スタートアップ採用支援のRecboo 海外VCの採用支援に関する取り組みについて調査レポートを発表

VCはスタートアップへの採用支援を行うべきなのか。スタートアップが成長するために、HRの面でVCができること。

株式会社ノックラーン

資金調達後のスタートアップの中途採用を支援するサービス「Recboo」を提供している株式会社ノックラーン(東京都大田区)は、日本と海外のVCの投資先スタートアップに対する採用支援の実態に関するリサーチレポートを発表・海外のVCでは手厚いハンズオン型の採用支援事例を解説しました。

調査結果のサマリー

アメリカでは、VCに対して投資先企業の39%が採用支援を求めています(※1)。そのため、アメリカのVCはスタートアップに対し、58%がCxO・役員採用の支援を、46%が従業員採用の支援を行っています(※2)。具体的な採用支援として、VCは採用支援チームの保持や、独自の人材発掘ツールの提供などを行っています。

一方、日本ではスタートアップ企業の約65%が人材面での不安を抱えています(※3)。

独立系VCの中には投資先企業の支援に力を入れている企業もあるものの、全体としては採用支援の内容についての具体的な事例はまだ少なく、これからの取り組みに期待が寄せられています。

ー参照ー

※1:Visible  2022 年ポートフォリオサポート調査https://visible.vc/blog/five-ways-to-help-your-portfolio-companies-find-talent/

※2:Paul Gompersら4名の大学教授による約900名のベンチャーキャピタリストを対象に行われたインタビュー https://hbr.org/2021/03/how-venture-capitalists-make-decisions

※3:三井住友信託銀行「スタートアップサーベイ2023」

https://kepple.co.jp/articles/g66znl757n

日本とアメリカのスタートアップの現状

アメリカのユニコーン企業数が739社に対し、日本のユニコーン企業はわずか14社

2024年2月時点の世界のユニコーン企業の数を見ると、最も多いのはアメリカの739社であり、日本は世界で12番目の14社にとどまっています。(※4)

創業10年以内の企業の倒産率は、日本がアメリカの1.5倍

  • アメリカ

米国労働統計局データによると2013年から2023年の10年間で

創業から5年以内での倒産率:48%

創業から10 年での倒産率:65%

という結果に

  • 日本 

2017年の日経ビジネスの記事によると

創業から5年以内での倒産率が、85%

創業から10 年での倒産率が、93.7%  と報告されています。(※6)

アメリカでのスタートアップ倒産の理由の約2割が人的要因によって倒産

2024年のMr.Kotashev(フリーランスのコンテンツマーケティングコンサルタント兼スタートアップの創設者)による調査にて、アメリカで倒産したスタートアップの内、18%が人材不足による知識の欠如、モチベーションの低下といった人的要因によって倒産していることが分かりました。(※7)

・PMFできなかったことによる倒産:34%

・マーケティングの失敗による倒産:22%

・人的要因による倒産:18%

日本のスタートアップの約65%が人材面に不安を感じている

三井住友信託銀行「スタートアップサーベイ2023」によると、日本においても、スタートアップ528社の内、346社(約65%)が人材面に不安を抱えていることが分かりました。(※3)

ー参照ー

※4:2024年 世界のユニコーン企業の国別ランキング

https://jp.statista.com/statistics/1357395/number-of-global-unicorns-by-country?crmtag=adwords&kw=&cHash=046c489526430743e3f88e7477f80bdf

※5:Percentage of Businesses That Fail — and How to Boost Chances of Success

https://www.lendingtree.com/business/small/failure-rate/#percentageofbusinessesthatfailintheUS

※6:2017年日経ビジネス 「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには 

https://business.nikkei.com/atcl/report/15/280921/022200058/

※7:Startup Mistakes: First-Hand Lessons from 80+ Failed Startups

https://www.failory.com/blog/startup-mistakes

アメリカでの採用支援の実態

VCが投資先企業から受ける支援の要望で最も多い(39%)のは、「人材の発掘と採用に関する支援」

Visible の 2022 年ポートフォリオサポート調査では、VCが投資先企業から受ける支援の要望で最も多いのは、「人材の発掘と採用に対する支援」であると報告されています。(※1)

スタートアップに対して、VCの58%が役員採用の支援、47%が従業員の採用支援を実施している。

Paul Gompersら4名の大学教授による約900名のベンチャーキャピタリストを対象に行われたインタビューにて、VCによる下記の項目の実施率が分かりました。(※8)

投資先企業に対して戦略的ガイダンス:87%

他の投資家とのコネクション形成:72%

顧客とのコネクション形成:69%

役員採用の支援:58%

従業員採用の支援:46%  

VCにおける採用支援チームの在籍や独自の採用支援システムの提供

海外のVCの多く(a16z、 Sequoia、 Greylock、 First Round Capitalなど)では、投資先企業に対する採用支援チームが在籍しています。(※9)

