静岡県焼津市での交流型モビリティ実験「つなモビ」第2弾 79日間で有料乗客数580人、1,781万円の経済波及効果などを確認
地元利用が4割。自家用車からの乗換効果などウォーカブルな街づくりへの寄与も
本実証実験では、2024年1月6日(土)~3月24日(日)の79日間、焼津駅南口3キロ圏内でグリーンスローモビリティ(1~2台/日)を走行させました。直売所・商店・観光施設・交流施設など33カ所の停留所に、市内外の利用客を送迎し、交流促進による経済効果やイノベーション効果の導出を図りました。グリーンスローモビリティは、「つながりを生むモビリティ」という意味を込めて「つなモビ」と命名し、乗客は1日乗り放題600円のチケットを焼津市LINEまたは車内運転手経由で購入して利用しました。
(※79日間の内訳:1月6日(土)~1月26日(金)の21日間を焼津市事業、1月27日(土)~3月24日(日)の58日間を経済産業省事業として実施)
実験結果としては、79日間で有料乗客数580人(1日平均7.34人)を得て、目標値の1日平均8人には僅かに及ばなかったものの、第1弾の実験結果(2023年1月16日~2月28日実施)の1日平均5.56人から3割以上乗客数を伸ばしました。580人の内訳は、地元客229人(約40%)、ビジネス客217人(約37%)、観光客134人(約23%)でした。1人あたりの乗客回数は平均2.65回で、観光客は平均2.87回と最多でした。乗り放題運賃制もあり、多くの利用客が停留所を周遊した結果、79日間の実験期間中で1,781万円の経済波及効果や雇用創出効果も見られました。((一社)政策科学研究所の分析結果より)
アンケート結果から、利用者の4割を占めた地元客は家族層とシニア層に大別され、家族や友人同士と行ったことのない停留所(港沿いの食堂、カフェ、パン屋など)に来訪する事例が多く、独特な乗車体験が楽しめる「つなモビ」で知らない場所に行きたいという外出需要が確認できました。また、自家用車で焼津市中心街まで観光または日常行動で来た利用客のうち24%が、「つなモビ」に乗り換えたことが判明し、焼津市が推進するウォーカブルな街づくりに寄与する効果や、CO2削減効果も確認できました。自家用車の利用率が80%を越え、公共交通も維持される焼津市中心街で、多くの地元客が「つなモビ」を利用した背景には、時速19キロという低速で街をめぐり、停留所店主との交流や旧来の街並みが楽しめるといった、自家用車や公共交通にはない体験価値への評価があったと分析しています。
一方で、風雨の影響を受けやすいグリーンスローモビリティ特有の車両強度や、40本以上行った交流イベントの実効性など、多くの課題も明確になりました。今後実装に向けた最終実験を検討しており、詳細は改めてお知らせします。
以 上
【別紙】
■「つなモビ」第2弾の概要
〇実施場所:静岡県焼津市 (焼津駅南口の3キロ圏内)
〇実施期間:2024年1月6日(土)~3月24日(日)全79日間
※2024年1月6日(土)~1月26日(金)の21日間:焼津市の事業として実施
※2024年1月27日(土)~3月24日(日)の58日間:経済産業省の事業として実施
〇運行時間:10:00~17:00(12:00~12:30は休憩時間)
〇実験主体:合同会社うさぎ企画
〇後援団体:焼津市観光協会、焼津商工会議所、しずおか焼津信用金庫
〇協力団体:【車両ラッピング】株式会社ジェイトリム・ジャパン 【車両レンタル】株式会社モビリティワークス
【車両デザインおよびインスタグラム展開】兼平あゆみ(massara design works.)
〇運行委託:株式会社アンビ・ア タクシー事業部
■参考情報:「つなモビ」第1弾の概要(※詳細:2023年4月13日発行のニュースリリースをご参照ください)
〇場所:静岡県焼津市 (主に駅前商店街~旧港・新港エリア)
〇期間:2023年1月16日~2月28日(モビリティサービスの利用可能日は、平日のみ)
〇主催:合同会社うさぎ企画、株式会社LANDMARK
〇成果:登録数272、有料乗車数173 (総ライド数 520)、総施設来訪数601
以 上
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