創立100周年の自由学園 めざす新しい学校の姿とは

東京都東久留米市 幼稚園から大学部までの一貫教育私立学校

学校法人 自由学園

自由学園は、2021年4月15日に創立100周年を迎えます。
「生活即教育」をモットーに、本物に触れる学びを重んじ、物事を総合的に捉える力を養うことを大切にしてきた自由学園は、生徒がよりよい社会作りをめざして、自分たちで協力して学校生活の運営に携わり、話し合いでルールを決める「生徒が創る学校」です。
新たな100年を歩み始める今、未来の社会を創っていく子どもたちに必要な学びを充実させたいと考え、自由学園では全校で学校改革に取り組んでいます。日本・世界・地球にある様々な課題に学校も生徒も向き合い、より自主的に学びを深めていける環境を整えたいと、教師と生徒が共に準備を進めています。
「共生共学」の学校づくりの一環として、2024年度には、これまで男女別学であった男子部・女子部(中等科・高等科)を共学とするための準備も始めました。

自由学園体操会 全校生徒による「入場行進」 2018年撮影自由学園体操会 全校生徒による「入場行進」 2018年撮影

このたび自由学園(東京都・東久留米市)は、2021年4月15日に創立100周年を迎えます。

次の100年を歩み始める今、自由学園創立の原点である教育理念と共に、新たに進めている教育改革についてご紹介いたします。

  1.   創立100周年を迎える自由学園
  2. 「生徒が創る学校」
  3. 「生活即教育」から「生活即探求」「共生学」へ
  4. 「共生共学」共に生きる社会を目指して
  5.  4月30日発行 書籍『本物をまなぶ学校 自由学園』婦人之友社
  6.  その他関連情報

 

1.創立100周年を迎える自由学園

自由学園は1921年に、共にジャーナリストであった羽仁もと子・吉一夫妻により創立されました。

1921年 自由学園創立前 羽仁吉一・もと子夫妻1921年 自由学園創立前 羽仁吉一・もと子夫妻

校名は新約聖書の一節「真理はあなたたちを自由にする」に由来しており、どのような時代にあっても変わることのない「真理」を求め、与えられた「自由」を活かしてよく生きる「真の自由人」を育てたいとの願いが込められています。

 

女学校として始まった自由学園は、現在では幼児生活団幼稚園から最高学部(大学部)までの一貫教育を行っています。中等科以上は寮があり、全国各地また海外からも生徒が入学しています。

加えて6年前に45歳以上を対象とした生涯教育の場、リビング・アカデミーを開設し、乳幼児と保護者が集う場も設けており、キャンパスは多様な世代が集まり活動する場に成長しました。

100,000平方メートルの自然豊かなキャンパス

初等部周辺 遠藤新設計の木造校舎初等部周辺 遠藤新設計の木造校舎

自由学園のキャンパスは、池袋から電車で15分の都心から比較的近い場所ですが、起伏のある土地には約4,000本の樹木が茂り、小川が流れ、様々な野鳥も見られるなど自然が大変豊かです。校舎はライトの弟子遠藤新・楽父子によるライト式建築が多数あり、100,000平方メートルのキャンパス全体が子どもたちの感性を育み、自然の営みや持続可能な環境について実体験する場となっています。またこれらキャンパスの自然環境の維持管理は生徒・学生の手によって行われています。

創立当初の校舎「自由学園明日館」重要文化財 フランク・ロイド・ライト設計創立当初の校舎「自由学園明日館」重要文化財 フランク・ロイド・ライト設計


創立時の校舎「自由学園明日館」(東京・池袋)はフランク・ロイド・ライト設計で、重要文化財として一般に広くご利用頂いています。


コロナ禍にあるため、4月15日の創立記念日には関係者中心の集いをオンライン併用で行う予定で、創立100周年を祝う式典の開催は、現在未定です。

 

2.「生徒が創る学校」

自由学園は「生徒が創る学校」です。自由学園には「生徒手帳」や「校則」はなく、生徒が話し合いによりルールを作っています。「自労自治」の理念の下、生徒による「委員会」を中心に、全校生徒が協力して学校運営に取り組んでいます。教師は生徒の主体性を重んじながらサポートします。それぞれの年齢、発達段階に応じ、生徒たちは「自由」と「責任」を学んでいます。

自由学園は、社会の求める知識や技能を生徒に与えることにとどまらず、学校という小さな社会を仲間と共につくり出す経験を通じて、よりよい社会とはどのような社会であるかを考え、自らの手でその社会をつくりだす力を引き出し育てる教育を実践してきました。社会がどのように変化しても、このような力が、自らの人生を切り拓く力として、その一生を支える土台になると考えています。 

初等部以上は、当番の生徒が一日の時間を知らせる。(写真は女子部)初等部以上は、当番の生徒が一日の時間を知らせる。(写真は女子部)

感染予防のパーテーションを作成する男子部生徒感染予防のパーテーションを作成する男子部生徒

 

クリスマスの食事を料理する男子部生。女子部生も同じ献立で料理をした。クリスマスの食事を料理する男子部生。女子部生も同じ献立で料理をした。

長ネギの収穫。全ての部が畑を持っている。長ネギの収穫。全ての部が畑を持っている。

昼食を庭で食べる日を企画し、生徒が試作もして260人分のバーガー等を作る。昼食を庭で食べる日を企画し、生徒が試作もして260人分のバーガー等を作る。

コロナに感染しても、差別が生まれない社会にしたいと男女合同チームが自主活動し、全校に呼びかけた。コロナに感染しても、差別が生まれない社会にしたいと男女合同チームが自主活動し、全校に呼びかけた。

