40年続く、人気オータムキャンペーン開始 社内のデジタル化を進めるIT企業出身社長 「シールを集める」決断

異常気象と価格高騰の中、価格改定か?60年の歴史あるレシピ変更か?社内会議を重ね、54商品の価格改定の決断

株式会社ダイヤ

 今年創業77周年の株式会社ダイヤ(本社:大阪市生野区新今里 代表取締役社長:多田俊介 以下 ダイヤ)が運営する「クックハウス」と「ダイヤ製パン」は、9月1日(金)~11月30日(木)の3ヵ月間、ポイントを集めて素敵なプレゼントと交換できる「オータムキャンペーン」を開催します。ここ数年、キャンペーンについてはデジタル化を検討してきましたが、客層などを考慮して、あえてアナログな方法であるシールを台紙に貼ってポイントを集めるという選択をしました。
 また、原価高騰のため、10月1日からサンドイッチをはじめ54の商品の価格改定を行うことになりました。

■客層に合わせ あえてアナログを選択 デジタル化を進める社長の決断

 クックハウスとダイヤ製パンは、ポイントを集めてもれなく素敵なプレゼントがもらえるオータムキャンペーンを9月1日(金)から3ヵ月間行います。このキャンペーンは40年以上前から続き、日頃の感謝をお客様に改めてお伝えする期間であり、毎年楽しみにしてくださるお客様も多いキャンペーンです。

キャンペーンは、お客様にパン購入200円(税込)ごとに1枚シールを渡し、台紙に貼ってポイントを集めてもらいます。20〜360のポイント数に応じて計10種類のプレゼントと引き換えるシステムです。

 ダイヤでは、数年前からデジタル化を進めています。このオータムキャンペーンも、シールを集めるのではなくスマホなどを使ってポイントを集めるシステムにしようとの声が社内であがっていました。しかし、去年、クックハウスが実施したアンケート調査によると、50~70歳代の利用者が7割を占めていることがわかりました。このキャンペーンを長く続けてこられたのは、昔から利用してくださっている皆様のおかげだということを再認識し、あえてアナログな「シールを台紙に貼る」方法を継続し、キャンペーンを実施することにしました。

 明るいニュースが少ない昨今、このキャンペーンを通じて、パンを食べて幸せな気分になるお客様が増えることを期待しています。


■異常気象と度重なる原価高騰 それでも守る60年以上続くサンドイッチレシピ

 線状降水帯による災害レベルの大雨や原価高騰もあり、10月1日から商品の一部を10~80円程度値上げします。特に、サンドイッチに使っている具材が例年になく値上がりしました。なるべく値上げをせず、レシピを変更することで対応できないかと企業努力で対応できないかを試みました。例えば、「たまごサンド」。大雨などの影響で高騰している「キュウリ」を抜くことで価格をおさえられないかとレシピを変更しました。すると、あるレストランの料理長から「クックハウスの伝統的なレシピのサンドイッチを変えないでほしい」と、ご意見が寄せられました。クックハウスの「たまごサンド」は、たっぷりのたまごとキュウリを使いオーロラソースで味付けしています。60年前から変わらない伝統的なレシピです。この価格高騰などの影響は、伝統的なレシピを変えざるを得ないと考えるほど企業にとって厳しい環境です。しかし、伝統的なレシピのサンドイッチを楽しみにしている方がたくさんいらっしゃることがわかり、社内で検討を重ねた結果、10月から値上げすることを決定しました。


■想像を超える物価高騰・異常気象の余波 歴史を守るための苦渋の決断

 パンを商いとしておりますので、黒字になるよう原価を注視していますが、ここ最近の異常気象による物価高騰やその他要因による物価上昇のスピードが早く、価格改定が追いついていないのが現状です。特に6月7月は試練の月となりました。

 1個のパンを10円値上げすることはお客様が離れてしまうのではないかという不安があります。さらに、日常的に食べてもらうパンをわずかでも値上げすれば、家計に与える影響も大きいと考えています。

 パンを購入くださるお客様にとって、無理のない範囲で販売価格を適正にし、得られた利益は、社員・取引先様・農家様・毎年工場見学に来てくれる子どもたちに還元できます。もちろん、お客様には美味しいパンを提供し続けられます。当社に関わる全ての皆様を幸せにするために価格改定を実施する、という決断をしました。今後も、大阪で愛され続けられるよう、精進してまいりたいと考えております。


