前払式支払手段と交換可能なデジタルポイントを労働者へ付与する実証に係る新技術等実証計画に関する取り組み実績のお知らせ
■取組み内容に関するサマリー
当社は、デジタル社員証などの特許申請等を通じて従業員のチームワークをデジタル技術でサポートすることに取り組んできました。また、前払式支払手段を用いた規制官庁の認定を受けた唯一の実証実験であり、労働者の便益に資する取り組みをおこなっていること。実証を通じて、当社しか得られない実績結果、支払履歴等の情報やデータをまとめていること。その上で既存の福利厚生サービスと比較いたしまして、福利厚生サービスの利用率やデジタル決済の利便性、企業への評価を参加企業の従業員からアンケートを通して取得し、今回の中間レポート報告に記載をしています。
■「新技術等実証制度」(規制のサンドボックス制度)とは
規制のサンドボックス制度とは、IoT、ブロックチェーン、ロボット等の新たな技術の実用化や、プラットフォーマー型ビジネス、シェアリングエコノミーなどの新たなビジネスモデルの実施が、現行規制との関係で困難である場合に、新しい技術やビジネスモデルの社会実装に向け、事業者の申請に基づき、規制官庁の認定を受けた実証を行い、実証により得られた情報やデータを用いて規制の見直しに繋げていく制度です。
参考:内閣官房の規制のサンドボックス制度に関するウェブサイト(外部リンク)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/s-portal/regulatorysandbox.html
■Kort Valutaの事業内容
当社は、国際ブランド決済を基軸としたデジタルIDサービス「TwooCa(ツウカ)」を提供しています。社員証、会員証、学生証、診察券等、様々なIDとの連携を進め、IDテックの確立を進めています。
IDテックを主軸にしたマネーヘルス領域において、決済サービス、社員証サービスだけでなく、利用者の健康を管理するためのヘルスケアデバイスの自社開発も進めています。このデバイスは「決済」と「健康管理」ができる【世界初】のリング型ヘルスケアデバイスであり、販売を目前に控えております。
そして、ユーザーとデバイスから蓄積された各種データを解析することにより、それぞれのユーザーに基づいた新しい与信の在り方を定義しながら、一人でも多くの方が既存の与信概念に囚われない、自由な金融的選択肢を持つことが可能になる世の中を実現していきたいと考えています。その世界を実現するため、AIを利用したコンシェルジュ機能を開発しており、ユーザー属性、与信スコア、健康情報に基づいて最適な選択肢を提案できるように、各々のユーザーに最適なデジタルツインを実装予定です。
■新技術等実証計画の取り組み内容
当社は、デジタル社員証などの特許申請等を通じて、我が国企業の有する優れた従業員のチームワークをデジタルの技術でサポートすることに取り組んできました。
また、前払式支払手段発行者として登録を受けた事業者であり、アプリ上でウォレットを提供して、福利厚生金や用途を問わずに発行・利用できる前払式支払手段「TwooCa」に関するサービスを提供しています。こうした知見と実績をもとに、本実証においては、日本初のアプリ式のハイブリッドペイメント電子社員証サービスを提供し、労働者に対して、アプリ上でデジタル社員証とウォレットを一体的に提供する。あわせて、従業員向けの福利厚生サービスの一環として当社の発行する前払式支払手段「TwooCa」との交換が可能なポイントを当社から従業員に対し付与するものです。
■新技術等実証計画の目的と方法
本実証で用いる仕組みは、福利厚生サービスの実施のみならず、将来的には、労働者の利益を損なうことなく、多様化する労働者のニーズに即したより柔軟に対応できる利便性の高い決済サービスの実現を目指しています。
【1】
福利厚生の実施に伴う事務的コストや手数料負担が少なくなる点があります。すなわち、福利厚生の観点から労働者に対する給付を行う場合、給与等と比較して少額な給付となるのが通常であり給付の方法として預金口座等への振込み等を利用することは企業にとって事務的コストや出金・送金手数料に見合わず給付自体を断念せざるを得ないことも考えられます。
一方、本実証では、当社の発行する前払式支払手段と交換可能なポイントの付与を行うことにより、労働者は当該ポイントの交換によって前払式支払手段を取得することができ、また、付与されるポイントや交換した前払式支払手段は社員証と一体的に提供されるデジタルウォレットにより管理し、当該ウォレット等からそのまま各種支払いを実行できることから利便性高く、企業にとっても前述の事務的コストや各種手数料の負担を軽減することが可能であります。こうした福利厚生の実施に伴う事務コストや各種手数料の削減分は、企業が労働者へのサービスの原資に充てることができ、労働者の利益として還元することができます。
【2】
ウォレット等から収集した情報を元に労働者の便益に資する付加サービスを提供できる点があります。ウォレット等から各種決済が行われることで、労働者の各種決済データの収集が可能となるところ、当該データを活用し、各労働者に適したサービス(例えば、労働者の健康増進を目的とするサービスや福利厚生に資するサービス等)を付加的に提供することが可能になる。これは労働者の生活の糧となる手当が、労働者の生活の質の向上につながる付加価値のより高いものに用いられることにほかなりません。
