進行性骨化性線維異形成症日本初の治療薬 ソホノス®(パロバロテン)の日本における販売を開始
» ソホノス®は、進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia ossificans progressiva:FOP)の患者さんの新たな異所性骨化(Heterotopic Ossification:HO)の形成を抑制することが示されました1
» FOPは、異常な骨形成が持続的かつ恒久的に進行する希少骨疾患であり、進行性の運動機能低下と平均余命の短縮を引き起こします2
» ソホノス®は、成人並びに8歳以上の女児及び10歳以上の男児患者さんを対象とした、日本初のFOP治療薬です
日本・東京 - 2026年7月7日
IPSEN株式会社は本日、日本におけるソホノス®(パロバロテン)の販売を開始します。
IPSEN株式会社 代表取締役社長 野田 征吾は、「患者さんとご家族の皆さまに新たな治療選択肢をお届けできることを心より嬉しく思います。ソホノス®がFOPと共に生活されている患者さんとそのご家族の日々の生活におけるご負担を少しでも和らげることに貢献できるよう、医療関係者の方々と連携しながら尽力してまいります」と述べています。
(医師コメント)
東京大学医学部附属病院 リハビリテーション科 教授
緒方 徹 先生
(治験責任医師 / 治験課題名:A Phase 3, Efficacy and Safety Study of Oral Palovarotene for the Treatment of Fibrodysplasia Ossificans Progressiva [FOP])
進行性骨化性線維異形成症(FOP)は非常に稀な疾患で、患者さんは日常生活のさまざまな場面で大きな制約を受けます。本剤は異所性骨化(HO)の形成を抑制しうる可能性が示されており、新たな治療選択になることが期待されます。また、こうした治療の導入を通じて、FOPの診療に関わる医療者の連携が強化されることにも繋がると思います。なお、本コメントは一般的な見解であり、個別の治療については主治医にご相談ください。
FOPについて
FOPは、筋肉、腱、靭帯などの軟部組織が永久的に骨に変わる「異所性骨化(HO)」を特徴とする極めて稀な疾患です。 国内の患者数は約60~84名と推定されています3。 疾患の進行に伴い、多くの患者さんで日常生活機能の著しい低下がみられます。 HOが胸郭周囲に及ぶと呼吸機能が低下し、生命予後に影響を及ぼすことが報告されています2。
ソホノス®(パロバロテン)について
ソホノス®は、経口投与可能なレチノイン酸受容体γ(RARγ)の選択的アゴニストであり、RARγ を介してSmad1/5/8 のリン酸化を阻害し、BMP シグナル伝達を阻害することで軟骨形成及びHO を抑制します。
ソホノス®は、2022 年1 月にカナダで「SOHONOS」の販売名で、「成人及び8 歳以上の女児及び10 歳以上の男児の進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者における新規異所性骨化容積の低減」を効能・効果として初めて承認され、2026年4 月現在、日本、米国ほか4 ヵ国で承認されています。
MOVE試験について
今回の承認および発売は、国際共同第III相試験であるMOVE試験の結果に基づいています。本試験では、ソホノス®を投与された107人の患者さんを対象に、自然経過試験の未治療患者との比較解析が行われました。その結果、ソホノス®投与群では、標準治療のみを受けた群と比較して、年間換算の異所性骨化体積が54%減少しました1(加重線形混合効果モデル解析)。主な有害事象は、皮膚乾燥や口唇乾燥、成長期の小児における早期骨端線閉鎖などでした。
製品概要(詳細は電子添文をご参照ください)
製品名: ソホノス®カプセル1mg、1.5mg、2.5mg、5mg、10mg 一般名: パロバロテン 効能又は効果: 進行性骨化性線維異形成症 用法及び用量: 通常、成人並びに8歳以上の女児及び10歳以上の男児には、パロバロテンとして下表の用量(連続投与)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。フレアアップ発現時には、下表の用量(フレアアップ時投与1~4週目)を1日1回4週間、その後、下表の用量(フレアアップ時投与5週目以降)を1日1回8週間(8週間経過時点でフレアアップが持続している場合は、フレアアップが消失するまで4週間単位で延長)食事中又は食直後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

・薬価収載日: 2026年5月20日
・発売年月日: 2026年7月7日
・製造販売承認取得日: 2026年2月19日
・製造販売元: IPSEN株式会社
IPSENについて
当社は、オンコロジー、希少疾患、神経科学の3つの治療領域において、患者さんに革新的な医薬品を届けることを使命とするグローバル・バイオ医薬品企業です。
当社のパイプラインは、社内外のイノベーションによって支えられており、約100年にわたる開発経験と、米国、フランス、英国に設置されたグローバル拠点により推進されています。40か国以上に展開する当社のチームと世界各国のパートナーシップを通じて、100か国以上の患者さんに医薬品をお届けしています。
IPSENはパリ(ユーロネクスト:IPN)に上場しており、米国ではスポンサー付きレベルI米国預託証券(ADR: IPSEY)を通じて上場しています。詳細はipsen.comをご覧ください。
IPSENお問い合わせ: 03-6205-3483(メディカルインフォメーション , 受付時間:平日9:00~17:00)
免責事項および将来の見通しに関する記述
