【PLAYERS × JR東日本】視覚障害者への声かけサポートを支援「mimamo by &HAND」実証実験を赤羽駅で実施
一般社団法人PLAYERS(以下:PLAYERS)と東日本旅客鉄道株式会社(以下:JR東日本)は共同で、視覚障害者が外出時に抱える不安を社会全体で見守り、声かけサポートを支援するサービス「mimamo by &HAND」の実証実験を、JR赤羽駅で実施しました。
PLAYERSは多様なプロフェッショナルからなるプロボノ集団です。社会が抱える様々な問題に対して、リサーチ・ワークショップ・コンセプトデザイン・UXデザイン・プロトタイピングなどをアジャイルで実行し、企業と連携しながら解決へと導きます。身体障害者など外出に不安を抱えた人と、周囲の手助けをする意思のある人をLINEでマッチングし、互助行動を後押しするサービス「&HAND」(アンドハンド)の社会実装などを行なっています。
また、JR東日本をはじめとする鉄道会社では、全ての方が安心・安全に鉄道施設を利用できるように声かけサポート運動を行うと同時に、周囲の利用客への積極的なサポートへの参加を呼びかけてきました。
PLAYERSとJR東日本は、これらの活動から浮上した課題の解決に向け、視覚障害者・鉄道会社・一般の方との共創による「mimamo by &HAND」プロジェクトに取り組んでまいりました。
今回、JR赤羽駅での実証実験では「駅社員が他の業務中に視覚障害者に気づけない」「視覚障害者が手助けが必要になっても駅社員が見つからない」などの課題を解決すべく、「mimamo by &HAND」のプロトタイプを視覚障害者、JR東日本の駅社員、エキュートの社員に使用いただき、有効性と改善点について検証を行いました。
今後、実証実験の結果を&HANDサービスに生かすと共に、視覚障害者が外出時に抱える不安を社会全体で見守り、安心して外出できる社会の実現を目指していきます。
【mimamo by &HAND】
https://www.andhand-project.com/pages/2167451/mimamo
■仕組み:近くにいるサポーターとコミュニケーション
視覚障害者が携帯する発信機(ビーコン)の電波の範囲にいるサポーターに対して、LINEで見守りやサポートを要請を送受信する。
■見守りモード:視覚障害者の存在をLINEでお知らせ
視覚障害者がサポーターに近づくと、LINEに通知が届く。視覚障害者は主体的に存在を知らせることができ、サポーターはスムーズな見守りと、緊急時には手助けを行うことができる。
■サポートお願いモード:視覚障害者が必要とするサポートをLINEで依頼
視覚障害者がサポートを必要とする場合、LINE上で「サポート依頼リスト」から必要なものを選択すると、周囲のサポーターのLINEに通知が届く。
■サポーター人数確認:周囲にいるサポーターの人数をお知らせ
LINE上のメニューから「サポーター何人いる?」というボタンを選択すると、現在通知可能なサポーターの数が分かる。周囲にサポーターがいるなら待ってみる、いないのなら別の手段に切り替えるなど、視覚障害者に行動を選択する情報を提供する。
【実証実験の概要】
日時 :2019年3月26日(火) 10:00〜16:00
場所 :JR赤羽駅
被験者 :視覚障害者 5名
赤羽駅社員 1名
エキュート赤羽社員 2名
目的 :実際の駅環境で「mimamo by &HAND」を使用し、有効性や課題を把握する。
実施主体:一般社団法人PLAYERS、東日本旅客鉄道株式会社
協力 :株式会社JR東日本情報システム 株式会社ジェイアール東日本都市開発
ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 公益財団法人日本ケアフィット共育機構
【実証実験の様子】
【被験者インタビュー】
■視覚障害者
- ちょっと助けて欲しい時にmimamoは役に立ちそう。
- 助けて欲しいのか、自分でなんとかできるのか、その境界線は人によって違うし、外から見ると分からないと思う。それをmimamoで明確に提示できると、声掛けのハードルを下がって良い。
- 周囲のサポーターの人数が分かる機能は良い。いなかったら別の方法を取るように切り替えることができる。
- 駅社員の守備範囲の外側(他社線など)は一般のサポーターにお願いしたい。
- 買い物をサポートしてもらえる体験は本当に楽しかった。こういうサービスがあれば「エキュートだったら買い物できるよね」という心境になる。
- 自分でサポートを要請して、駅で買い物ができるというのは、できることが増えたという体験で、当事者の精神的な部分ですごく重要なこと。
- サポートを要請してから、どれくらいの時間で来れそうなのかフィードバックが欲しい。改札で30分以上待った経験もある。
- お困りのお客さまに積極的に声を掛けたいが、他のお客さまの対応、作業ダイヤ上動けない場合があるなど、行き届かない部分もある。
- 券売機の対応に呼ばれたりするなど、周辺を注視できない時には、mimamoの通知で気づくことができる場合もある。
- 実際にどの方がサポートを要請しているのか、すぐに判断できない可能性がある(非mimamo利用者の白状所持者がいた場合など)。
- 通常の時計をつけることを考えると、AppleWatchよりもXperiaEarDuoの方が併用しやすい。
- mimamoによって視覚障害者の方も楽しんでお買い物をできる環境がつくれる。エキュートとしては売上につながると思った。
- お声がけして良いものか、望んでいるのか迷っているときに、事前に情報があるのがありがたい。
- 視覚障害者へのサポートを適切に行うためには、経験が必要だと感じた。
- XperiaEarDuoは確実に通知に気づくことができる。通知に返信することも考えるとAppleWatchが使いやすい。
【 mimamo by &HAND 実証実験 報告ムービー 】
https://youtu.be/F4PR23vvKWQ
&HAND(アンドハンド)
LINEなどの手段を活用し、身体・精神的な不安や困難を抱えた人と、それを手助けしたい人をつなぎ、行動を後押しするプロジェクト。ヴィジョン「やさしさから やさしさが生まれる社会」の実現を目指しています。2017年LINE「LINE BOT AWARDS」グランプリ受賞(「&HAND」サービスとして)、2016年Google「Android Experiments OBJECT」グランプリ受賞(「スマート・マタニティマーク」として)。
http://www.andhand-project.com/
一般社団法人PLAYERS
「一緒になってワクワクし 世の中の問題に立ち向かう」をスローガンとした、多様なプロフェッショナルからなるコ・クリエーションチーム。社会が抱える様々な問題に対して、リサーチ、ビジョンメイキング、コンセプトデザイン、プロトタイピング、コミュニケーションデザインなどのあらゆる手段でアプローチし、解決へと導きます。
https://www.facebook.com/players.or.jp/
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