【イベントレポート】「“性”と“生”の多様性」を祝福する祭典「東京レインボープライド2023」開催

延べ動員数は約240,000人、プライドパレードでは約10,000人が「変わるまで、続ける」をテーマに渋谷を大行進

特定非営利活動法人 東京レインボープライド（共同代表理事:杉山文野、山田なつみ） は、アジア最大級のLGBTQ関連イベントである「プライドフェスティバル」と「プライドパレード」を4月22日(土)～4月23日(日)の2日間、代々木公園にて開催いたしました。

プライドパレード参加者：10,000人／梯団数39

プライドフェスティバルのべ動員数：4月22日(土)100,000人／4月23日(日)130,000人

TRP2023協賛数：276

＜特定非営利活動法人 東京レインボープライド 共同代表理事 杉山文野 山田なつみからのメッセージ＞

4年ぶりに入場制限のない開催となった今回、会場は多くの笑顔で埋め尽くされ無事に終えることができました。これもひとえに日頃より応援いただいている皆様のおかげと感謝の気持ちでいっぱいです。

法整備の遅れを始め、まだまだLGBTQをとりまく課題は山積みですが、このイベントが少しでも社会の変化を後押しする一歩に繋がれば幸いです。

「変わるまで、続ける」に込めた想いの通り、LGBTQに限らず多様な誰もが自分らしく暮らせる社会の実現ができるまで、これからも邁進してまいります。

引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。

 Happy Pride!

杉山文野　山田なつみ

• Day1　4月22日(土)

今年も代々木公園にて、開催12年目となった「東京レインボープライド2023」がスタートしました。イベント広場内には昨年の116から大幅に規模を拡大した220以上ものブースが出展。

主催ブースからは、TRPが月1回のペースで開催している交流の場「TRPスクール」と10代・20代のボランティアメンバーで構成された「YOUTH PRIDE JAPAN」のブースが初登場。さらに、全国のプライド団体が集結した「JAPAN PRIDE NETWORK」のブースでは、訪れた参加者と「変わるまで、続ける」をテーマに日本地図をレインボーに染め、代々木の会場から全国各地へと活動の輪をつなげました。

ステージには「Happy Pride！」という挨拶とともにドラァグクイーン・タレントのベビーヴァギーさんがMCとして登壇しました。はじめに共同代表理事の山田なつみから、「東京レインボープライドの活動は、昨年で10周年を迎えました。振り返えれば大きな前進があったことは間違いありませんが、いまだ多くの課題に直面しています。そんな中で私たちにできることは”諦めずに変わるまでやり続けること”だと考え、このテーマを掲げました」と話し、多くの人の想いが詰まったTRP2023が幕を開けました。

ステージプログラムでは公募アーティスト4組が登場。東京太鼓倶楽部さんをトップバッターに、おばけまくらさん、Siraskaさん、LIONESSESさんが会場を盛り上げました。さらに、今年は一般公募の映像作品の上映。2日間に渡って４本の作品を上映しました。

続いて東京レインボープライドおなじみの新宿二丁目発・本格派DIVAユニットの八方不美人さん、さらに国内外で活躍するAISHO NAKAJIMAさんが個性あふれるパフォーマンスで観客を魅了しました。興奮冷めやらぬなか、続けてお笑いタレントのミラクルひかるさんが登場。そして1日目のラストを飾ったのは5年ぶりの登場となった東京ゲゲゲイさん。笑いあり、感動あり、鳥肌ありの圧巻のパフォーマンスで1日目が終了しました。

• Day2　4月23日(日)

2日目は、ブルボンヌさんと小原ブラスさんがMCを担当。

午前には各国の駐日大使・公使ならびに日本国内の各政党の代表者が登壇。

過去最多の18カ国もの駐日大使・公使が登場し、アメリカ大使館をはじめ9カ国から日本のLGBTQの現状に関するメッセージ、スピーチをいただきました。世界から見た日本の実情を改めて知る機会となりました。

TRP2023のテーマ曲であるリナ・サワヤマさんの「This Hell」とともに、ご本にからの日本のLGBTQ当事者に向けた熱いメッセージがステージ・会場に設置されたビジョンから流れ、会場を彩りました。

その後は東京レインボープライドのメインともいえる「プライドパレード」を実施。司会のブルボンヌさんとベビーヴァギーさん、小原ブラスさん、タレントのryuchellさんが第1フロート※に乗り、リナ・サワヤマさんの「This Hell」の楽曲とともに渋谷・原宿の街を行進。 ryuchellさんはトランスジェンダーフラッグをふって登場し、はつらつとした表情を見せました。

今年はG7をはじめとする各国大使や大使館関係者が集まる「Pride7+（プライドセブンプラス）」、北欧5カ国大使館の「在京北欧大使館」グループに加え、台湾、韓国の団体など世界中から参加。また、新型コロナウイルスによる規制緩和を受けて、4年ぶりに声出しを解禁。参加者それぞれが「変わるまで、続ける」というテーマを胸に渋谷・原宿の街を闊歩し、さらなる一体感が生まれたプライドパレードとなりました。

午後のステージでは、根強いファンも多いENVii GABRIELLAさん、ryuchellさんが登場。ryuchellさんは曲間のトークで「”人が人を愛する”ということに決まった形はないと思います。愛する人としか作れないそれぞれの愛の形、それを選べる権利があると信じています。私もそれを信じて歩んでいく決意をしたので、どうか皆さんにも愛をあきらめないで生きていってほしいと思います」と想いを語りました。その後は特別コラボのDRAG QUEENS with バービー（フォーリンラブ）さん、そして大トリには美川憲一さんがきらびやかな衣装を身にまとって登壇。名曲「さそり座の女」を含む全5曲を披露しました。トークで美川憲一さんは「信念をもって自分らしく生きることが後悔のない生き方だと思うわ。やられたらやり返すくらいの気持をもつことが大事。負けんじゃないのよ」と語りかけました。フィナーレは美川憲一さんの呼びかけでドラァグクイーンが一斉にステージへ。今年も多くの人が集い、想いや感動を共有できたことへの喜びと、より良い未来に向けて一人ひとりが行動し続けていく決意を胸に、大盛況のうちに東京レインボープライド2023は幕を閉じました。

※：フロートとは、カラフルに装飾したダシ（山車）のこと。

「東京レインボープライド」は、LGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)が、 差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、前向きに生きていくことができるできる社会の実現を目指し、イベントを通してLGBTQ当事者並びにその支援者(Ally)と共に、「“性”と“生”の多様性」を祝福し、つながる「場」を提供します。

TRP公式ウェブサイト：https://tokyorainbowpride.com/

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