3.「生活即教育」から「生活即探求」「共生学」へ

自由学園では「生活即教育」のモットーのもと、生活のすべてを学びの機会とし、本物に触れる教育を重視し、また教科横断的な学びを通じ、物事を総合的に捉える力を養うことを大切にしてきました。
このような学びをさらに自主的な取り組みとすべく、中高の段階では昨年度、「自由探求」の時間を設けました。テーマは学校の生ごみの堆肥化やプラスチックフリーの提案など身近な問題から、インクルーシブな社会のあり方、安楽死や死刑制度等々、多岐にわたっています。自治をテーマとした男子部女子部合同のチームは、「次の100年に向けた学校づくり」の検討を進めています。今年度より、中等科では土曜日が「自由探求」の日となります。

 

私たちを取り巻く生活環境は、グローバル化、AT化を背景に近年急速に複雑化、多様化し、様々な地球規模の課題を抱えるものとなりました。これらの課題に他学年・異年齢の生徒たちがグループをつくり取り組む「共生学」も始まっています。
「自由探求」「共生学」は、一人ひとりが自分自身の人生を切り拓く力、よりよい未来をつくる力を養うことを目的としています。 

興味を持ったことについて自分たちで調べて学びを深める。興味を持ったことについて自分たちで調べて学びを深める。

オンラインシンポジウムに参加し、サーロー節子さんらから戦争・原爆について伺い考える。オンラインシンポジウムに参加し、サーロー節子さんらから戦争・原爆について伺い考える。

4.「共生共学」共に生きる社会を目指して

創立100周年を迎え、次の100年に向かう自由学園は、現在下記の改革指針の下、全校で学校改革に取り組んでいます。
 

キリスト教精神を根底に据えて

  • 常に「一人ひとり」を大切にし続ける学園
  • 子どもたちも教職員も「自ら学び続ける人」になる学園
  • よりよい「社会をつくる人」が育ち続ける学園


これらの指針のもと、「多様な人がそれぞれにその人らしく、共に生き共に学び、また、人間が自然の一員としてよりよく生きることを目指す共生共学の学校づくり」のビジョンを掲げました。この一環として平和教育、国際交流、環境教育、いのちと性の学びを推進し、昨年には中高の段階で「探求」「共生学」を開始しました。

また「共生共学」の学校づくりの一環として、2024年度には、これまで男女別学の教育が行われてきた男子部・女子部(中等科・高等科)を共学とするために準備を進めています。


これまで自由学園が取り組んできた教育の特色を生かしつつ、男子女子が性別を超えて、協力してよりよい社会・共生社会をつくる人として成長する学校の実現を目指します。
 

創立00周年を表すロゴマーク 原案は男子部中等科の生徒創立00周年を表すロゴマーク 原案は男子部中等科の生徒

創立100周年を表すロゴマークは、生徒から集まったデザイン案から決まりました。

コンセプトとデザインを考えた男子生徒は、背後の建物に歴史を象徴させて、これまでの100年を土台に、新しい100年を年齢や性別を超えて、皆が共に進んて行くことを表しました。

5.4月30日発行 書籍『本物をまなぶ学校 自由学園』婦人之友社
自由学園の教育実践等について、ご縁のある各界の著名人の方々が執筆してくださいました。
取材執筆:島村菜津(ノンフィクション作家)
学園長インタビュー聞き手:山崎亮(studio-L代表)
特別寄稿:辻信一(文化人類学者) 坂本龍一(作曲家) 福岡伸一(生物学者) 内田樹(思想家) 末吉里花(エシカル協会代表理事) 渡辺憲司(文学博士) 井田典子(横浜友の会会員)
その他対談など。
ぜひ多くの方にお読みいただきたいと願っています。(A5版変型192頁 1,650円税込)
詳しくは、婦人之友社ホームページをご覧ください。
https://www.fujinnotomo.co.jp/book/essay/b2243/

 

6.その他関連情報

学校法人自由学園

〒203-8521
東京都東久留米市学園町1-8-15
Tel:042-422-3111(代)

自由学園ホームページ 

 https://www.jiyu.ac.jp
自由学園創立100周年記念サイト 

 https://www.jiyu.ac.jp/100th/
自由学園100人の卒業生+ 

 https://www.jiyu.ac.jp/jgs100/

YouTube  学校法人自由学園チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCJW2CN7VwfmY2ZuOQrPfN9A/videos


理事長:村山 順吉 2017年4月より現職
学園長:高橋 和也 2016年4月より現職

設置校
幼児生活団幼稚園(幼児生活団つうしんグループ・2才児プレあり)
初等部(JIYUアフタースクールあり)
男子部(中等科・高等科)
女子部(中等科・高等科)
最高学部(4年課程男子女子共学 2年課程女子)
 最高学部は男子部・女子部高等科を卒業した者のみが進学可能
リビングアカデミー(45歳以上対象)

一般の方にご利用いただいている施設・事業
自由学園明日館(重要文化財・東京池袋)https://jiyu.jp/
自由学園しののめ茶寮(東久留米市のキャンパスに隣接)https://jiyu.jp/shinonome/
自由学園生活工芸研究所 https://jiyu-craft.typepad.com/
自由学園食事研究グループ https://jiyu.jp/shinonome/syoku

関係団体
創立者の羽仁夫妻は、学園創立に先立ち雑誌『婦人之友』を創刊。婦人之友社を設立した。その愛読者の集まり「全国友の会」は、全国でよりよい家庭生活・社会をつくろうと地域で働きかけている。

■本プレスリリースに関する連絡先
自由学園広報本部
〒203-8521 東京都東久留米市学園町1-8-15

e-mail:kh@jiyu.ac.jp

 

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会社概要

学校法人 自由学園

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業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都東久留米市学園町1-8-15
電話番号
042-422-3111
代表者名
村山順吉
上場
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資本金
-
設立
1921年04月