筋肉作りにはホエイたんぱく 質・量・タイミング、すべてに応える乳由来たんぱく
~たんぱく質はたんぱく源で選ぶ時代~
2017年10月5日(木)、アメリカ乳製品輸出協会(USDEC)日本事務所(代表ジェフリー N. マクニール)は、アメリカ産乳由来たんぱくセミナー「たんぱく原材料を質で選び、違いを理解する。乳由来たんぱく質は魅力のある商品開発の手助けに」を開催しました。
たんぱく質強化商品の需要は世界的に高まっており、2016年には約16,000点の新商品が発売されました※1。そして、単に高たんぱくなだけでなく、含まれるたんぱく質の質が問われるようになっています。これからは、たんぱく質はたんぱく源で選ぶ時代です。
たんぱく質強化商品の需要は世界的に高まっており、2016年には約16,000点の新商品が発売されました※1。そして、単に高たんぱくなだけでなく、含まれるたんぱく質の質が問われるようになっています。これからは、たんぱく質はたんぱく源で選ぶ時代です。
今回のセミナーでは3名の講師が、たんぱく質に求められるもの、乳由来たんぱく※2と他のたんぱく源の特性の違い、そして乳由来たんぱくの可能性について話しました。効果的なたんぱく質摂取のキーワードは、質と量とタイミングです。たんぱく質源はそれらの要素に応えるものでなければなりません。必須・非必須アミノ酸を全て含み体内利用効率が高い乳由来たんぱくは、質の上で理想的と言えるでしょう。また、機能性の高さや汎用性、バラエティーの豊かさ、風味の良さは商品開発の幅を広げ、消費者の選択肢を増やし、量とタイミングのニーズにも応えます。
順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科・先任准教授、町田修一氏は、健康寿命の延伸には筋肉の維持・強化が必須であるが、何歳になっても筋肉は増やすことができること、そのためには筋力トレーニングと適質適量適時のたんぱく質摂取の組み合わせが重要であることを述べました。さらに質の上では、消化吸収が速くロイシンの含有量が抜群に多いホエイたんぱく(WP)※2が筋肉強化に最も効果的であること、量に関しては、筋肉合成が促進されるたんぱく質の量には下限と上限があり、若者と違い高齢者の場合は20g以下のたんぱく質摂取では筋肉作りのスイッチが入りにくい可能性があることについても話しました。そして、タイミングについては、1日3回の食事に毎回均等に20g~30gのたんぱく質を摂る重要性と、筋力トレーニングの前か後の30分以内も大切なタイミングで、そこでも約30gのたんぱく質を摂る必要があることを紹介しました。
さらに町田氏は、オリジナルの「筋活ダイアリー」を用いて日常生活の中で筋肉作りのための習慣作りを図る「筋活プロジェクト」についても紹介しました。USDECが主催する同プロジェクトは、筋力トレーニングと適質適時適量のたんぱく質摂取を促進する試みであり、2017年は横浜市で展開しています。
ウィスコンシン乳製品研究センター・フードサイエンティスト/ 乳原料応用コーディネーター、キンバリー・バーリントン氏は、種類が豊富であらゆる製品の機能性ニーズに応えられるのが乳由来たんぱくの魅力だと話しました。また機能性だけでなく、官能特性、即ち風味においても乳由来たんぱくは植物性たんぱくより優れていることがウィスコンシン乳製品研究センターの最近の研究により明らかになったことも紹介しました。従来のWPやミルクたんぱく(MP)※2に加えて、牛乳を精密ろ過して作られるミセラカゼイン(MC)や未変性ホエイ(MDW)などの新製品も誕生しているほか、WPのリン脂質濃縮物やラクトフェリン、αラクトアルブミンなどの新原料の開発も進んでおり、乳由来たんぱくの汎用性は今後益々広がるものと期待されます。
USDEC米国本部グローバルコミュニケーション担当バイスプレジデント、カーラ・マクドナルドは、高齢者の筋肉強化だけでなく、成人の健全なダイエットや子どもの成長など、年齢性別を問わず適質適量適時のたんぱく質摂取は健康の源だと述べています。そして、上手にたんぱく質強化食品を活用することで、一日を通してまんべんなく、毎回20g~30gのたんぱく質摂取を確保できること、たんぱく質は質が大切なこと、乳由来たんぱく質なら栄養、機能、風味の三拍子が揃っていること、を話しました。また最近では、乳由来たんぱくを活用したうどんやうどんのつゆ、餃子の皮、抹茶味のお菓子など、日本の食生活にも馴染みのある製品も提案されていることも紹介しました。そのほかマクドナルドは、アメリカの酪農産業界の生産効率向上と品質管理への取組についても説明しました。豊富な生産量と厳格な検査システムにより、アメリカ産乳製品は持続可能な安心、安全、安定を実現しています。