本資料に含まれる将来の見通しに関する記述、目的および目標は、イプセンの経営戦略、現時点での見解および仮定に基づいています。これらの記述には、既知および未知のリスクや不確実性が含まれており、実際の結果、業績または事象が本資料で予想される内容と大きく異なる可能性があります。上記のリスクはすべて、イプセンが財務目標を達成する将来的能力に影響を与える可能性があります。これらの目標は、現時点で入手可能な情報に基づき、合理的なマクロ経済状況を想定して設定されています。「信じる(believes)」「予期する(anticipates)」「見込む(expects)」および類似の表現は、将来の見通しに関する記述を特定する目的で用いられています。これには、規制当局への申請やその決定などの、イプセンが将来の出来事について持つ見込みが含まれます。さらに、本資料に記載された目標は、外部成長の想定や将来の買収の可能性を考慮せずに作成されており、これらにより目標の根拠や条件が変更となる可能性があります。これらの目的は、イプセンが合理的とみなすデータおよび前提に基づいています。これらの目標は将来起こりうる状況や事実に基づいており、過去のデータのみに依存するものではありません。特定のリスクや不確実性が生じた場合、実際の結果はこれらの目標から大きく逸脱する可能性があります。特に、開発初期段階や臨床試験段階にある有望な医薬品が、規制上の理由や競争上の理由などにより、市場に投入されない、あるいは商業的目標を達成できない場合があります。イプセンは、自身の市場シェアの喪失につながる可能性のある後発医薬品との競争にほぼ確実に直面するか、または直面する可能性があります。さらに、研究開発プロセスには複数の段階があり、各段階においてイプセンが目標を達成できず、多額の投資を行った医薬品に関する取り組みを断念せざるを得ないという重大なリスクが伴います。したがって、イプセンは、前臨床試験で得られた良好な結果が臨床試験でその後確認される保証はなく、また臨床試験の結果が当該医薬品の安全性および有効性を十分に示すことを保証するものではありません。医薬品が必要な薬事承認を取得すること、あるいは商業的に成功する保証はありません。基礎となる前提が不正確であったり、あるいはリスクや不確実性が現実化した場合、実際の結果は将来の見通しに関する記述に記載された内容と大きく異なる可能性があります。その他のリスクおよび不確実性には、業界の一般的な状況および競争、金利・為替レートの変動を含む一般的な経済的要因、医薬品業界の規制や医療関連法の影響、医療費抑制に向けた世界的な傾向、技術進歩、新薬開発、競合他社による新薬および特許取得、薬事承認取得を含む新薬開発に内在する課題、イプセンが将来の市場状況を正確に予測する能力、製造上の困難または遅延、国際経済における金融不安定性およびソブリンリスク、イプセンの革新的医薬品に対する特許およびその他の保護の有効性への依存、ならびに特許訴訟を含む訴訟および規制措置への曝露などが挙げられますが、これらに限定されません。また、イプセンは一部の医薬品の開発および販売を第三者に依存しており、これにより多額のロイヤルティが発生する可能性があります。これらのパートナー企業は、イプセンの事業活動や財務実績に損害を与えるような行動を取る可能性があります。イプセンは、パートナー企業が義務を果たすことを確約できません。また、これらの契約から何の利益も得られない可能性があります。イプセンのパートナー企業のいずれかが債務不履行に陥った場合、予想を下回る収益が生じる可能性があります。このような状況は、イプセンの事業、財務状況、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。イプセンは、適用される法令により要求される場合を除き、本プレスリリースに含まれる将来の見通しに関する記述、目標、または見積もりを、それらの記述の根拠となる事象、条件、仮定、または状況の変化に応じて更新または修正する義務または約束を明示的に否認します。イプセンの事業は、フランス金融市場庁(Autorité des Marchés Financiers)に提出された登録書類に記載されているリスク要因の影響を受けます。ここに記載されているリスクおよび不確実性は網羅的なものではなく、読者はipsen.comで入手可能なイプセンによる最新のユニバーサル登録書類をご参照いただくことを推奨します。
参考文献
1.Pignolo RJ, et al. Reduction of New HO in the Open-Label, Phase 3 MOVE Trial of Palovarotene for Fibrodysplasia Ossificans Progressiva (FOP). J Bone Miner Res. 2022;38(3):281-394.
2.Pignolo RJ, et al. The natural history of fibrodysplasia ossificans progressiva: A prospective 36-month study. Gen Med. 2022;24(12):2422-2433.
3.2008年厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 脊柱靭帯骨化に関する調査研究、FOPに関する研究班による調査の結果参考
4.Kaplan FS, et al. The medical management of fibrodysplasia ossificans progressiva: current treatment considerations. Proc Intl Clin Council FOP. 2024; 3:1-159.
5.Al Mukaddam M, et al. The impact of fibrodysplasia ossificans progressiva (FOP) on patients and their family members: results from an international burden of illness survey. Expert Rev Pharmacoecon Outcomes Res. 2022;22(8):1199-1213.
6.Liljesthröm M, Pignolo RJ, Kaplan FS. Epidemiology of the Global Fibrodysplasia Ossificans Progressiva (FOP) Community. J Rare Dis Res Treat. 2020;5(2):31-36.
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