■厳しい残暑も初秋を感じられるパンでほっと一息

 ダイヤの製造拠点、大阪市生野区の工場には、パン職人40名をはじめ、従業員総勢180名(アルバイト含む)が勤務しています。毎月1日に新商品を3~5種類程度発売していますが、商品開発は職人たちからアイディアを募り、社内コンペを行って決めています。選定のポイントは「おいしそうな見た目」、満足してもらえる「ボリューム感」、食べてみて「一口目に美味しいかどうか」、具材のバランスなど「ひとつ全部食べてみて美味しいか」などです。

 9月の新商品は、厳しい残暑のなかでも初秋を感じていただけるパンをテーマに開発しました。「4種きのこのグラタンパン」「紅茶ロールデニッシュ」は9月1日(金)から、大阪・奈良の24店舗のクックハウスで販売を開始します。


4種きのこのグラタンパン

舞茸・エリンギ・ぶなしめじ・ひらたけの4種きのこが入ったグラタンパン。北海道牛乳を使用したホワイトソースのコクときのこの香りが広がり、食欲をそそります。





紅茶ロールデニッシュ

北海道小麦を使用したデニッシュにアールグレイ茶葉を練り込み、焼き上げました。

トッピングしたアイシングと杏ジャムが、紅茶の風味を引き立て美味しさを際立てます。





■2023年8月人気ランキング

 8月の注目は、発売と同時に3位にランクインした「国産りんごのアップルパイ」です。

アップルパイはリクエストが多い商品ではあったものの、原材料高騰などからとても高価な商品になってしまうため、なかなか実現できずにいました。そこで、職人たちが知恵を絞り、リンゴとカスタードと生地のバランスを何度も試して成型を変えることで、お手頃価格での販売にこぎつけることができました。今回の3位ランクインもお客様がクックハウスのアップルパイを楽しみにしていただいていたことも大きく影響しているとみています。


1位 1日3000個を売り上げる人気商品「ミルクパン」

1990年代から販売し、多い時には、1日3,000個を売り上げる大人気商品。

朝食やおやつにぴったりです。

カスタードクリームが4層なのはこれ以上折り込むと焼きあがった時に層が崩れてしまい、これ以下だとしっとりとした口当たりが崩れてしまうからです。

一見どこにもありそうなパンのようにも思えますが、この小さなふわふわな食感のパンには職人たちのこだわりが詰まっています。


2位 明日のパン代表「デイリーブレッド」

“明日のパン“代表!

毎日食べても飽きのこない食パンをと職人たちが腕によりをかけて開発した逸品です。

粉の配合や酵母の種類、発酵時間などこだわれるところは全て手間暇を惜しみませんでした。

低温熟成で時間をかけた分、風味がよく味わいまろやか、さらにしっとり食感に仕上がりました。




3位 発売と同時にランクイン!「国産りんごのアップルパイ」

折り数を何度も試作したサクサクパイ生地と、シャリシャリ食感がおいしい国産ふじりんごのプレザーブとカスタードクリームを包み焼き上げました。








4位 ザクっと食感がやみつき「メロンパン」

中のパン生地はクックハウスの最上級のブリオッシュ生地を目指してしっとりふわっとさせるために油脂を多めに配合しています。油脂が生地から流れでないようにするのが難しいところもあり、生地を冷やしながら扱ったり、サブラージュする工程を入れたりする工夫をしています。

表面のビス生地はアーモンドプードルを配合して香ばしさを出し、あえて白ざら糖を使ったザクザクとした食感が中のパン生地とのコントラストで美味しく人気の秘密です。



5位 朝ごはんの定番商品「フランク」

30年以上前から販売されているロングセラー商品です。

食べ応えのあるポークウインナーをパン生地で巻き、程よい分量のマヨネーズとケチャップをトッピングし焼き上げました。

子どもにも人気のあるシンプルな飽きのこない満足感のあるパンです。




6位 とろ~りクリームパン(カスタード)  7位 マスタードウインナー  8位 欧風カレーパン

9位 チーズボロネーゼ  10位 十勝粒あんバター


■会社概要

社名

株式会社  ダイヤ

創業

1946年4月

会社設立

1952年10月13日

資本金

20,000千円

代表者

代表取締役社長 多田 俊介

社員数

正社員 82名(2023年5月現在)

本社所在地

大阪市生野区新今里2-13-8

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会社概要

株式会社ダイヤ

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URL
https://www.cookhouse.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
大阪府大阪市生野区新今里2-13-8
電話番号
06-6751-6635
代表者名
多田俊介
上場
未上場
資本金
2000万円
設立
1952年10月