「ロエベ クラフトプライズ 2017」ファイナリストを発表
5大陸75か国に住むアルチザンたちからの4,000点近い応募作品より、専門家委員会は26名のファイナリストを選出 日本から3名のファイナリスト
2016年4月に発表されたロエベ財団とロエベのクリエイティブ ディレクターである
ジョナサン・アンダーソン主催によるインターナショナル アワード「ロエベ クラフト プライズ」。
未来の新たな基準を打ち立てるような創造性と芸術性、そして革新性の高い唯一の存在である才能の発掘を目的として設立されたこの記念すべき第1回目のプライズのファイナリストが2017年2月8日スペイン時間午後5時に発表となりました。
選考プロセス
様々な分野のクラフト(工芸)を代表する5大陸75か国に住むアルチザンたちからの4,000点近い応募作品より、専門家委員会は26名のファイナリストを選出しました。多岐にわたる領域の応募作品には多彩な技法、媒体、表現方法が駆使されていました。日本から3名ファイナリストが選出されました。
選考委員たちは2017年1月31日と2月1日の両日、マドリードに集まり、応募作品全点に目を通しました。その審査の中で、専門家委員会は、技術的な完成度、革新性、芸術的なビジョンなどに関して最も卓越した作品を選び出すことに取り組みました。選考プロセス終えて、委員たちは次のように述べています。「選ばれた作品にはその作り手が全身全霊で打ち込んだ想いが反映され、アイデア、スキル、プロセスが融合し、その熟練の技とビジョンとが触って分かる形で体現されています。20代から80代までのファイナリストたちは、アート(芸術)とクラフト(工芸)との境界を曖昧なものにする力量を示していました。」
このファイナリストの中から2017年4月にデザイン界を代表する第一人者たちによって構成される審査委員が栄えあるロエベ クラフト プライズ2017の受賞者を決定します。(loewecraftprize.comで選考委員の方たちの、 ”なぜクラフトにこだわるか”についての貴重なコメントをご覧ください。)
ロエベ クラフト プライズ2017の受賞者は、2017年4月10日にマドリードで発表されます。
選考委員
ジョン・アレン:編物界の巨匠、テキスタイル デザイナー
クラウディ・カサノヴァス:陶芸家
サラ・ディエ・トリル:ロエベ アクセサリー デザイナー
ラモン・プイ・クヤス:ジュエリー アーティスト
マルク・サロ:ガラス アーティスト
アナトクス・ザバルベスコア(エグゼクティブ・セクレタリー):スペインの大手新聞、
「El País(エル・パイス)」建築・デザイン担当評論家
審査委員
ジョナサン・アンダーソン:ロエベ クリエイティブ ディレクター
ハイス・バッカー :ジュエリー アーティスト、Droog Design(ドローグデザイン)共同設立者
ロルフ・フェールバウム:Vitra(ヴィトラ)元最高経営責任者
深澤 直人:デザイナー、日本民藝館館長
エンリケ・ロエベ:ロエベ財団名誉会長
ディヤン・スジック:エッセイスト、ロンドン・デザイン・ミュージアムディレクター
ベネデッタ・タリアブーエ:建築家、プリツカー賞審査委員
ステファノ・トンキ:「W Magazine」編集長
パトリシア・ウルキオラ:建築家、工業デザイナー
アナトクス・ザバルベスコア(審査委員長):スペインの大手新聞「El País(エル・パイス)」
建築・デザイン担当評論家
3名の日本人ファイナリスト
中川 周士氏(Mr.Shuji Nakagawa)
1968年生まれ。伝統的な京都の木工芸を受け継ぐ職人であり作家。有名な桶職人である父・清司氏の手ほどきを受ける。京都精華大学造形学部立体造形卒。
‘Big Trays of parquetry’, wood japanese cedar, 20 x 20 x 1 cm. 3 pieces. 2015
神代 良明氏(Mr.Yoshiaki Kojioro)
1968年千葉県生まれ。東京理科大学理工学部建築学科卒業後、東京ガラス工芸研究所研究科修了。多摩美術大学工芸学科ガラスプログラム非常勤講師。
‘Structural Blue’, glass powder and copper oxide powder, 54 x 54 x 39 cm. 2015
井川 健氏(Mr.Takeshi Igawa)
1980年生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程修了。佐賀大学文化教育学部美術・工芸講座准教授。
‘Line and Surface: VI’, urushi japanese lacquer linen urethane form, 170 x 49 x 32 cm. 2013