■新技術等実証計画の中間報告の概要
期間:2022年10月~2023年3月
対象人数:205名
総ポイント付与数:590,045pt
(取組み参加企業概要)
企業名:株式会社OSBS
企業概要:株式会社OSBSの従業員の多くが障がいを持つ社員です。ひとりひとりの特性を理解し、アウトソーシングが持つオペレーションノウハウの支援によって、採用から会社の運営までを自らで行っています。また、アウトソーシンググループのシェアードサービス部門として事業展開をするとともに、「企業は従業員自らの力で成長させていくもの」という理念を実践しています。
アウトソーシンググループでは、積極的なグローバル展開において真の多様性を追求し、新たなニーズの構築と人材の積極的な活用をしております。グループ会社の一員である当社は2015年9月に設立し特例子会社の認可を受けておりますが、ダイバーシティをもっとも精力的に取り組んでいる企業です。
株式会社OSBSは、仕事をする大変さと喜びをアウトソーシンググループ各社と共有し、相互理解の精神をもって社会人として成長し、Creating shared Valueを追求します。
事業セグメント:コンサルティング業務、バックオフィス業務、業務請負
企業URL:https://www.osbs.co.jp
<対象従業員の職種>
「事務・受付」が全体の60.8%と半数以上を占めている。次いで「専門職」が11.4%、「総務・経理・人事」が10.2%という結果となった。以上の事から、最低80%以上は内勤と推察できる方から取ったデータになることが分かる。
<実証実験について>
◎一般的な福利厚生サービスの利用率を業界平均との比較
<福利厚生に関する業界平均値>
出典:https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/documents/203.pdf
https://vw.officedeyasai.jp/column/employee-benefits/company-benefits
- TwooCa利用率:53%
*2022年10月から2023年3月末時点での累計利用者数で算出
- TwooCa累計チャージ総額における利用率:82.5%
*上記チャージの意味合いは、TwooCaからのポイント付与とユーザー自身での入金処理対応も含める。
福利厚生サービスを業界平均と比較した場合に、業界平均は約30%に対してTwooCa利用者は、平均53%と約1.8倍の利用率が高く、実際に従業員にとって利用頻度の高い福利厚生サービスだと実証できた。(※取り組みを通じてポイント付与を受けた従業員を対象に一定期間内の付与ポイント額におけるポイント利用率を算出)
◎企業に対する評価や業務へのモチベーション向上に関して質問した回答を以下に記載。
Q:このような取り組み(イベント)を積極的にやってくれた自分の会社についてどう思いますか?
こうした取り組みにより、従業員の企業に対するイメージアップ効果に期待が持てることが分かる。以上の事が、企業に対する帰属意識向上に繋がり、人材定着率アップにも繋がる。
Q:ポイントがもらえることにより、以前よりも会社の研修等に参加するようになりましたか?
Q:今回のサービスが導入されたことで日々の仕事のモチベーションは上がりましたか?
Q:業務以外の活動を評価してもらえることは、業務のモチベーションに繋がりますか?
健康管理や懇親会出席がポイントとして付与されることで企業から業務以外の活動を評価してもらえていると実感することができる。また、ポイントとして数値が可視化できることにより、自身のモチベーション維持に繋がるということが考えられる。
◎テレワークで不足した従業員間のコミュニケーション不足の改善
TwooCaという同ツールを企業の従業員が持つことで、アプリの使用方法について尋ねたり、欲しい機能について盛り上がったりと従業員同士のコミュニケーションのきっかけとなる。従業員同士のコミュニケーションが活発になることにより、チームワークが醸成され、結果として企業全体が活発になる可能性に期待ができる。
<まとめ>
➀一般的な福利厚生サービスと比較した際にサービス利用率が約1.8倍と高く、導入企業の従業員に利用しやすい利便性の高いサービスを提供できている。また、付与されたポイントの利用率も、約8割と非常に高い水準で利用されている。
➁今回の取り組みを通じて企業に対する帰属意識の向上や企業への評価向上、また、会社研修等のイベントに参加することによりは就労への意欲等が向上したこと。
➂業務外の活動に対する評価や健康意識の向上により会社内でのコミュニケーションが増え、働きやすくなり、結果的に業務効率に繋がったと推測できる。
※取組み内容は下記リンク先をご参照下さい。
※参考資料
2023年7月時点、当社調べによる、スマートリングにおける機能マッピング。
独自調査によるため、正確性等を担保するものではありません。
製品画像に関する権利は、個々の権利の所有者に帰属します。
■株式会社Kort Valuta概要
会社名 :株式会社Kort Valuta https://kortvaluta.com
所在地 :東京都目黒区上目黒3-6-18 TYビル5F
代表者 :柴田秀樹
事業概要:各種カードの発行、企画、管理、運営
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