ミドルマン、デジタルプラットフォーム上のトラブルを法的に解決する、新しい紛争解決サービス「Teuchi(テウチ) for デジプラ」をローンチ。家事代行マッチングサービスのタスカジが正式導入。
認証ADRサービス「Teuchi」を運営するミドルマン株式会社(代表取締役 三澤 透、以下「ミドルマン」)は、デジタルプラットフォーム上のトラブルを法的に解決するための新サービス「Teuchi for デジプラ」をローンチし、シェアリングエコノミー事業者の株式会社タスカジ(代表取締役 和田 幸子、以下「タスカジ社」)が提供する家事代行マッチングサービスに正式導入されました。
- ローンチの背景
それに伴いデジタルプラットフォーム市場の健全な発展のために、『特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律』や『取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律』などの法規制が整備されつつあります。
デジタルプラットフォーム市場の拡大は、一方で、メルカリやヤフオクなどに代表される個人間(CtoC)取引の急拡大をもたらし、「匿名」と「少額」を特徴とする新たな取引形態をも生み出しています。
このようなデジタルプラットフォームにおけるBtoCやCtoC取引で発生する特有のトラブルについては、適切な紛争解決手段が存在しないことが以前から指摘されており、特に裁判などの現状の司法インフラは、①実名での利用やオフラインによる対面手続きが原則となっているため匿名性が維持できない、②少額取引から生じる1万円前後のマイクロクレームは弁護士への委任や本人訴訟などの法的手段では費用対効果に見合わない、といった理由から、法的な紛争解決を事実上断念せざるをえない(「合理的な泣き寝入り」を選択せざるをえない)状況が続いています。
政府は、このような司法アクセスの阻害要因を排除し、多様化する紛争に対応するビジネス環境を整備するため、ODR(Online Dispute Resolution オンラインでの紛争解決)の社会実装を成長戦略に位置付け、2022年3月、ODR推進検討会(法務省)が、紛争解決手続きをスマホのみで完結する社会を実現するためのアクションプランとして『ODRの推進に関する基本方針』を策定し、その中で「デジタル・プラットフォーム関係紛争を取り扱うODRの充実」に取り組むことが明記されました(※2)。
※1 経済産業省の調査によれば、2020年の日本国内の BtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.3兆円。
※2 同基本方針においては、民間ODRの推進策として、「ODRのニーズの拡大が想定されるデジタル・プラットフォーム上の取引に関連する紛争の受け皿となるODRを充実させるため、法務省は、関係省庁等と連携し、デジタル・プラットフォームを提供する事業者との間で、事業者自身又は第三者委託によるODRの提供の在り方について議論する。」とされている。
- Teuchi for デジプラについて
そこで今回、私たちがリリースしたのが「Teuchi for デジプラ」になります(※3)。
Teuchi for デジプラは、デジタルプラットフォーマーへのサブスクリプションサービスとなっており、2つの大きな特徴があります。
最大の特徴は、これまでの民事訴訟の枠組みでは実現し得なかった「完全匿名」による紛争解決を可能にした点です。Teuchi for デジプラでは紛争当事者双方の本人確認を厳格に実施しますが、氏名・住所・メールアドレスなどの個人情報を相互に秘匿したまま、デジタルプラットフォーム上でのIDやニックネームのみで手続きを進めることができます(※4)。
二つ目の特徴は、デジタルプラットフォーマーとのフレキシブルな連携が可能である点です。裁判所や国民生活センターなどの機関は、その公的な性格ゆえ民間企業と連携することは不可能です。しかし、Teuchi for デジプラは、ADR法に基づく法務大臣認証を取得した準公的機関でありながら、オンラインサービスの利点を活かしさまざまなビジネスプロセスに紛争解決機能を組み込んでいただくことが可能です。
Teuchiとの連携によって、通常は紛争当事者が負担すべきTeuchiの利用料の全部または一部をプラットフォーマーが肩代わりし、マイクロクレームの紛争解決にかかる費用対効果の問題をクリアにできるほか、デジタルプラットフォーマーが導入するエスクローサービス(※5)を活用し、Teuchi上の和解内容を確実に執行するためのフローが構築可能となったり、デジタルプラットフォームの利用規約にTeuchi手続きへの応諾義務を盛り込むことで、全ユーザーに紛争解決の機会を確保できるようになったりと、業界団体やプラットフォーマーがこれまで抱えていた課題を根本的に解決することが可能となります。
※3 Teuchiは、2021年10月、テキストチャットによるオンライン完結の紛争解決サービスとして、国内で初めて法務大臣のADR認証を取得しています。
※4 このような民事紛争解決の手段は、国内の裁判やADR機関でも例がなく、法務省の担当部署と協議の上、匿名による紛争解決を法務大臣認証ADRで提供することが可能となりました。
※5 契約当事者の間に入り、代金決済とサービス提供や商品授受の確実な実行等の取引の安全性を確保するサービス。
- 今後の展開
また、シェアリングエコノミー協会との連携を強化し、シェアリングエコノミーへの業界単位でのODR導入の仕組みづくりを推進していくとともに、今後予定されているADR法の改正による認証ADRサービスでの和解合意への執行力付与を踏まえた場合の匿名対応の在り方や紛争解決コストの負担者の問題についても、法務省などの関係機関と協議していく予定です。
▼ Teuchi for デジプラ に関するお問い合わせはこちら
https://www.service.teuchi.online/dpf
- タスカジについて https://corp.taskaji.jp/
- 一般社団法人シェアリングエコノミー協会のコメント https://sharing-economy.jp/ja/
▼シェアリングエコノミー協会のリリースはこちら
https://sharing-economy.jp/ja/20220502
- ミドルマンについて
代表者 :代表取締役 三澤 透
本社 :〒141-0031 東京都品川区西五反田1丁目10番8号 ドルミ五反田ドゥメゾン306
設立 :2012年4月2日
資本金 :2100万円(資本準備金含む)
URL : https://www.middleman.jp
- 「Teuchi®︎」について
2019年度 第3回ODR活性化検討会:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/odrkasseika/
2021年度 第10回&第11回ODR推進検討会:http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04200001_00002.html
- 本プレスリリースに関するお問合せ先
https://forms.gle/Joo9XT7rUYZCuUUeA
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