その他23人のファイナリストたち
Adi Toch, Israel
Anne Low, Canada
Artesanías Panikua, Mexico
Bae Sejin, Republic of Korea
Brendan Lee Satish Tang, Canada
Celia Pym, United Kingdom
Chiachio & Giannone, Argentina
David Huycke, Belgium
Ernst Gamperl, Germany
Fátima Tocornal, Spain
Guillermo Álvarez-Charvel, Mexico
Heidi Friesen, Canada
Helena Schepens, Belgium
Kim Buck, Denmark
Kristina Rothe, Germany
Lino Tagliapietra, Italy
Patrícia Domingues, Portugal
Robert Baines, Australia
Sangwoo Kim, Republic of Korea
Sara Flynn, United Kingdom
Sona, Bangladesh
Sylvie Vandenhoucke, Belgium
Zhilong Zheng, China
プライズ
ロエベ クラフト プライズは、現代に生きる職人たちの新規性、卓越性、芸術的価値を世に示し、称えるため、2016年にロエベ財団によって設立された1年ごとに受賞者が決まる賞です。同賞によりロエベは、現在の文化におけるクラフト(工芸)の重要性を認め、その才能、ビジョン、革新への意欲が未来の新しい基準を設定するであろう優れた現役の職人たちを表彰することを目指しています。ロエベは、1846年にアルチザンたちが集まった工芸工房としてスタートした原点に立ち戻り同賞の設立を決意しました。
18歳以上の工芸関連の仕事に従事する方であればどなたでも応募できます。
このプライズの生みの親はロエベのクリエイティブ ディレクター、ジョナサン・アンダーソンです。プライズの誕生に当たり彼は「クラフトはロエベの真髄です。メゾンとして私たちは『クラフト』という言葉が持つ最も純粋な意味でモノづくりをしようとしています。そこにこそ私たちの考えるモダニティがあり、クラフトは常に私たちとつながっているのです」と語っています。
ロエベ クラフト プライズの受賞者には賞金5万ユーロが授与されます。さらに、受賞作品およびファイナリストの作品は、マドリード、東京、ニューヨークを初めとする世界各都市を巡回する特別展に展示され、その図録にも
収録されます。
ロエベ財団
ロエベ財団は、1988年、文化財団として、ロエベ創業者ファミリーの4代目頭首に当たるエンリケ・ロエベ・リンチによって設立されました。ロエベ財団は、創造性、教育プログラムを促進し、詩歌、舞踏、デザイン、工芸、写真、および建築の各部門の遺産を保護し続けています。ロエベ財団は、2002年、スペイン政府による最も権威の高い褒賞であるメリット・ファインアート部門金メダルを受賞しました。
ロエベと文化
ロエベ クラフト プライズは、ロエベがあらゆる形態、あらゆる分野における創造性に長年にわたり取り組んできたことを改めて強く主張するものです。文化はロエベというブランドの中心となる柱です。ファッションの現代生活との欠かすことのできない絆を反映し、アート、デザイン、クラフツマンシップを重視することは、ロエベの再構築に取り組むジョナサン・アンダーソンの基軸となっています。過去3年にわたり、ロエベは、ブランドの価値観を新たに解釈し、拡大させるアーティストやアルチザンたちとの重要なコラボレーション シリーズを展開してきました。ロエベの多彩な側面を示すことに加え、こうした文化的プロジェクトには、創業以来ロエベの特徴となっている知識の移転や協調的精神が反映されています。
ロエベ クラフト プライズ 2017スケジュール
2017年4月10 日: 大賞受賞者発表
2017年4月10 日: COAMマドリードにて大賞受賞作品および最終候補作品のエキシビションを開催
2017年5月30日: ニューヨークのChamber Galleryにて大賞受賞作品および最終候補作品のエキシビションを
開催
#LOEWEFoundation
#LOEWEcraftprize
ロエベ クラフト プライズ公式ホームページ
http://loewecraftprize.com/
ロエベ公式ホームページ
http://www.loewe.com/
すべての画像