公道でパーソナルモビリティを活用した巡回警備の実証運用を開始
警備業務の効率化・高度化と警備員の負担軽減を目的
生産年齢人口の減少に伴う労働力確保が重要な社会課題となり、また警備業界においても警備員の負担軽減・労働環境の改善が求められている昨今、セコムではこの課題に対する一つの解決手段として、広域エリアにおける巡回警備業務の効率化と警備員の負担軽減を目的に、巡回警備業務における「歩行領域EV(警備実証用モデル)」の活用検討を行っています。これまで大型ショッピングモールやスタジアム、空港などの道路交通法の適用対象外となる私有地内での実証実験を実施し、効果検証を行うとともに活用実績・ノウハウを蓄積してきましたが、社会実装に際しては、関連法制度等の制約により、巡回警備のルートとなる建物周辺の公道など、私有地以外の場所では巡回警備の実情に沿った形での走行ができないことが課題でした。
一方、巡回警備のような業務においてパーソナルモビリティを活用することには社会的な意味があるという観点から、東京都が国に対し、国家戦略特区における規制改革提案として、セコムの事例を含む「公益的な事業等における搭乗型移動支援ロボットの活用」を提案しています。(※1)
このような背景の下、昨年12月に警察庁から出された「『搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験』等に係る取扱いについて(通達)」(※2)、ならびに、本年5月に国土交通省から出された「公道実証実験事業に用いる搭乗型移動支援ロボットの基準緩和認定要領について」(※3)を受け、国家戦略特区内で「歩行領域EV(警備実証用モデル)」の公道走行が一定の条件下で可能となったことから、このほど、通常徒歩で行っている建物外周の公道(歩道ならびに横断歩道)での巡回警備に「歩行領域EV(警備実証用モデル)」を使用して効果を検証し、運用上の課題を見出すことを目的とした実証運用を実施するものです。
今後もセコムは、「歩行領域EV(警備実証用モデル)」を活用した新しい警備の検証を重ね、高品質で効率的な新しい警備の実現を追求するとともに、警備員の負担軽減にも取り組んでまいります。
※1: 2019年4月11日 内閣府 国家戦略特区 国家戦略特別区域会議 東京圏(第25回)
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/190411goudoukuikikaigi.html
※2: 2020年12月25日 警察庁 「搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験」等に係る取扱いについて(通達)
https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/kouki/kouki20201225_01.pdf
※3: 2021年5月12日 国土交通省「公道実証実験事業に用いる搭乗型移動支援ロボットの基準緩和認定要領について」の一部改正について(令和3年5月12日付け国自基第5号)
■「歩行領域EV(警備実証用モデル)」の主要スペック
全長:700mm
全幅:450mm
全高:1,200mm
ステップ高さ:160mm
最高速度:2,4,6,10km/h ※切替可
連続走行距離:約14km
連続走行時間:2.5時間
充電時間:2.5時間
乗員要件:身長:130-185cm/体重:100kg以内
※利用条件
・ 警備員資格を保有し、あらかじめ乗車訓練を受けた警備員のみが使用
・ 歩行領域EVの利用者は、原動機付自転車の運転に必要な運転免許を保有しているものに限定
・ 一般歩行者と混在する場所を走行する場合には減速、十分な距離を取るなどの安全対策を実施
・ 歩行領域EV乗車においては、ヘルメットを着用
・ 走行場所は、巡回警備の対象となる建物周辺の歩道ならびに横断歩道などを含むあらかじめ許可を得たエリアのみを走行
・ 歩道ならびに横断歩道走行時は、最高速度を時速6㎞以下として走行
■巡回業務に「歩行領域EV(警備実証用モデル)」を活用することによる効果等
・ 周囲からの注目度を高め周囲への犯罪抑止効果を向上
・ 視点が高くなることで広範囲の確認が可能
・ 巡回時間が徒歩の場合と比べ短縮
・ 巡回警備員の体力的な負担軽減(暑さ対策としても有効)
・ AED、拡声器などさまざまな装備品を携帯して巡回警備が可能
・ 操作が容易であり、短時間の乗車訓練で使用が可能
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