ベトナムに7校目の学校が完成し竣工式を迎えました
一般財団法人ミダス財団(所在地:東京都港区、代表:吉村英毅、以下「ミダス財団」)は、2024年12月、海外での学校等児童福祉施設建設7校目となるベトナム中部Quang Num省 にNuoc Ui小学校の建設を完了し、2025年1月に竣工式が行われました。
現地の環境と竣工式
ベトナムでの学校建設計画は財団と教育局との協議により決定され、いずれの学校も支援の行き届かない最貧地域に位置しています。その一つである山間部のNuoc Ui小学校への道のりは、険しいものでした。省都タムキーから車で40km移動した後、さらに40kmの山道を進む必要があります。竣工式の当日は悪天候に見舞われ、激しい雨による地滑りで車での通行が不可能となり、バイクでの移動を余儀なくされました。山道は修復中で非常に滑りやすく、歩いてバイクを押して進む場面も多々ありました。2度転倒しながら、ようやく学校にたどり着いたのはタムキー出発の5時間後でした。
学校のある地域では携帯電話の電波が全く届かないため、参列者の方々との連絡を一切取ることが出来ません。教師と生徒たちは通常通り授業を行っていましたが、悪天候と交通事情のため、登校できた生徒は約半数だったそうです。遠方から通学する生徒たちは保護者が送迎できない場合が多く、登校を断念せざるを得なかったのです。
参列を予定していた方々も欠席される方が多く、竣工式はごく少人数での簡素な開催となりました。
新校舎で学ぶ生徒たち
Nuoc Ui小学校の新校舎は、周囲の自然環境に調和しつつ、防災に配慮した設計となっています。この学校は、ベトナム出身で世界的に活躍するVo Trong Nghia氏にご縁を頂き、無償に近い形で設計をして頂きました。東京大学大学院でも学んだ経験を持つ氏の設計により、機能的で美しい学校が完成しました。
生徒たちは新しい学校について、以下のように感想を述べています:
・校舎が大きく、清潔で明るい
・冬でも暖かい
・友達に会えること、勉強して一緒に遊ぶことが楽しい
教師からは、広くて快適な教室や充実した設備、特に多雨の気候に適した屋根付きの遊び場が高く評価されています。
生徒たちは本や文房具の提供を希望しており、一部の児童は長靴や雨具、暖かい上着を望んでいます。これは、地域の気候や環境を反映したニーズと言えるでしょう。
全校生徒のため準備した学用品やお菓子のプレゼントは、児童たちに大変喜ばれました。厳しい環境にもかかわらず、生徒たちが学ぶ姿は楽しそうで、教師の説明に耳を傾け真剣にノートを取る姿も見られました。休み時間には屋根付きの遊び場で集い、皆で盛り上がる光景も。特に高学年の生徒たちは、積極的に校舎を案内し、学校について説明してくれるなど、新しい学校に対する誇りと愛着が感じられました。
新しい設備と財団の展望
新設の美しい校舎は、小学生用の教室1室、独立したトイレを含む幼稚園児用の教室1室、自炊設備のある広々とした食堂、2室のトイレ、1000リットルの給水設備、100平方メートルの遊び場を備えています。この校舎の完成は、地域の教育環境を大きく前進させる重要な一歩です。充実した設備を備えたこの新しい学び舎が、子どもたちの可能性を広げる基盤となるでしょう。
財団は、この学校が単なる建物以上の意味を持つと考えています。ここで学ぶ子どもたちが、創造性を育み、知識を深め、そして大きな夢を抱くようになることを期待しています。
さらに、この教育施設が地域全体の発展にも寄与すると確信しています。子どもたちの輝かしい未来を支える場所として、Nuoc Ui小学校が長く愛され、活用されることを心から願っています。
今回は悪天候のため他地域の視察は叶いませんでしたが、財団は今後も、ベトナムをはじめ東南アジアの子どもたちの学習環境と生活水準の向上を目指し支援活動を継続していきます。新たな国々での支援計画も進行しており、現地との協力体制を維持・強化しながら、引き続き活動報告をお届けしてまいります。
■ ミダス財団について
ミダス財団は、「2035年に100万人、2050年に1億人の人生にポジティブな影響を与える」ビジョンのもと社会貢献事業を行う財団法人です。株式会社ミダスキャピタルからの寄付金を財源として本質的・サステイナブルな社会貢献事業を行い、世界中の根本課題を解決していきます。
◆ミダス財団概要
名称:一般財団法人ミダス財団
代表:吉村英毅
設立年:2019年
Webサイト:https://midas-foundation.org/
【本件に関するお問い合わせ先】
一般財団法人ミダス財団
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