6月20日は世界難民の日:ミャンマー避難民への医療支援を継続
タイの団体と連携し、避難民の健康支援に重点。高齢者や子ども、女性のニーズに対応
アジア・アフリカで保健医療協力をおこなっている公益社団法人日本キリスト教海外医療協力会(東京都新宿区、会長:畑野研太郎)は、タイのNGO団体と協力して、ミャンマーからタイとの国境地帯に避難した人々のために、医療と食料の支援をおこなっています。
避難民への医療・食糧支援を、2021年に開始
ミャンマーでは、2021年2月のクーデターを発端とした武力衝突により、多くの人々が住んでいた村を追われ、避難生活を余儀なくされています。JOCSは、2021年3月から、タイの団体「Where There Is No Doctor Organizaion」を通して、避難民への支援を続けています。JOCSでは特に、子どもや女性、高齢者に向けた医療・食料支援に重点をおいています。
避難民の健康を支える
「Where There Is No Doctor Organizaion」は、タイ北部の山岳地域や医師のいない村での医療支援と農村開発をおこなうために、2003年に活動を開始しました。2021年のミャンマーでのクーデター後は、ミャンマーからタイとの国境地帯に逃がれてきた人々への支援もおこなうようになりました。この団体の代表、デイビッド医師は、現地の状況をこう語ります。
「私たちの活動地には大きなキャンプが3つありますが、人数は一定ではありません。1軒の竹製の家に2~3家族が住んでいる状況です。戦争の影響を受ける人は毎日増えており、住む家が不足しています。
私たちの診療所には日々多くの患者がやってきます。今日は90人ほどが来ました。通常、男性は来ません。戦争がまだ続いているため、彼らの多くは、安全への懸念から自分の姿を人目にさらしたくないためです」
バックパック・ヘルスワーカーが、緊急医療ニーズに応える
国境地帯のジャングルに潜んで暮らしている人々も数千人おり、彼らへの保健医療サービスの提供が必要だとデイビッド医師は話します。
「彼らに必要な医療を提供するために、“バックパック・ヘルスワーカー”が、必要な物資を背負って彼らのところに出向き、診療しています。また、ジャングルの奥深くの安全な場所にある洞窟にミニ病院をつくり、緊急性の高い疾患やけが、手術、切断手術などに対応しています」
「すべての戦争犠牲者を代表して、活動を支えてくださる日本の皆様に感謝を申し上げます。特に、苦しんでいる子どもや女性を助けてくれて、本当にありがとうございます」
JOCSでは、弱い立場におかれた人々のための支援を、現地団体と協力しつつこれからも進めていきます。
日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)
JOCSは、1960年に設立された、日本で最初の民間国際協力団体のひとつです。すべての人々の健康といのちがまもられる世界をめざし、日本人保健医療従事者(医師や看護師など)の派遣、現地の保健医療従事者の育成、現地NGOと協働したプロジェクトの実施をおこなってきました。現在、バングラデシュに1名の日本人保健医療従事者を派遣し、5カ国81名の現地保健医療従事者を、奨学金制度を用いて育成しています。
公益社団法人日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)
東京事務局:東京都新宿区西早稲田2-3-18-51
関西事務局:大阪市北区茶屋町2-30
会長:畑野研太郎
設立:1960年
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