さらに、VCが独自の採用支援システムを提供している例として下記のようなものがあります。

  1.  TxO(a16zの採用支援プログラム)(※10)

    才能、意欲、アイデアはあるが、各種リソースが不足している創業者に対して資金の提供・ノウハウの共有・採用の支援等で支援するプログラム。メンターが、企業成長に必要なネットワークと知識を提供する。

  2. Sequoia Atlas(Sequoiaの採用支援ツール)(※11)

    ヨーロッパのIT人材に特化した、オンライン人材発掘サイト。コロナ禍を経て、再びオフィスを構えるスタートアップが増えている中、IT人材のスキルや属性別に都市ごとの分布を可視化し、採用に役立つ拠点選びを支援している。

  3. Sequoia Email (Sequoiaの採用支援ツール) (※12)

    Sequoia の人的リソースとMAツールを活用し、適格な候補者の選定から獲得まで代行するサービス。MAツールにより、候補者とのやり取りを追跡でき、候補者に送付するメールのABテストや、Sequioaの担当者とダッシュボードをもとにした分析が可能。

ー参照ー

※8:How Venture Capitalists Make Decisions https://hbr.org/2021/03/how-venture-capitalists-make-decisions

※9:

a16z https://a16z.com/team/?source=post_page-----b2e8412634c0--------------------------------

 Sequoia https://www.joinleland.com/library/a/the-key-factors-sequoia-capital-considers-for-technology-startups

Greylock https://greylock.com/team/glen-evans/

First Round Capital https://firstround.com/talent/

※10:TxO https://a16z.com/txo/

※11:Sequoia Atlas https://network.sequoiacap.com/sourcing/discover

※12:Sequoia Email  https://atlas.sequoiacap.com/

日本VCでの採用支援の実態

採用支援を行なう国内VCの例

  • Coral Capital社

  1. 専任のタレントマネージャーの設置

    Coral Capitalには、専任のタレントマネージャーが在籍、スタートアップに対し、採用へのtipsの提供やエグゼクティブ採用支援を直接サポートしている。加えて、ー年間で約200名の採用支援を投資先のスタートアップに無償で提供している。(※13)(※14)(※15)

  2. Coral Career

    国内最大のスタートアップ向け人材データベース。投資先のための人材データベース「Coral Careers」には1万2000人以上が登録している。マッキンゼーやGoogle、メルカリをはじめとした多くのトップ企業出身の人材にアクセスできる窓口となっている。(※16)

  3. Startup Aquariumの実施

    Coralの主力イベントである、毎年開催の国内最大のスタートアップ・キャリアフェア。2,000人以上を集める当イベントは、参加企業にとってのPR効果が高く、ネットワークを広げられる機会として提供されている。(※15)(※17)

  • JAFCO社

  1. 採用専門の支援チームの在籍

    JAFCOは、投資先支援のための専門チームを保有しており、投資先企業の状況や成長段階に合わせて実践的な支援を行っている。CxO採用、採用ブランディング、組織構築などを担当。事例として、創業して1年で中核を担うメンバーが必要になったが採用リソースが確保できなかったMOON-Xでは、JAFCOが採用関連を支援、1次面接で30名程と話をして、面接の代行や歩留まりの改善まで行い、最終的には事業部長クラスを数人採用することができた(※18)(※19)

  2. 豊富な人材ネットワーク

    1,000名以上のタレントプールと2万社を超える企業ネットワークを活用し、投資先企業の人材ニーズに対応している。(※18)

  3. 人事制度設計や組織開発にまで踏み込んだ投資先のサポート

    JACFOでは、圧倒的な数のスタートアップ支援経験による客観性と蓄積した引き出しの多さを生かし、組織づくりまでサポートを行っている。

    実際に、ソリューションプロバイダーのSynspectiveでは、社員数が70-80名に到達した頃から社員同士の相互の理解が追いつかなくなり、JAFCOが組織面の支援まで行った。ワークショップによる対話を継続的に実施する場づくりから始め、継続的なコミュニケーションの機会を設けることで、Synspectiveの組織の結束面の課題を解決した。(※20)

  • ALL STAR SAAS FUND社

  1. 採用支援 チームの在籍

    Saas Talent Networkにおいても、採用支援チームは在籍している。支援内容としては、支援先に向けたCxO人材のご紹介や、支援先の採用力・組織力向上を目的としたTips提供、「組織開発」や「採用」をテーマにした勉強会やイベントの実施などが挙げられる。(※21)

  2.  SAAS TALENT NETWORK

    自社でタレントプールを保有し、将来SaaSスタートアップでCxOやVPとして活躍を目指す人材のためのコミュニティを形成している。(※22)

