プロドライバー向け安全運転啓発マンガ第三弾を作成

ーWEB公開でよりアクセスしやすく-

事業用自動車の交通事故防止と交通事故時の被害軽減を目的として設置された、国土交通省の外部委託組織である事業用自動車事故調査委員会(委員長:吉田 裕)は、これまでに公表した調査報告書の事故事例を基に制作した安全運転の大切さを伝える啓発マンガ第三弾を制作しました。

本マンガは、本年同委員会より公表した10年総括の内容を踏まえ、より多くのドライバーの手元に届けることを目的として制作し、年末年始の輸送等に関する安全総点検に合わせ公表しました。本マンガは、第一弾、第二弾と同様に大型トラックの衝突事故をはじめ、バス、タクシーの3業態の事故事例を取り上げました。

運送事業者への啓発や、ドライバーの安全指導に活用していただくため、WEB上で公開するほか冊子を全国の関係機関に配布します。WEB上に公開することで、ドライバーを含むみなさまにご覧いただきやすくなっております。

今後も事業用自動車事故調査委員会は、交通事故の少ない社会を実現するために活動を続けてまいります。

【マンガ概要】

事業用自動車にかかわるプロドライバーや事業者など、より広い方々に調査報告書の事故事例を知ってもらい、安全を再確認するきっかけとして、読みやすいマンガと解説ページの2部構成で制作しました。

ドライバーが経験した事故発生時の状況を、事実に基づくフィクションとしてマンガのストーリーにすることで、読者により身近な視点で事故を追体験してもらい、改めて安全運転の重要性を確認してもらうことを目的としています。

【冊子概要】

サイズ:B5版

ページ数:全40ページ

構成:全3話(マンガ 解説)

配架場所:事業用自動車運送事業の各協会、適性診断や指導講習の認定機関等

閲覧サイト:https://www.itarda.or.jp/commercial_vehicle_accident

            閲覧サイト

【掲載内容】

同委員会がこれまでに調査報告書として公表した下記3件の事故

  • 大型トラックの衝突事故(宮城県栗原市、東北自動車道)

  • 大型乗合バスの追突事故(浜松市浜北区、新東名高速道路)

  • タクシーの追突事故(大阪市淀川区、府道41号線)

        国土交通省 公表済み報告書

【冊子イメージ】

本マンガをはじめとする同委員会が公表する制作物は、事故の原因を調査・分析し、事故の防止と被害の軽減に寄与することを目的としており、事故の責任を問うために作成されたものではありません。


本マンガについて

本マンガは同委員会がこれまでに調査報告書として公表した下記3件の事故をもとにしたフィクションであり、二度とこのような悲惨な事故が発生しないようにという想いから制作しています。

ドライバーが経験した事故発生時の状況をマンガストーリーにすることで、読者が「自分ゴト」として事故を追体験し、安全運転の重要性を改めて確認してもらうことを目的としています。事業用自動車にかかわるプロドライバーや事業者など、より広い方々に調査報告書の事故事例を知っていただき、安全を再確認するきっかけとして、交通事故低減に向けた意識の醸成を目的として公表します。

CASE⑦大型トラックの衝突事故(宮城県栗原市)

事故概要

大型トラックが東北自動車道の第1車両通行帯を走行中、故障のため同通行帯に停車していた大型貸切バスと同バスの後方で故障対応していた運転者及び乗客2名に衝突しました。

ポイント

事故を起こしてしまったトラックドライバーだけでなく、高速道路上で車両故障のため緊急停止をしていたバス側のドライバーや事業者視点からも事故防止に向けた対策を提言しています。

調査報告書リンク

https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/jikochousa/pdf/2324101.pdf

           マンガイメージ
           マンガイメージ

CASE⑧大型乗合バスの追突事故(浜松市浜北区)

事故概要

福岡・東京間を2名乗務で運行する大型乗合バスが、乗客17名を乗せて新東名高速道路の第3車両通行帯を走行中、同車両通行帯を左方にそれ、第2車両通行帯を走行していた大型トラックに追突しました。

