壁に掛けるだけで、特定方向へ電波強度がUP!メタサーフェス内蔵インテリアパネル「メタッパネ」を発表

株式会社GOCCO.

株式会社GOCCO.(代表取締役:木村亮介)は、名古屋工業大学の若土研究室および安在研究室と協力して、室内の電波環境を改善する革新的なインテリアパネル「メタッパネ」を開発しました。この製品は、メタサーフェス技術を活用し、電源不要で電波強度を効果的に向上させることができます。

本発表の元となる研究成果は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))の委託研究(JPJ012368C06201)により得られた物です。

メタッパネとは

Wifi、5Gで利用されるミリ波などの電波がメタッパネに反射する事で特定方向への電波強度を改善

「メタッパネ」は、1mm厚の薄型パネルで、株式会社GOCCO.が独自に開発しているAgインクと印刷技術を用いたメタサーフェスを内蔵しています。これにより、精密な製造工程を経ることなく、高い品質の電波強化が実現できます。


測定実験

<5GHz Modelの測定>

  • 家庭用Wifiを想定し、周波数5GHz付近、30°反射に最適化した試料を用いた

  • 電波暗室での実験

  • 入射角θi=0°で実施

<5GHz Modelの測定結果>

青線 : メタッパネ オレンジ線 : 金属板

設計角度(30°)付近で電波強度の増加を確認
設計角度(30°)の周波数特性 金属板以上の電波強度を確認

名古屋工業大学・若土研究室、安在研究室での測定結果において、30°の設計角度で電波を吸収せずに反射する金属板に比べて約6dBm(4倍)の増幅が観測されました。


5Gのミリ波にも対応

また、第5世代移動通信システム(5G)で利用されている28GHz帯でも同様の測定を行いました。

<28GHz Modelの測定>

  • 5Gを想定し、周波数28GHz付近、30°反射に最適化した試料を用いた

  • 電波暗室での実験

  • 入射角θi=0°、θi=10°で実施

<28GHz Modelの測定結果>
青線 : メタッパネ オレンジ線 : 金属板

θi=0°の時の、各θrでの電波強度測定
θi=10°の時の、各θrでの電波強度測定

θi=0°の時30°の設計角度で、θi=10°の時40°の設計角度で電波を吸収せずに反射する金属板に比べて約10dB(10倍)の増幅が観測されました。

上記の結果と反射角度を任意に設計できるメタサーフェスの特性により、複数の反射角度のメタッパネを組み合わせる事で、任意の場所に強電波ゾーンを作り出す事も可能となります。


5GHz対応モデルから28GHz対応モデルまで

一般的な家庭用WIFIに対応した5GHzモデルと、5Gに対応した28GHzモデルの2種を展開しています。さらに次世代帯域への適用に向けて開発を進めています。 建物内で電波が届き難い場所の補佐や、無線大容量通信を必要とする場所での電波設計を用途に応じてパネルを貼るという手軽さで実現することが可能になり得ます。


今後の展望

表面は自由にビジュアル/グラフィックをインストール可能なので、美しさと機能性を兼ね備えたアートパネルとしても活用できます。これにより、機能性インテリアの新たなカテゴリーを創出していきます。

また、「メタッパネ」のメタサーフェス技術は、建築材料としても展開が可能です。材料の卸売により、機能性建材の市場にも貢献できると期待されています。

今後、専用アプリケーションで室内の電波設計を行い、適したメタサーフェスパターンの自動設計、製造までを担うサービスの開発に取り組んでいきます。

株式会社GOCCOでは、この「メタッパネ」の印刷・製造コラボレーターや実証実験パートナー募集しております。下記にて、皆様からのご連絡をお待ちしております。

お問い合わせ先 : info@gocco.co.jp


株式会社GOCCO.について

「楽しさぞくぞく開発中」をコンセプトに、WEB〜AI〜ロボティクスまで横断的なサービス開発から成層圏を題材にした中高生向けワークショップの企画・運営など、幅広く事業を展開。リサーチ〜デザイン〜実装までを⼀貫して取り扱うことができるため、様々な事業開発において企画から実⾏まで協働するパートナーとして活動を⾏うなど、常にイノベーティブな「新しい楽しさ」を追求し続けています。

代表取締役    木村亮介

所在地      岐阜県大垣市本町2丁目26
URL       https://gocco.co.jp
お問い合わせ先  info@gocco.co.jp

名古屋工業大学 若土研究室について

若土研究室では、電磁材料メタサーフェスを用いることで、電波の流れを人工的に制御するための研究を進めています。特に電子回路部品を組み込むことで、自然界に存在する材料からは得られない応答を作り出しています。

若土 弘樹 准教授

2011年英国ノッティンガム大学PhDコース修了。PhD(電気電子工学)。同年、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校 博士研究員。2013年名古屋工業大学テニュアトラック助教、2016年同大学准教授、現在に至る。電磁波工学に関する研究に従事。2013年電気通信普及財団賞受賞。米国物理学会(APS)、米国電子電子学会(IEEE)各会員。

名古屋工業大学 安在研究室について

安在研究室では、電波環境のモデリングに基づいた無線通信技術や無線センシングのための研究を進めています。特に生体電磁環境に基づいた信頼性の高い無線通信技術や位置計測技術の研究に取り組んでいます。

安在 大祐 准教授

2011年大阪市立大学大学院工学研究科後期博士課程修了。博士(工学)。同年、名古屋工業大学助教。2018年同大学准教授、現在に至る。無線通信技術に関する研究に従事。2025年総務省SCOPE成果展開推進賞受賞。米国電子電子学会(IEEE)、電子情報通信学会(IEICE)各会員。

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会社概要

株式会社GOCCO.

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URL
https://gocco.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
岐阜県大垣市本町2丁目26番地 STUDIO3 3F
電話番号
-
代表者名
木村亮介
上場
未上場
資本金
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設立
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