USDEC駐日代表、ジェフリー・マクニールは、アメリカの牛乳生産は現在世界一であり、供給量は安定して拡大していること、乳製品輸出においてはアメリカは世界第3位であり、乳原料の輸出では世界をリードする存在であることを話しました※3。豊富な生産量は、高い品質の維持と多様な製品の提供を可能にします。今後もマーケットの牽引役として、乳由来たんぱくを始めとする高品質の乳製品を供給し、あらゆるニーズに応え、日本の食品市場の発展に貢献して参ります、とマクニールは述べています。
以上
※1Innova Marketing Insights 社調査データ(2017)より。
※2乳由来たんぱくは、天然の牛乳から作られる食品です。チーズの製造過程で得られるのがホエイたんぱく(WP)で、パーミエイトを除いた後ろ過して得られるのがミルクたんぱく(MP)です。WPとMPはそれぞれ体内消化速度やアミノ酸組成に違いはありますが、どちらも他のたんぱく源と比べてPDCASS方式、DIAAS方式共にアミノ酸スコアが高く、体内利用効率が良いのが特徴です。またWPは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)、その中でも特に筋肉合成のカギを握るロイシンを群を抜いて多く含んでいます。米国産乳由来たんぱくは、厳重な規制と管理体制並びに最先端の設備に裏付けされた品質と通年安定した供給、多岐にわたる研究開発組織のバックアップによって、常に高い品質が維持されています。日本には主にたんぱく質含有率が高い分離タイプ(WPI、含有率90%以上)と濃縮タイプ(WPC、同80%以上)のホエイたんぱくが輸入されており、今後MPの輸入も増える予定です。
※3USDA、Global Trade Atlasより。
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町田 修一(博士(医学))
順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科・先任准教授
東京学芸大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院教育学研究科を経て、東京女子医科大学で医学博士号を取得。ミズーリ大学コロンビア校・博士研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)、早稲田大学生命医療工学研究所・講師、東海大学体育学部生涯スポーツ学科・准教授を歴任し、2013年より現職。
Ms. Kimberlee Burrington (キンバリー・バーリントン)
ウィスコンシン乳製品研究センター・フードサイエンティスト/ 乳原料応用コーディネーター
食品化学専攻で学士、修士学位をウィスコンシン大学マディソン校から修得。同センターにおいて乳原料プログラムが開始された1997年以降、乳原料応用 コーディネーターとしてウィスコンシン大学付属酪農研究所ウィスコンシンセンターに所属する。現在、彼女が最も力を入れているプロジェクトには、プロテイン強化のヨーグルト、栄養バー、飲料がある。過去25年間に亘る商品開発や技術コンサルの経験を持ち、Ridgeview Industry や米国で最大のクッキー・クラッカーメイカーであるThe Keebler Companyに在籍、製パン・製菓業界でコンサルタントとして従事した経験を持つ。
アメリカ乳製品輸出協会 (USDEC)は、全米の酪農家、乳製品加工業者とその組合、乳原料サプライヤー、輸出業者などを代表する会員制の独立非営利団体で、米国産乳製品に対する世界的な需要の喚起をサポートしています。、世界最大の牛乳生産量を誇る米国乳業界は、世界的な水準かつ非常に幅広い種類のチーズや、脱脂粉乳、ラクトース、ホエイたんぱくなどの栄養・機能性乳製品原料を供給し、世界の食品・飲料メーカーの多岐にわたる製品開発ニーズに対応しています。
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