九州工業大学とUR都市機構九州支社が包括協定を締結
~ロボットとUR賃貸住宅の新たな連携プロジェクトをスタート!~
国立大学法人九州工業大学(以下「九工大」)と独立行政法人都市再生機構九州支社(以下「UR九州支社」)は、令和7年2月21日、品格と創造性を有する人材の育成及び持続可能なまちづくりの実現に向けて「連携協力に関する包括協定」(以下「本協定」)を締結しました。
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九工大とUR九州支社は、令和3年7月以降、UR賃貸住宅をフィールドに、学生による住戸リノベーションコンペなどの連携プロジェクトを行ってきました。
今般、本協定締結にあわせて、新たな連携プロジェクトとして、九工大大学院生命体工学研究科及び同大学院工学研究院による家庭用サービスロボットの学術研究とUR賃貸住宅との連携活動をスタートします。この連携活動では、人と共に暮らすことのできるロボットや住まいについて検討するとともに、URの団地やその周辺地域住民とロボットとのふれあいイベントも実施する予定です。
これからも両者は、UR賃貸住宅などをフィールドに、地域の活性化に資する案をともに検討し、実践的な教育を通して、品格と創造性を有する人材育成及び持続可能なまちづくりの実現に取り組んでまいります。
1 包括協定の概要
(1)目的
本協定は、九工大及びUR九州支社が相互に連携して、UR九州支社が所有・管理する団地とその周辺地域を対象に、地域の活性化に資する案を検討(調査を含む。)することを通じて、実践的な教育を行うことにより、品格と創造性を有する人材の育成及び持続可能なまちづくりの実現を図ることを目的としております。
(2)連携内容
・地域の課題解消に関する事項
・地域活性化の推進に関する事項
・地域の教育研究・文化・経済の振興に関する事項
・持続可能なまちづくりの実現に関する事項
2 締結者
・国立大学法人九州工業大学 学長 三谷 康範(みたに やすのり)
・独立行政法人都市再生機構九州支社 支社長 間瀬 昭一(ませ しょういち)
3 これまでの連携プロジェクト
令和3年度から、九工大大学院工学府(德田 光弘准教授研究室)で建築を学ぶ学生を対象に、UR賃貸住宅の住戸リノベーションや外壁デザインを題材とした、学生の実践的な教育を行うとともに、新しい発想を取り入れ、団地及び地域の魅力を高める活動を行ってまいりました。
令和6年度は、到津南団地(北九州市小倉北区)の住戸について、学生による住戸リノベーションプランの提案をコンペ形式で実施しました。最優秀プランは、実際にリノベーション工事を行い、令和7年3月1日からUR賃貸住宅として一般のお客様向け内覧会及び入居希望者向けの抽選申込受付を行います。
(参考) 九州工業大学×UR連携プロジェクト
https://www.ur-net.go.jp/kyusyu/chintai/kyutech.html
■学生の提案によるリノベーション住戸の一般公開及び入居者募集について
特設サイトをご参照ください。
https://www.ur-net.go.jp/kyusyu/chintai/info_bout_room.html
■住戸リノベーションコンペ2024 最優秀賞 について
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タイトル |
「離れて繋がって」 |
受賞者 |
崎濱 安寿 (九工大大学院工学府 博士前期課程 工学専攻 建築学コース 1年) |
指導教員 |
德田 光弘 (九工大大学院工学研究院建設社会工学研究系 准教授) |
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4 新たな連携プロジェクト
「人とロボットが共に暮らす未来をつくりたい。」
九工大大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 田向 権教授、同専攻 田中 悠一朗准教授、同大学院工学研究院建設社会工学研究系 石塚 直登助教の指導のもと、学生による家庭用サービスロボットの学術研究とUR九州支社との連携をスタートします。
田向教授及び田中准教授が指導する学生主体のロボット開発チームHibikino-Musashi@Home(以下、HMA)は、令和6年7月に行われた、家庭用ロボットの国際的な競技会RoboCup @Home DSPL優勝をはじめとし、これまでに6度の世界大会優勝の経験を誇ります。
本プロジェクトでは、HMA・建築デザイン研究室・UR九州支社が連携し、これまで開発を積み重ねてきたロボットについて、URの団地をフィールドとし、実際の家庭環境や地域コミュニティのなかで動作させる際の課題を、ロボットと建築設計の両面から洗い出し、家庭用サービスロボットの社会実装に向けた技術開発を加速させることを目指します。
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5 参考
■ 国立大学法人九州工業大学
国立大学法人九州工業大学は、1909年の私立明治専門学校の開学に始まり、「技術に堪能なる士君子」(単に技術に精通するだけでなく道義心のある人格者)の養成を基本理念に数多くの技術者を輩出してきました。福岡県内の3キャンパス(2学部、3大学院)で約5700名の学生が学んでおり、近年では宇宙開発(教育機関における人工衛星の運用数が7年連続世界一位)や、ロボティクス(自律型ロボットの世界大会で6回優勝)など幅広い分野で成果を残しています。
■ 独立行政法人都市再生機構
UR都市機構の歩みは戦後の住宅不足解消に端を発しています。1955年から様々なステークホルダーとともに、時代時代の多様性に即し、安全・安心・快適なまちづくり・くらしづくりを通して、「人が輝く“まち”」の実現に貢献してまいりました。そしてこれからも、変化する社会課題に挑戦し続けることで皆さまにお応えし、「人が輝く“まち”」づくりに不可欠な存在でありたいと考えております。これまで培ってきた持続可能なまちづくりのノウハウをいかし、都市再生事業・賃貸住宅事業・災害復興支援・海外展開支援に全力で取り組んでまいります。
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