台湾と日本の出版社・本屋による初の対談トークショーを都内で開催―『小日子』ローラ・リュウ×『逗點文創結社』シャーキー・チェン×『であすす』花田菜々子×『B&B』内沼晋太郎―
2/22(金)本の未来を探す旅 台北⇔東京 〜日本と台湾の「本屋と出版」トーク〜
「少人口社会」でありながらも、エネルギッシュで多様性豊かな台湾の出版文化から、「人口減少社会」の日本が学べることも多いはず。ともに「本の未来」を探っていく一夜を過ごしませんか?
★ご予約はこちらから→https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/012ahv102ef17.html
いま台湾では韓国と同じく、書店や出版社の「独立」ブームです。1980年代生まれを中心とした若い世代には、ギャラリーやカフェを併設した個性的な本屋を開き、自分の得意ジャンルを活かした出版社や雑誌を立ち上げる個人が数多くいます。ZINEなど「独立出版物」の出版もとても盛んです。
『本の未来を探す旅 ソウル』の刊行から1年後、2018年の春に台北のインディペンデントな書店や出版社をメインに30か所ほど取材し、その代表たちが「本」の世界に向かって「独立」した背景や理由、考え方を1冊に濃縮した続編『本の未来を探す旅 台北』を刊行しました(本屋B&Bを経営する内沼晋太郎と編集者の綾女欣伸の共編著。写真は山本佳代子)。
書籍概要:https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010847/
はじめに:https://note.mu/ayaminski/n/n8a9a59080646
おわりに:https://note.mu/numa/n/ndaad0324577b?creator_urlname=numa
(※本書「はじめに」「おわりに」を上記からお読みいただけます)
一定の読者がいるにもかかわらず言語人口が少ない国こそが出版の「課題先進国」である。これが、東アジアをめぐる「本の未来を探す旅」プロジェクトの仮説です。人口が約2300万人と、もともと「少人口社会」の台湾で、彼ら彼女らは創意工夫して出版活動を行ない、市場を中国語圏や日本へと広げようとします。人口あたりの出版点数も日本の約4倍と、多様性も豊か。そんな台北の出版の現場から、「人口減少社会」の日本は学べることがたくさんあるはずです。
そこで今回も(ソウル編のときと同様)、台北から本書に登場する若い出版人2人を迎えて、活発な〈日台「本屋と出版」トーク〉を行ないます。2人が日本で話すのは今回が初めてです。
台北からは、落ち込んでいた売上を多角的なショップ運営によって回復させた、台湾を代表するライフスタイルマガジン『小日子(シャオヅーズ)』の発行人ローラ・リュウさん。そして、台湾の「ひとり出版社」の先がけで本屋「讀字書店」も開き、自らの著作の刊行も多数、台湾「独立」出版・書店の顔とも言えるシャーキー・チェンさん。
日本からは、昨年『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと(通称:であすす)』が大きな話題となり本の媒介者としてさらなる注目を集めている、独創的な棚づくりが特徴のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店主・花田菜々子さん。そして本書の共編著者であり、自身のNUMABOOKSから続々と個性的な本を刊行する、本屋B&Bの内沼晋太郎さん。内沼さんは15年かけて考えた本屋像をまとめた『これからの本屋読本』をnoteにて全文無料公開し続けています。
台湾で出版に携わる人々の口からは、日本の本や本屋の話がたくさん出てきます。日本語がわかる人も多くいて、驚きます。出版「業界」が厳しいのは日本と同じながらも、台北の人たちはとても楽しそうです。ローラさんとシャーキーさん、とてもチャーミングな2人と直に声を交わし、問題の共通点や相違点を発見しつつ、日本と台湾がともに明るい「本の未来」を探っていくことができないかどうか、試す場にできたらと考えています。当日はご参加のみなさんからもどしどしと質問を受け付けたいと思います。ご来場を楽しみにしています!
