デジタルの力で農家の利益最大化を支援するアグリテックスタートアップ・テラスマイルが3.3億円の資金調達を実施
ヤンマー、イチネンホールディングスはじめ事業会社等が新たに参加
今回新たに加わった、食農領域を営農や流通でささえるヤンマーグループや株式会社誠和、Future Food Fund株式会社(注釈1)らと連携しながら、新たな農作物流通プラットフォームの構築と事業拡大を行ってまいります。
(注釈1)Future Food Fund:食に関連する事業会社が出資するCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)。オイシックス・ラ・大地株式会社、株式会社セブン&アイ・ホールディングスなどがLPとして参加しています。
事業背景および経営管理クラウドRightARM(ライトアーム)の提供価値
近年、国内外で市場拡大しているスマート農業技術は、大規模農業者向けのソリューションが主流です。国内市場の大多数であり、産地を形成する意欲的な若手農業者や新規就農者は、技術の導入にあたってのコストが大きく、ツールの使用に際しては複雑で手間がかかることに悩んでおります。産地農業を指導する行政やJAの指導者にとってもこれら農家の苦悩が共通の課題となっています。
農家の右腕として儲けられる方法を教えてくれる「RightARM(ライトアーム)」は、農業情報学会賞を受賞するなど、そのデータ蓄積・整形技術の機能性と使いやすさが証明されています。この技術を活用することで、農業者は農業経営に関わるあらゆる情報を自動的に収集・整理することが出来、またデータに基づく農業経営と儲け方の指針を分かりやすい形で得ることが出来ます。
また、農業者だけでなく農業産地の発展に重要な役割を果たす行政の普及指導員やJAの営農指導員、他の農業者とデータを共有することが可能な「RightARM for EX」(2022年リリース)は、デジタル・トランス・フォーメーションの波に乗りながら、すでに全国20都道府県、29産地で導入されています。海外ではすでに当たり前になっている、農業でのデータ活用と経営化を、国内に定着させる取組を、他社に先行して推し進めてまいりました。
資金調達および用途
この度、テラスマイルは以下の引受人による第三者割当増資により、総額3億3千万円の資金調達を実施しました。
■引受人
・ヤンマーベンチャーズ1号投資事業有限責任組合(ヤンマーベンチャーズ株式会社)
・株式会社イチネンホールディングス
・Future Food Fund 1 号投資事業有限責任組合(Future Food Fund株式会社)
・株式会社誠和
・グローブアドバイザーズベンチャーズ有限責任事業組合
・株式会社ラック
・佐銀ベンチャーキャピタル投資事業有限責任組合第五号無限責任組合員(株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング)
※敬称略、順不同
■資金用途
調達した資金は、(1)GHG SCOPE3(注釈2)に対応したシステム基盤の開発(2)国内作物別栽培マニュアルのデジタル化(3)RightARMの認知度向上と普及展開の強化に活用いたします。
RightARMはすでに約30の地域で実証・導入されており、農業の利益最大化を目指して農業の強力なパートナーとして存在感を示しています。今後も、ソリューションの提供と合わせてワークショップの実施など、取り組みの定着支援をしっかり行い、全国47都道府県での導入を早急に実現いたします。
(注釈2)GHG SCOPE3:Greenhouse Gas Protocol Scope 3の略称。サプライヤーを含む間接的な温室効果ガス排出量であり、これにより企業はより広範な範囲での環境負荷を評価し、持続可能な戦略を検討することが求められます。
引受先からのコメント
テラスマイルが開発・販売を進める「RightARM」は、農業を取り巻くあらゆるデータをクラウド上で一元化し、分析することで農業経営の効率化・高度化を実現するものです。生駒代表の持つ行動力や地道に築いた全国に及ぶネットワークは、日本の農業におけるスマート化への取り組みを大きく変えていくポテンシャルがあるものと期待しています。テラスマイルとは農業のサプライチェーンにおいて協業を検討し、様々な社会課題の解決に向け伴走してまいります。
ヤンマーベンチャーズ株式会社
代表取締役社長/代表パートナー 尾田 伸之
農業は「知識と経験を蓄積する産業」から「蓄積したデータを活かす産業」になりつつあります。天候から環境、農作業など様々なデータを1つのプラットフォームで完結し、農家の営農をアプリで支援するテラスマイルの事業に共感し出資いたしました。弊社では人々の「食」を支える農業がもつ潜在的なポテンシャルは大きいと認識しており、イチネンホールディングスは自社グループの事業会社とテラスマイルと連携して「データ駆動型農業」をハード・ソフト・オペレーションの3方向から取り組み「農業DX」を具現化して新しい価値で日本の農業の発展に貢献したいと考えています。
株式会社イチネンホールディングス
総合企画部グループ事業開発室 小西 宏和
当ファンドからは、前回のラウンドに続いてフォローオンでの出資をさせていただきました。この間「RightARM」のリリースがなされ、引き合いも増えて来ており手ごたえを感じておりましたので、引き続き農業界の良い方向での発展に寄与すべく、ご一緒させていただきたいと思っております。
また、今回のラウンドでは、農業関係の大手事業会社からの出資も受けております。オランダやアメリカなどの農業経営者の中では、DXをするかしないかではなく、どこの仕組みを使うのかという選択になっているくらい普遍的なものです。これらの事業提携をきっかけとして、より多くの営農家や関連する事業会社へのRightARMの普及が進み、営農家の皆様に喜んでもらえるよう、取り組んで参りたいと思います。
オイシックス・ラ・大地株式会社 経営企画本部
Future Food Fund 株式会社 ファンドマネージャー
村田 靖雄
「全ての営農者を豊かにし、国家を守ることを創造する。」を志に、JAグループや地域リーダーも巻き込みながら、サービスの土台を創ってきました。この度、『農業経営+GHGデータ』を分析・活用する企業に進化すべく、増資で資金をお預かりし、国内アグリテックのリーダー企業の一社として、仕組みを構築・推進していきます。出資頂いた企業の皆様、Future Food FundのLPの皆様と共に創りあげていく、日本の未来サービスに、是非ご期待ください。
テラスマイル株式会社
代表取締役 生駒祐一
テラスマイル株式会社について
2014年の創業以来、農業分野におけるデータ分析を行うスタートアップです。『すべての営農者を豊かにし、国家を守ることを創造する』をミッションに、2017年には農業データ情報基盤「RightARM(ライトアーム)」を開発しました。また、2022年からは農業特性が日本と類似するインドネシアでの実証にも取り組み、国内産地を皮切りに、儲けることが出来る次世代若手農業者と産地の創造にグローバル規模で挑戦しています。
■メンバー募集
テラスマイルでは、事業拡大に伴い、セールス・カスタマーサクセスポジションを積極採用しています!革新的な技術を農業業界に届けていく志を持った方は下記採用サイトをご覧ください。
https://terracemile.jp/recruitment/
■会社概要
社名:テラスマイル株式会社
本社所在地:宮崎県宮崎市橘通西1丁目5番30号
代表取締役:生駒 祐一
設立日: 2014年4月15日
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