蔡明亮監督が台湾文化センターで講演、「自由と開放的な台湾が作品を豊かにした」
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで7月20日、シンポジウム「赤道上のメイド・イン・タイワン:蔡明亮・現代台湾馬華映像及び芸術、文学」が開催され、マレーシア出身の映画監督である蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)氏、俳優の李康生(リー・カンション)氏、並びに台湾および日本の専門家らをゲストに招き、台湾で活躍するマレーシア華人の映画、芸術、文学などの成果について紹介した。会場は満員となり、熱気にあふれた。
蔡明亮監督は、台湾における映画制作について、「台湾は包容力があり、アジア地域における映画の題材が自由に撮れる数少ない場所である。自由であるからこそ、多くの豊かな作品を生み出すことができた」と述べた。開会式で挨拶した謝長廷・駐日代表は、蔡明亮監督が以前、高雄市で撮影した映画『西瓜』(原題:天邊一朵雲)が国際映画祭で受賞したことにより、高雄の映像産業の発展をもたらしたことに謝意を示し、「自由、民主主義と、包容性ある多様な社会こそが台湾の特色であり、海洋華人の創作空間および舞台を提供している。今日、台湾文化センターでこのイベントが開催されることが、まさに台湾の多様な文化の成果を発表することといえる」と強調した。
台湾における馬華文学(マレーシア華人文学)や芸術は長きにわたって発展し、活気にあふれ、ますます多くの人に注目されている。広く知られる馬華文学のみならず、映画、現代アート、舞台劇などの分野でもいずれも素晴らしい成果を上げている。マレーシア出身のアーティストたちは、異な分野、異なる形式の作品をそれぞれ生み育てており、台湾文化センターでは同シンポジウムを通して、台湾の包容性と豊かで多層的な文化の奥深さをさぐった。
台湾文化センターのシンポジウム「赤道上のメイド・イン・タイワン:蔡明亮・現代台湾馬華映像及び芸術、文学」は7月20日、21日の連続2日間開催され、21日はアートの視点から、台湾におけるマレーシアのビジュアルアートや演劇を紹介した。引き続き関連イベントとして、台湾文化センターは今年9月に名古屋大学で馬華文学の講座を開催する。
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