不適切な譲り受け側事業者を共有する「特定事業者リスト」を改訂
M&A業界自主規制団体である一般社団法人M&A支援機関協会(以下、当協会 / 所在地:東京都千代田区 / 代表理事 荒井 邦彦 / URL:https://www.maa-a.or.jp/)は、不適切な譲り受け側事業者を共有する「特定事業者リスト」の規約を改訂し、運用を厳格化したことをお知らせいたします。

M&A支援機関協会は、2025年1月にM&A仲介協会より名称・体制を変更し、開かれた実効性のある自主規制団体を目指し活動しています。現在181社が入会し、会員企業により年間約3,200件のM&Aを支援しており、自主規制ルールの策定・実効性の強化や特定事業者リストの運用、人材育成、苦情相談窓口の運営など、適正なM&Aの推進に注力しています。
特定事業者リストの制度概要と今回の改訂の背景
近年、中小企業の後継者問題の解決策のひとつとしてM&Aが広まり、成長の手段としても活用されるようになった一方で、不適切な譲り受け側(※)の存在が問題となりました。
特定事業者リストは、不当なM&A取引の防止に関する取り組みを強化するため、当協会が2024年10月に開始した制度で、不適切な譲り受け側の情報を共有する仕組みです。M&A取引において所定の事由が発生した場合、当該取引における譲り受け側の情報を、当協会が管理する特定事業者リストに登録します。制度参加会員が取引の判断等を行う際、特定事業者リストの登録情報を参照情報として活用するものです。
このたび当協会は、中小企業庁財務課「不適切な譲り受け側に係る情報共有の仕組みについて」(2025年2月、https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/m_and_a_guideline/ver03_s01.pdf)に準拠し、制度の内容を改訂いたしました。新たに特定事業者リストに自動で登録される要件を定め、登録までにかかる期間を短縮するほか、登録期間を最低10年間へ延長するなど大幅に内容を厳格化しています。
当協会は今後も、不適切な譲り受け側事業者撲滅への取り組みやM&A支援の質の向上など、業界健全化に向けた動きを加速させます。
※不適切な譲り受け側……M&Aに関連して違法と疑われる行為(例えば、M&Aの成立後に譲り渡し側の資金を個人口座に送金
する等)、最終契約に定めた義務の不履行・M&A実施後に当事者双方がM&A実施前に想定していた内容と異なる事業運営
(例えば、譲り渡し側の経営者保証を譲り受け側に移行させる想定であったにもかかわらず移行しない等)を行う譲り受け側事
業者のこと。
今回の特定事業者リスト改訂における主な変更点(2025年4月1日施行)
【規約変更】
1.下記の客観的登録要件のいずれかを満たした場合、特定事業者リストに自動登録されます。
自動登録された事業者は事後的に異議申し立てを行うことができます。
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M&A取引の実行日から60営業日以内に経営者保証が解除されない場合
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譲り受け側が、M&A取引の実行日から10営業日以内に金融機関等に経営者保証解除の相談を行わない場合
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経営者保証を解除できないことが確定した日から20営業日以内に譲り受け側が借換や自らの負担による当該保証債務等の解除を行わない場合
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M&A対価の分割払いや退職慰労金の後払いをする場合で、支払期日を経過しても支払いがなされない場合
2.下記の主観的登録要件を満たした場合、当協会による調査を行い、当該事業者に事前の弁明の機会を付与したうえで、当該事業者の行為が悪質かつM&A取引に関連して譲り渡し側やその関係者に重大な損失・悪影響を与え、M&A取引の健全性を著しく阻害するものに該当するときには、特定事業者リストに登録されます。
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明らかな資金不足によるM&Aの実施
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最終契約合意事項の不当な履行拒否
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不正競争防止法違反、M&Aを利用した譲り渡し側の情報の不当な抜き取りおよび不当使用
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M&A後に譲り渡し側から資金を抜き取る一方で必要な運転資金を入金しない 等
3.特定事業者リスト登録期間を最低10年間に延長します。
4.特定事業者リストへの登録については、制度参加会員以外のM&A支援機関によるM&Aであっても、
当協会独自の覚知(報道、窓口等)により登録することが可能となります。
5.特定事業者リストの新規約に準じた提携仲介契約・アドバイザリー契約等の締結を譲り受け側が拒否
する場合に、それを認めてディールを進めるなど、制度参加会員は報告不能の状態を発生させないよ
うにする必要があります。
6.制度参加会員が新規約上の報告義務等に違反した場合、当協会は調査を実施し重大性に応じて処分を
行う可能性があります。また、当協会は中小企業庁財務課が必要と認める場合には、運用状況等の報
告を行います。
7.M&A対価の分割払いや退職慰労金の後払いをする場合、制度参加会員は、顧客に対しエスクローサー
ビス活用を推奨する義務が生じます。
【システム変更】
法人の場合は社名・法人番号・代表者名に加え、役員名での検索が可能となります。特定事業者リストには社名、法人番号、代表者名、役員名、登録日、登録事由、備考(現在の状況、原因解消措置等)が登録されることとなります。
特定事業者リスト詳細:https://www.maa-a.or.jp/list/
会員数について
新たに47社が入会し、当協会の会員数は181社となりました。
会員一覧:https://www.maa-a.or.jp/member/
中小企業経営者のみなさまへの不適切なM&A取引に関する注意喚起
事業承継・M&Aを検討されている中小企業のみなさまにおかれましては、当協会の自主規制ルールを遵守し、特定事業者リストに参加しているM&A支援機関を選択いただくなど、不当なM&A取引の被害にあわないようご注意いただけますようお願い申し上げます。当協会では、不適切な譲り受け側による被害の発生を防止すべく、今後も随時、注意喚起を行ってまいります。
不適切な譲り受け側に関する情報提供のお願い
不適切なM&A取引に関する情報に接した際は、「M&A支援機関協会 苦情相談窓口」までご連絡ください。
▼M&A支援機関協会 苦情相談窓口
TEL:03-5288-5270
Webフォーム:https://www.maa-a.or.jp/inquiry/
当協会が設置する苦情相談受付窓口では、当協会の幹事会員並びに正会員のM&A支援機関による支援に関する問題等を抱える企業からの苦情等の相談も受け付けています。
【M&A支援機関協会概要】
名称:一般社団法人 M&A支援機関協会
英文名称:M&A Advisors Association(MAAA)
設立日:2021年10月1日
役員:
<代表理事>
荒井 邦彦(株式会社ストライク 代表取締役社長)
<理事>
小野寺 伸夫(株式会社横浜銀行 代表取締役常務執行役員/一般社団法人全国地方銀行協会)
久保 良介(株式会社オンデック 代表取締役社長)
佐上 峻作(株式会社M&A総合研究所 代表取締役社長)
篠田 康人(名南M&A株式会社 代表取締役社長)
渋佐 寿彦(虎ノ門有限責任監査法人 理事長/日本公認会計士協会 常務理事)
中村 悟 (M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役社長)
三宅 卓 (株式会社日本M&Aセンター 代表取締役会長)
渡辺 章博(公認会計士)
<監事>
弁護士 菊地 裕太郎(菊地綜合法律事務所)
所在地:東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館20階
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