オフショアカンパニー、ママワーカーのスポットワークでAI開発を加速する新たなサービス「アノテーションクラウド」の提供を開始
~主婦層の新たな就業機会を創出し、女性の継続就業率向上へ貢献~
株式会社ベクトル(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:西江 肇司、東証プライム:6058、以下ベクトル)のグループ会社として、システム開発やAIを活用したSaaS事業を主力事業としてTech領域を担う株式会社オフショアカンパニー(本社:東京都港区、代表取締役:野呂 健太、以下オフショアカンパニー)は、2025年2月5日(水)より、ママワーカーのスキマ時間を有効活用してAI開発の精度・品質向上に貢献する新たなサービス「アノテーションクラウド」の提供を開始します。
提供の背景
日本のアノテーション*2の市場規模は、2023年の1億4,270万米ドル(約185億5,100万円)から2032年には26億4,130万米ドル(約3,961億9,500万円)に大きく飛躍すると見込まれています*3。このように、アノテーションの市場規模は急速に成長しており、今後も高い成長率が持続すると予想されています。
背景には、昨今、生成AIなどの技術が普及したことで企業が扱うデータ量は飛躍的に増加し、それに対応するための効率的なアノテーションプロセスの必要性が顕在化したことが挙げられます。特に、動画・画像解析、テキスト、音声認識、ビッグデータ分析など、多様な分野で高品質なAIや機械学習の活用が急速に広がり、それらを支える「高品質な教師データ」の需要が急増しています。また、AI活用の幅が広がったことにより、アノテーションの柔軟な運用も求められています。
一方、AIモデル開発の8割の工数を費やす*4とも言われるアノテーションのプロセスでは、要件が多岐にわたるため自動化が難しく、調達コストの高さや正確性の課題が挙げられます。現状、企業におけるアノテーション作業は、通常業務と兼任をしているケースが多く、業務効率の低下が課題として散見されます。このような状況を解決するため、この度オフショアカンパニーは「アノテーションクラウド」の提供を開始しました。
サービスの主な特徴
①ママワーカーを活用した効率的かつ柔軟なアノテーションプロセスを構築
「アノテーションクラウド」では、当社が抱えるママワーカーをはじめとする子育て層の人材60万人の中から、データアノテーションに適した人材を選定するためのスクリーニングテストを行った上で、アノテーション作業を行います。子育て層の人材の中には、企業の第一線で活躍されていた社会人経験豊富な方も多いことから、責任感も強く、さらに細かな作業を得意としているケースが多く、アノテーション作業との親和性が高い特徴があります。
また、ママワーカーの起用の背景には、内閣府から発表されている、2025年までに第1子出産前後の女性の継続就業率を70%に引き上げるという目標*5が掲げられている中、育児や介護など、家庭の事情で外に働きに出ることが難しい主婦層独自の課題があります。「アノテーションクラウド」では、この課題に着目し、当社が新たなプラットフォームを構築することで、主婦層のスキマ時間を活用した新たな就業機会の創出に貢献できると考えています。
本取り組みにより、主婦層にとっては新たな就業機会を生み出し、企業にとっては高品質なデータ作成プロセスを効率的に実現する新たな仕組みを構築することで、企業のAI開発環境の加速を目指します。
②AI開発の知見の活用
当社は、AIプロダクト開発も複数行っています。主なプロダクトとして、話者の声をそのままに、50カ国語以上に翻訳する「AI動画翻訳くん」や、横型動画をスマートフォンにおける縦型視聴に自動変換・調整する「AI縦型動画」を提供しています。これらのAI開発の知見を生かし、アノテーション要件の策定からアノテーション作業の実務まで、開発工程の上流から下流まで伴走支援することが可能です。また、高品質なマネジメント体制を有していることから、企業担当者の手を煩わすことなく、アノテーション作業を実施することができます。
③利用しやすい料金体型
料金は、月額費用10万円(初期費用除く)と、ママワーカーをはじめとする子育て層人材の実稼働分の従量課金制となっています。そのため、従来、一定の人件費が発生していたアノテーション作業において、柔軟かつ安価な価格でのサービス提供が可能となっています。
④ISMS認証取得によるセキュアなアノテーション提供体制
オフショアカンパニーは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS:Information Security Management System)の国際規格「ISMS (ISO27001)」の認証を取得しています。そのため、適切なデータ管理および、万全のセキュリティ体制の下、企業が安心して委託できるセキュリティ管理体制を構築しています。
導入事例
CASE:
精密な品質管理を実現する不良品検査・仕分けでの活用例
(導入企業:製造業向けAI外観検査ツール提供企業)
背景:
製造業では、製品の品質保証が重要視されており、特に外観検査はその精度が製品の価値や信頼性を左右する重要な工程です。しかしながら、多くの企業では依然として目視検査や手作業による品質管理に頼っており、少子高齢化時代における業務効率化や人による不良品検出精度のばらつきが課題となっています。本導入企業は、画像認識AIを活用した外観検査システムを提供し、良品・不良品を自動判定するサービスを展開する中で、不良品の欠陥部分に色を塗るアノテーション作業を正確かつ効率的に行う手段を求められていました。