日時・会場
2019年2月22日(金)
19:00開場/19:30開演/21:30終演予定
@株式会社ピースオブケイク イベントスペース(最寄り駅:外苑前駅)
(東京都港区北青山3-1-2 青山セント・シオンビル4階)
https://www.pieceofcake.co.jp/n/ncdf97fd53291
出演:
〈台湾・台北から〉
ローラ・リュウ(小日子)
シャーキー・チェン(逗點文創結社/讀字書店)
〈日本・東京から〉
花田菜々子(HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE)
内沼晋太郎(NUMABOOKS/本屋B&B)
司会:綾女欣伸(朝日出版社)
料金:1500円(税込)
定員:100名
★ご予約はこちらから→https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/012ahv102ef17.html
出演者プロフィール
ローラ・リュウ(劉冠吟)
小日子(c’est si bon)
1982年生まれ、台北出身。2015年より、ライフスタイルマガジン『小日子(シャオヅーズ)』の発行人・オーナー。以前はマスコミ、金融、マーケティング、PR、テクノロジー産業などで働いていたが、やっぱり一番やりたいのは生活に密着したこと。絶えず試してみるのが好きで、一箇所に停まれない人生が好き。食べること、人と話すことが好きだけど、お酒を飲むのはもっと好き。雑誌の世界観をさらに広めるため、オリジナル雑貨やドリンクなども展開する直営ショップを次々と立ち上げ、台北を中心に現在5店舗経営。今は「小日子」でみんなと一緒に真面目に生活を送っている。
シャーキー・チェン(陳夏民)
逗點文創結社(CommaBOOKS)/讀字書店(duzu bookstore)
1980年生まれ、桃園出身。東華大学創英所卒業。インドネシアに旅をして、失ったものはすべて別のかたちで返ってくると信じるようになった。2010年に一人で立ち上げた出版実験プロジェクト「逗點文創結社(とうてんぶんそうけっしゃ)」の代表であり、2015年に開いた「讀字(ドゥーヅー)書店」を現在台北で経営。著作は、自身の過去を回顧した『失物風景』(2018)など今までに5冊、翻訳は、ヘミングウェイの『日はまた昇る』『われらの時代』など多数。台湾の独立出版社を束ねる「独立出版連盟」の顔であり、読書サイト「Openbook」のクリエイティブ・ディレクター。
花田菜々子 HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店長
書店員。1979年東京都生まれ。ヴィレッジヴァンガードはじめ複数の書店で勤めたのち、現在はHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEの店長を務める。2018年、自身の体験をもとに綴った実録私小説『出会い系サイトで70人と出会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』を河出書房新社より出版。
内沼晋太郎 本屋B&B/NUMABOOKS代表
1980年生まれ。ブック・コーディネーター、クリエイティブ・ディレクター。NUMABOOKS代表、下北沢「本屋B&B」共同経営者。著書に『これからの本屋読本』(NHK出版)、『本の逆襲』(朝日出版社)など。
綾女欣伸 朝日出版社
1977年鳥取県生まれ。朝日出版社で編集職。内沼晋太郎『本の逆襲』、佐久間裕美子『ヒップな生活革命』ほか〈アイデアインク〉シリーズ、武田砂鉄『紋切型社会』、九螺ささら『神様の住所』などを編集。
書籍情報
『本の未来を探す旅 台北』
内沼晋太郎+綾女欣伸=編著/山本佳代子=写真/朝日出版社=刊
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010847/
韓国のソウルで始まった「本の未来を探す旅」。
次の行き先は南に進路を変え、台湾の台北を目指した。
この島国でも韓国と同様に、若い世代が新しく本屋を立ち上げては、
自力で出版社を始める。東アジアでいま同時多発的に起こっている
「独立」のムーブメントは、いったい何を意味し、この先どこへ向かうのだろう?
台北とソウルの違いは、何だろう?
異なる場所と文化の中に身を置くとき、
日本から見ていた「本の未来」はどう変わっていくだろうか。
今回も書店主や編集者やブックデザイナーなど、
台湾の出版文化を牽引する新世代31人に会って、じっくり話を聞いた。
巻末には登場人物たちがおすすめする台北の場所も収録。
本を窓口とした台北のガイドブックとしても楽しめます。
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