WHEREとアクセルスペース、衛星画像による不動産登記情報の高精度化に向けたPoC開始

~誰もが最新かつ正確な空間情報にアクセスでき、「見えない不動産」を見える化するソリューション構築を目指す~

株式会社WHERE

地権者とつながる不動産AIツール『WHERE』を開発・提供する株式会社WHERE(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:阿久津 岳生、以下「WHERE」)と小型衛星を開発・運用し、誰もが宇宙を利用できる社会を目指して事業を展開する株式会社アクセルスペース(本社:東京都中央区、代表取締役:中村 友哉、以下「アクセルスペース」)は共同で、人工衛星による地球観測画像を活用した不動産登記情報の高精度化および不動産管理業務の効率化に向けたPoC(概念実証)を開始しました。

このPoCは、アクセルスペースが運用する光学地球観測衛星「GRUS(グルース)」から取得した広範囲かつ高頻度な衛星画像と、WHEREのオフマーケット探索AI『WHERE』を連携させ、都市開発の状況や土地利用の変化を立体的に把握することで、誰もが最新かつ正確な空間情報にアクセスできる不動産ソリューション構築に向けた取り組みの一環です。

不動産業界では、登記情報と現況が一致していないケースが多く、仕入れ判断の遅れや価格評価のミスの原因になっています。特に広域を対象とする不動産業者や自治体にとって、現地での目視調査や紙の資料での確認は人的・時間的に大きな負担です。このような課題に対し、両社は衛星画像を活用して登記情報と現況の差異を効率的に抽出する仕組みづくりを目指します。

今回のPoCは、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・福岡の6都府県を対象に実施し、1カ月間に複数回撮影した衛星画像を基に土地や建物の変化をAIで検知し、登記情報と照合します。検知した差異データを事業者や自治体に提供することで、実務による技術検証とニーズ調査を行います。

また、PoCで得られる知見や成果を基に今後、商用化に向けて、都市部だけでなく、空き家や休耕地が散在する地方都市や、災害リスクの高いエリアにも対象を拡大していきます。

両社は共同の取り組みを通じて、不動産業界だけでなく、都市計画、防災、インフラ管理、金融など幅広い分野において、意思決定の迅速化と精度向上を支援し、資産の適正評価、都市の健全な発展、災害時の被害最小化など、持続可能な社会基盤づくりに貢献します。

アクセルスペースの衛星画像による同一地点の差異検出例(左2枚の衛星画像の差異について、目視で検出したデータが左から3枚目、AIにより自動検出したデータが同4枚目)

株式会社WHERE代表取締役/阿久津岳生のコメント

私たちWHEREは「宇宙から地球の不動産市場を変える」というビジョンを掲げ、不動産業界の情報格差をなくし、誰もが簡単にグローバルに価値ある不動産にアクセスできる社会を目指しています。本PoCを通じて、衛星画像とAIを組み合わせることで、従来は「見えなかった」不動産情報をこれまでにないスピードで可視化し活用できる可能性があります。アクセルスペース社の先進的な衛星技術と、WHEREの不動産AIを掛け合わせることで、タイムリーかつスピーディーに地球上の変化を捉え、不動産市場における意思決定をビジネススピードに合わせて行うことが可能になります。

そして、今回の挑戦を通じて切り拓かれる新しい未来を強く信じています。宇宙からの視点とAI技術を融合させ、「見えない不動産」を見える化するこのPoCを第一歩として、強大な市場が眠る不動産業界を俯瞰的かつ持続的に変革してまいります。

株式会社アクセルスペース取締役/AxelGlobe事業本部長 深澤達彦のコメント

衛星技術を活用した不動産業界向けソリューション開発において、WHERE社と協業できることをうれしく思います。当社の衛星技術で地球を俯瞰し、WHERE社の独自AI・プラットフォームと組み合わせることで、ユーザーの皆様が世界中の空間情報により迅速にアクセスできるようになると考えております。本PoCはその第一歩であり、衛星データとデジタル技術を融合した新たな社会インフラを構築することで、世界中の人々がより安心・安全に暮らせる未来の実現に挑戦してまいります。

GRUS(グルース)について

地球観測を目的にした質量100kg級の光学小型衛星であり、アクセルスペースの地球観測データ提供事業「AxelGlobe」のサービス提供に利用しています。「GRUS-1(グルースワン)」の初号機は2018年12月、追加4機は2021年3月に打上げられ、現在5機が運用中です。なお、姿勢制御に不具合の発生した「GRUS-1E」の商用運用を停止しておりましたが、現在、商用運用復旧に向けた作業を進めております。 2026年中に、次世代地球観測衛星「GRUS-3(グルーススリー)」7機を打ち上げ、撮影体制を増強することを予定しています。

GRUS-3に関する詳細は過去の発表をご覧ください:
https://www.axelspace.com/ja/news/grus-3/


■株式会社WHERE

株式会社WHEREは、「宇宙から地球の不動産市場を変える」というビジョンを掲げる、JAXA発のスタートアップ企業です。創業者の阿久津は、これまでに8社の不動産関連企業を起業・経営してきた経験をもとに、JAXA宇宙科学研究所内の総合研究大学院大学にて宇宙技術の研究に取り組み、衛星データとAIを活用して、市場に出ていない「オフマーケット不動産」を発見・分析・管理するAIツール『WHERE』を開発しました。

現在では、行政・民間を問わず、土地仕入れ・空き家活用・都市計画・インフラ管理など、さまざまな業種との連携を進めており、不動産の情報格差や調査負荷の解消を支援する次世代ツールとして注目されています。

会社名:株式会社WHERE
本店所在地:東京都文京区向丘2-3-10
代表者:阿久津 岳生(あくつ たけお)
設立:2022年2月
事業内容:地権者とつながる不動産AIツール『WHERE』の開発・販売、宇宙探査機の製造
企業サイト:https://pntwhere.com

■株式会社アクセルスペース

「Space within Your Reach〜宇宙を普通の場所に〜」をビジョンに掲げ、2008年の創業から世界に先駆けて小型衛星の開発に取り組んできました。小型衛星の設計、製造、軌道上運用における独自技術を基盤に、顧客の宇宙ミッション実現のための衛星開発・運用事業「AxelLiner(アクセルライナー)」、自社の光学衛星コンステレーションによる地球観測データ提供事業「AxelGlobe(アクセルグローブ)」を展開し、多様な産業のニーズに応えるソリューションを提供しています。これらの事業活動を通して、誰もが宇宙を利用できる社会の実現を目指しています。

会社名:株式会社アクセルスペース
所在地:東京都中央区日本橋本町3丁目3番3号 Clipニホンバシビル
代表取締役:中村 友哉(なかむら ゆうや)
設立:2008年8月
企業サイト:https://www.axelspace.com

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会社概要

株式会社WHERE

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URL
https://pntwhere.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都文京区向丘 2-3-10 303
電話番号
-
代表者名
阿久津岳生
上場
未上場
資本金
6億3000万円
設立
2022年02月