課題:
①導入企業が増えると同時に、アノテーション業務が肥大化。AI開発業務のリソースを浪費せざるを得なくなっていました。
②正確なアノテーション作業を得意とする人材が少なく、アノテーションのダブルチェックに必要以上の工数がかかっていました。
③技術情報の漏洩リスクを考慮した安全なデータ運用をお客様から求められており、セキュアにデータを取り扱ってくれるアノテーション業者がこれまで見つかりませんでした。
導入成果:
企業概要:
Anamorphosis Networks は、誰もが使いこなせるAIで検査・検品の基準作りから自動化までをお客様と共に実現する会社です。専用の液晶タブレットで画像中の不良部分を塗り分けるだけで、自律的に不良を学習し、自動で不良種別の分類が可能なソフトウェア「NuLMiL」を提供しています。「NuLMiL」は、お客様の生産性向上や省人化を実現し、不良品の流出防止に貢献します。
NuLMiL(色塗りAI外観検査サービス):https://anamorphosis.net/products/nulmil/
他にも、以下のようなシチュエーションでの業務改善を支援します。
「アノテーションクラウド」は、従来のアノテーション作業支援を超え、スキマ時間の活用による新たな就業機会の創出やダイバーシティ推進により、人々の生活をより豊かにしながら、AI開発環境を支える新たな基盤として、企業の競争力向上に寄与します。
*1 PRovoke media 「Global Top 250 PR Agency Ranking 2024」より
*2 アノテーション:特定のデータや情報に対して説明や注釈を付与することを指す。例えば、画像データに物体の位置情報や種類を示すラベルを付与する作業が挙げられる。この技術は、AIや機械学習の学習データ作成に広く利用される。
*3 出展:Astute Analytica「日本のデータアノテーションツール市場 - 2032年までの業界動向、市場規模、機会予測」
*4 出展:株式会社APTO「[Data-Centric / HITL] を用いたAI開発の実践例」
*5 出展:厚生労働省「第一子出産前後の妻の継続就業率・育児休業利用状況」
「アノテーションクラウド」概要
商品名:アノテーションクラウド
提供金額:初期費用+月額基本料+従量課金(2,000円/時間)
※詳細はお問合せください。
サービス内容:AI開発に必須のデータ収集・データ作成作業の代行
サービスサイトURL:https://vectorinc.co.jp/groupservice/ai_annotation
当社は今後も、最新のAI技術を活かしたさまざまな新規サービスの創出を通じ、ベクトルグループのTech領域を拡充するとともに、最先端テクノロジーを活用した独自開発のAIサービスを提供し、クライアント企業のビジネス機会の創出を支援してまいります。
株式会社オフショアカンパニー 会社概要
オフショアカンパニーは、世界6位、アジア1位*のPRエージェンシーであるベクトルグループが擁する、AI事業やシステム開発などのTech領域を担うソリューションカンパニーです。ベクトルグループCTOの野呂氏が代表を務め、大手金融業界を中心とした開発経験が豊富なPMをはじめ、国内外に1,000名以上のエンジニア人材を有しており、高品質でありながらコストパフォーマンスに優れたソリューション提供を実現、企業の開発全般の課題解決に貢献します。また、自社でのAIモデルの開発ノウハウをもとに、最先端テクノロジーを活用した「AI動画翻訳くん」や「AI縦型動画」などのAIサービスを提供し、クライアント企業のビジネス機会の創出を支援しています。
*PRovoke media 2024 Global Rankingsより
社名:株式会社 オフショアカンパニー
代表者:代表取締役 野呂 健太
設立:2024年3月
所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ17F
URL:https://vectorinc.co.jp/group/offshore-company
作り手だけでなく、グループCTOとして使い手の視点も兼ね備えた
株式会社オフショアカンパニー代表 野呂の紹介
株式会社オフショアカンパニー 代表取締役
野呂 健太│Kenta Noro
株式会社オフショアカンパニー / 代表取締役(2024‐現在)
株式会社ベクトル / グループCTO(2024‐現在)
ベクトルグループ全体のシステム開発統括、PMIの推進
株式会社デジタルシフト 開発事業統括責任者(2021‐2023)
株式会社オプトデジタル / 代表取締役CEO(2020)
損害保険ジャパン株式会社 / デジタル戦略部門(2017‐2020)
株式会社NTTドコモ / 新規事業部門(2011‐2017)
株式会社ベクトル 会社概要
社名:株式会社 ベクトル
代表者:代表取締役会長兼社長 西江 肇司
設立:1993年3月30日
所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ18F
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