日科技連「品質経営懇話会」中間報告まとまる

トップが議論したこれからの品質経営の形

日本科学技術連盟(本部:新宿区)は、品質経営懇話会中間報告を公開しました。
2017年10月に発足した「品質経営懇話会」は、坂根正弘委員長(小松製作所相談役、日本科学技術連盟 会長)、佐々木眞一副委員長(トヨタ自動車元副社長、日本科学技術連盟理事長)を中心に、経営トップの関心事として「品質」を広義に捉え、“品質立国ニッポン”復活の起爆剤とすることを目的に、CQOが経営に主体的に参画し、「品質経営」を実践している企業の経営トップにお集まりいただき、経営と品質に関する議論の場として、検討を重ねて参りました。
本日は、これまでの検討内容をまとめた「品質経営懇話会中間報告」資料として、公開いたしました。坂根正弘委員長(コマツ 相談役)をはじめとする各経営トップの思いが、日本の産業界再興へとつながる「品質」に関する提言という形でまとめられ、昨今の品質問題を解消する内容も含まれています。
品質経営懇話会webサイト https://www.juse.jp/konwakai/
品質経営懇話会 中間報告 目次
 I 品質経営懇話会設立 趣旨
 II 経済産業省より
 III 一般社団法人日本経済団体連合会より
第1章:活動概要
 1.運営委員・メンバー
第2章:これからの、品質経営に求められること
 1.日本企業が直面する課題と展開
 2.運営委員・メンバー企業における品質経営への取組事例
 3.エクセレントカンパニーとしての資質
 4.これからの品質経営のかたち
 5.トップ(CEO)の役割、育成
 6.CQOの役割、育成
付録

I  品質経営懇話会 設立趣旨
終戦後、荒廃と疲弊の中から出発した日本の経済は、長期の高度成長を続け、経済大国としての名を確固たるものにしたことはご高承のとおりであります。“Made in Japan“は、現在でも高品質の代名詞であり、その原動力は、世界に誇るモノづくり技術と、それによって生み出された高品質製品と現場の生産性であることは疑う余地はありません。

その背景には、日本の製造業が、戦後まもなく、真摯に米国から品質管理を学び、それを日本の国民性や企業文化に適用するように工夫してきたことにあります。

しかしながら、バブル経済が崩壊、新興国の台頭、IT化の急激な進化に伴うお客様の価値観の変化等、経営が対応すべき主な関心事となり、既得権益化した高品質という企業価値の維持向上は、多くの企業経営者の主たる関心事ではなく、品質機能担当へ委ねておけばよいと考えるようになったと思われます。即ち、品質管理の対象が特定の製品・サービスの質に限られる狭義の品質ととらえられ、私どもが目指す経営トップがリードする品質経営の進化が停滞してしまったと言えます。

その結果、“品質危機”と言われるほど、企業の不祥事や品質問題が相次ぐという由々しき事態が散見されております。これは、長年にわたって築き上げた品質ブランドを一瞬にして失墜させかねないものであることは言うまでもありません。
さらに、多くの企業では、品質に関する全責任を持つ品質担当役員(CQO:Chief Quality Officer)が、品質管理・品質保証活動を主管していますが、CQOの立場と責務、取締役会における品質に関するプライオリティは企業間で大きなばらつきがあると言わざるを得ません。

日科技連では、このような現状を打破し、経営トップの関心事として「品質」を広義に捉え、“品質立国ニッポン”復活の起爆剤とすることを目的に、CQOが経営に主体的に参画し、「品質経営」を実践している企業の経営トップにお集まりいただき、経営と品質に関する議論の場として、標記「品質経営懇話会」を創設いたします。
併せて本会では、CQOを育成・拡大すると共に、各企業での品質意識を高揚する場としていきたいと考えております。 このグローバル化の時代で、我が国が世界と戦い、産業競争力を高めていくためには、「品質」は欠かせない重要な要素になります。その旗振り役は経営トップでなければなりません。

本会では、経営トップの品質経営への意識向上と品質担当役員の役割・必要性を認識・実践していただき、現状の品質管理の在り方だけでなく、経営者層が実践しなければならないTQMの姿をも議論して参りたいと考えております。
今日、ますます厳しさを増すグローバル競争の中で生き残っていくためには、これまで長年にわたって培ってきた品質を原点とする経営に更に磨きをかけていかなければなりません。「品質」こそが日本の産業競争力をより高め、世界に負けないための最大の武器になることを信じております。

II 品質経営懇話会 運営委員・メンバー
<運営委員会>
委員長  坂根 正弘  一般財団法人日本科学技術連盟 会長/株式会社小松製作所 相談役
副委員長 佐々木 眞一 一般財団法人日本科学技術連盟 理事長/トヨタ自動車株式会社 技監

<委 員>
猪原 正守  大阪電気通信大学 教授
大久保 尚武 積水化学工業株式会社 名誉顧問
大橋 徹二  株式会社小松製作所 代表取締役社長(兼)CEO
佐藤 和弘  トヨタ自動車株式会社 執行役員
鈴木 和幸  電気通信大学 名誉教授
津田 純嗣  株式会社安川電機 代表取締役会長
中條 武志  中央大学 教授
椋田 哲史  一般社団法人日本経済団体連合会 専務理事

<メンバー>
井上 宏司   経済産業省 製造産業局長
内田 雅文   コニカミノルタ株式会社 常務執行役
曽谷 保博   JFEスチール株式会社 代表取締役副社長
上ノ山 智史  積水化学工業株式会社 取締役 専務執行役員
生駒 勝啓   ダイハツ工業株式会社 役員
山中 康司   株式会社デンソー 代表取締役副社長
出口 雄吉   東レ株式会社 代表取締役副社長
宝田 和彦   豊田鉃工株式会社 前代表取締役社長
小原 好一   前田建設工業株式会社 代表取締役会長
小川 立夫   パナソニック株式会社 執行役員
佐藤 義和   富士ゼロックス株式会社 執行役員
(所属・役職は、2018年12月25日時点の標記) 

■財団概要
商号   : 一般財団法人日本科学技術連盟
所在地  : 〒163-0704 東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル4階
代表者  : 理事長(代表理事) 佐々木 眞一(ささき しんいち)
創立   : 1946年5月1日
事業内容 : 経営管理技術、特に品質管理(QC)を中心にした普及事業
基本財産: 23億1,720万円
URL   : http://www.juse.or.jp/
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