まだまだ国内におけるVCの採用支援の事例は少ない

国内のVCでも採用支援が徐々に行われ始めているものの、海外のVCほどの手厚い採用支援を行っている事例は未だに少ないようです。

ー参照ー

※13:Coral Capital メンバー紹介 https://coralcap.co/people/

※14:採用イベントを成功させる18のTips https://coralcap.co/2019/03/18-tips-for-recruiting-event/

※15:Coral Capitalについて https://coralcap.co/about/

※16:Coral Careerについて https://coralcap.co/coral-careers/

※17:Startup Aquariumについて https://coralcap.co/startup-aquarium/

※18:JACOF https://www.jafco.co.jp/

※19:採用の先を見据えたサポートを提供します。株式会社MOON-X様の人事採用支援事例

https://www.jafco.co.jp/english/andjafco-post/2023/03/09/000327/

※20:同じ仲間として、組織づくりの変化をリードする。Synspectiveの組織開発に伴走するHR支援事例 https://www.jafco.co.jp/andjafco-post/2023/08/24/000336/

※21: ALL STAR SAAS FUNDのチームについて https://people.allstarsaas.com/hr-partner-hiring

※22:SAAS TALENT NETWORKについて https://talent.allstarsaas.com/

まとめ

今回の調査では、日本のスタートアップの成長率が海外と比べて低いことから、スタートアップの倒産率に着目し、日本と海外のVCによる採用支援についての比較を行いました。

結果として、日本は海外と比べるとVCによるスタートアップの採用支援の普及率が低いことが分かりました。

現在の日本のスタートアップの倒産率の高さは、全てが人材面に起因しているわけではないですが、今後待ち受ける人材獲得競争の激化により、スタートアップの人的要因における問題の解決はより求められていくことが予測されます。

 Recbooのサービス概要

『Recboo』は、スタートアップ企業の採用における

  1. リソース不足

  2. ノウハウ不足

  3. 採用のプロ人材不足

  4. 採用チームが立ち上がっていない

  5. 既存RPOがフィットしていない

等の課題を解決し、業界や職種関係なくCxOなどのハイレイヤー採用を中心に中途採用を一気通貫で支援するコンサルティング・採用代行サービスです。

投資先にRecbooを割引で紹介したいVC様へ

現在RecbooではVC様との提携を積極的に進めております。投資先での割引支援・クローズドセミナー/採用勉強会の実施などのご興味のある方は、下記よりお問い合わせください。

<勉強会事例>

Beyond Next Ventures様と2024年3月7日に「研究開発人材&CxO人材の“攻めの採用“」というテーマで勉強会を実施させていただきました。(参照:https://x.com/BeyondNextV/status/1768072289378279571?s=20

<提携にご興味いただける方>

①Recboo HPの問い合わせフォームより「提携希望」と記しお問い合わせください

https://recboo.com/contact

②弊社担当者よりご連絡します

③提携完了次第、投資先スタートアップへの割引適用・限定セミナー/勉強会を開催させていただきます。

Recbooの強みとしては

  1.  CxOクラスを中心としたハイレイヤー採用に特化した実績のあるリクルーターの在籍

    Recbooでは、これまでの経験で蓄積されたノウハウを活かして、ビズリーチをはじめとするダイレクトリクルーティングを行います。中でも、CxO、事業部長、マネージャーなどのハイレイヤー採用の経験が豊富なリクルーターの在籍により、ハイレイヤー特化の採用支援が可能です。また、単なるコンサルティングの提供だけではなく、スカウト文面作成から送信、選考などハイレイヤー採用までを実績のあるプロ人事が一気通貫で支援します。

  2.  組織・採用戦略から戦術まで立案〜実行までの採用支援

    お客様のニーズに応じてスクラッチ(0ベース)で組織・採用戦略から戦術まで立案〜実行いたします。他社サービスの場合はマニュアル化された動きしかできない・利用する媒体数やスカウト送信数に制限があるなど制約条件があることが多々ありますが、Recbooではリクルーターの稼働時間内(通常プランの場合は月80時間目安)において柔軟にニーズに合わせたご支援を展開いたします。

こうした強みを活かし、Recbooには、シリーズDのAIベンチャーオルツ様やシードラウンドのAIスタートアップbestat様などの多数の急成長企業の採用をダイレクトリクルーティングにより成功へ導いた実績があります。

サービス資料ダウンロード:https://recboo.com/document_form

お問い合わせはこちら:https://recboo.com/contact

会社概要

株式会社ノックラーンは、スタートアップ企業の中途採用をサポートするサービス「Recboo」を提供するベンチャー企業です。

会社名:株式会社ノックラーン

代表:福本 英

所在地:東京都大田区大森本町1丁目5番地1号 2階

事業内容:採用コンサルティング・アウトソーシング事業

設立日:2022年3月14日

URL:https://recboo.com/

お問い合わせ先

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メール:info@knocklearn.com

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業種
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東京都大田区大森本町1丁目5番地1号 2階
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上場
未上場
資本金
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設立
2022年03月