ポイント

運転が困難になったときだけでなく日ごろからのコミュニケーションを通じた人間関係の構築、及び事業者側の健康状態の管理やコミュニケーション支援の重要性を解説しています。

調査報告書リンク

https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/jikochousa/pdf/2291203.pdf

           マンガイメージ
           マンガイメージ

CASE⑨タクシーの追突事故(大阪市淀川区)

事故概要

大阪市淀川区の府道41号線の三津屋跨線橋付近を十三駅方面に向けて空車により運行中、前を走る大型乗合バスに追突した。この事故により、タクシーの運転者が死亡し、大型乗合バスの運転者も軽傷を負いました。

ポイント

高齢や、身体的な特性に加え、ドライバーにとっての慣れなど心理的な要因が注意力低下に起因し事故を引き起こす可能性を明示、日常からの安全意識の醸成を解説しています。

調査報告書リンク

https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/jikochousa/pdf/2261202.pdf

           マンガイメージ
           マンガイメージ

参考 本マンガ冊子掲載事故の分類

同委員会では、これまで調査した事故を6つの類型に分類しております。その中でも本冊子ではパターンⅡ(CASE⑧)、Ⅴ(CASE⑦、⑨)に分類される事故事例を取り上げております。原因に応じて事故を下記の5つと、その他のパターンに分類しています。また、それぞれのパターンに応じた再発防止策の傾向も判明しています。

  • Ⅰ、過労運転による居眠り事故

  • Ⅱ、体調急変や体調不良による事故

  • Ⅲ、前方不注意(脇見運転)による事故

  • Ⅳ、速度超過状態で走行するセミトレーラの横転事故

  • Ⅴ、周囲の状況や積荷に合わせた適切な運転操作ができなかったため発生した事故

  • その他、飲酒運転等


事業用自動車事故調査委員会について

「事業用自動車事故調査委員会」は、平成26年 (2014年) 6月24日に設立された事業用自動車が関わる重大事故について、その原因を分析し、再発防止策を提言するための事故調査機関。

概要

  • 人間工学、労働科学、健康医学、自動車工学、交通工学、道路工学などの専門知識を有する者で構成

  • 毎年4回開催し、報告書について審議

【委員会の様子】
【調査事例】           軽井沢スキーバス事故 ※ 国土交通省ウェブサイトから
【公表の状況】          特別重要調査対象事故:19件    重要調査対象事故:47件

経緯

  • 社会的影響の大きな事業用自動車の重大事故については、事故の背景にある組織的・構造的問題の更なる解明を図るなど、より高度かつ複合的な事故要因の調査分析と、客観性のあるより質の高い再発防止策の提言を得ることが求められている。

  • 国土交通省は平成26年(2014年)6月、(公財)交通事故総合分析センターを事務局として、各分野の専門家から構成される「事業用自動車事故調査委員会」を設置し、事業用自動車の重大事故について事故要因の調査分析を行っている。

事故調査の流れ

事業用自動車事故調査委員会委員名簿

  • 吉田 裕

    関西大学社会安全学部 教授

  • 今井 猛嘉

    法政大学法科大学院 教授、弁護士

  • 小田切 優子

    東京医科大学医学部医学科公衆衛生学分野 講師

  • 久保田 尚

    埼玉大学大学院 理工学研究科 名誉教授

    日本大学 客員教授

  • 首藤 由紀

    株式会社社会安全研究所代表取締役 所長

  • 廣瀬 敏也

    芝浦工業大学工学部 教授

  • 小川 和久

    東北工業大学 総合教育センター 教授

  • 余村 朋樹

    公益財団法人大原記念労働科学研究所研究部 部長 主任研究員

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
-
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都千代田区神田猿楽町2-7-8 住友水道橋ビル8階
電話番号
-
代表者名
佐々木真郎
上場
未上場
資本金
-
設立
-