー効率を向上させつつ、過大または過小設計された半導体による遅延を回避します。Palladium DPAはケイデンスの分析と実装ソリューションに統合されており、設計者は設計プロセス全体を通じて電力推定、削減、サインオフに対応できるようになり、最も効率的なシリコンとシステム設計を実現します。

詳細については、ケイデンスのPalladium製品ページをご覧ください。

NVIDIA社コメント

Narendra Konda氏(vice president, Hardware Engineering)

「エージェント型AIと次世代AIインフラの時代が急速に進化する中、エンジニアはよりエネルギー効率の高いソリューションを設計するために高度なツールが必要となっています。NVIDIA社のアクセラレーテッド コンピューティングの知見とケイデンスのEDA分野におけるリーダーシップを組み合わせることで、私たちは進化するハードウェア支援型パワープロファイリングを推進し、アクセラレーテッド コンピューティングプラットフォームにおいて、より精密な効率化を実現しています。」

ケイデンス・コメント

Dhiraj Goswami(corporate vice president and general manager)

「ケイデンスとNVIDIA社は、深い協業を通じて開発された変革的な技術を長年導入してきた歴史を基盤に、さらなる進化を遂げています。このプロジェクトは境界を再定義し、わずか2~3時間で数十億回サイクルの処理を可能にしました。これにより、顧客は厳しい性能と電力目標について自信を持って達成し、シリコンへの時間短縮を加速させることができます。」

ケイデンスについて

ケイデンスはAI分野とデジタルツインのマーケットリーダーであり、シリコンからシステムまでのエンジニアリング設計におけてイノベーションを加速させる演算ソフトウェアのアプリケーションのパイオニアです。ケイデンスのIntelligent System Design戦略に基づくケイデンスの設計ソリューションは、ハイパースケールコンピューティング、モバイル通信、自動車、航空宇宙、産業、ライフサイエンス、ロボティクスなど、幅広い市場に対応するチップから電気機械システムまで、世界をリードする半導体およびシステム企業が次世代製品を構築するために不可欠なものです。2024年、ケイデンスはWall Street Journal紙により、世界で最も優れた経営を行っている企業トップ100に選ばれました。ケイデンスのソリューションは無限の可能性を提供します。ケイデンスに関する詳細についてはcadence.comをご参照ください。

※本プレスリリースは、2025年8月13日に米国で発表されたプレスリリースを日本語に翻訳したものです。内容および解釈については、英語版が正式なものとされます。

この件に関する問い合わせ先

フィールド・マーケティング部

TEL: 045-475-2311 FAX: 045-475-2218

E-mail: japan_pr@cadence.com

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会社概要

URL
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業種
情報通信
本社所在地
神奈川県横浜市港北区新横浜 2-100-45 新横浜中央ビル 16階
電話番号
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代表者名
金子敏文
上場
海外市場
資本金
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設立
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