年賀状でコロナ禍の子どもを支援。国内最大級の書き損じ・未使用はがき寄付キャンペーンを今年も実施~増加する児童労働と児童婚の撲滅へ~

コロナ禍の影響により、児童労働や児童婚など子どもを取り巻く社会問題が急増傾向にあります。子どもの権利保護・支援に取り組む国際協力NGOシャプラニールは、書き損じ・未使用はがきや余った切手などを、児童労働や児童婚の防止に向けた子どもの教育支援に活用する国内最大級の書き損じはがきキャンペーンを2021年12月から実施します。
  •  急増する『児童労働』と『児童婚』問題
経済状況の悪化や家庭の孤立など、国内のヤングケアラー問題への関心が高まっている一方で、世界各国でも子どもの孤立や労働・教育格差・児童婚など、子どもを取り巻く問題が深刻化しています。
国連の報告では、世界全体で1億6,000万人、子どもの約10人に1人が児童労働に従事し、世界の5人に1人の女性、6億5,000万人が児童婚*をしている状況です。この20年で初めて増加に転じた「児童労働」や近年減少傾向にあった「児童婚」もコロナ禍以降、失業・収入減した家庭が経済的負担を軽減するために、子どもを働きに出したり、結婚させざるを得ない状況が発生。それぞれ数百万人が増加の危機にあるとユニセフや国際労働機関が警鐘を鳴らしています。

              <家事使用人として働く少女>
児童婚の約半数はバングラデシュ、インドなど5か国で発生していると推定されています。さらに、世界で最も人口密度の高い国の一つであるバングラデシュは、感染拡大を抑えるために早い段階でロックダウン等の厳しい措置を導入、教育機関の閉鎖が1年半続きました。その影響で、経済・教育格差の広がり、貧困世帯の増加、児童労働・児童婚の増加など、子どもの問題が特に深刻化しています。
  • 全て“寄付・SDGs”に繋がる、2022年向け年賀状
11月1日(月)から郵便局が販売する2022年の絵入り年賀状は、全国版と地方版共に例年より5円高い68円の寄付金付はがき。上乗せ分は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために活用されます。また、今年は全ての年賀状に環境や人権・持続可能性に配慮した紙であることを認証する「FSCマーク」が初めて導入されるなど、“年賀状を通じた身近な寄付・社会貢献活動やSDGs”の広がりが、従来以上に期待されています。
  •  国内最大級、書き損じ・余ったはがきで、子どもを支援

シャプラニールは、書き損じ・未使用のはがき・切手を、バングラデシュやネパールなど南アジアを中心とした海外の子どもの教育支援に活用する「あなたのはがきが、だれかのために。」キャンペーンを2009年から実施。老若男女誰もが気軽に参加できる「はがき1枚からできる国際協力」として国内に広がり、開始10周年を迎えた2019年には65万枚規模になるなど、書き損じはがき・切手を対象とした単独の寄付キャンペーンとしては、国内最大級となっています。
  • 今年もキャンペーンの実施が決定。“年賀状離れ”でも昔の未使用品が対象に。

「不要なはがきが役に立てられて嬉しい」といった声も寄せられている本取り組みは、今年も12月からのキャンペーン実施が決定しました。近年「年賀状スルー」と年賀状離れが叫ばれている一方で、コロナ禍で帰省や人との交流が制限される中、コミュニケーションツールとして年賀状の価値が見直されています。また、手軽さや非接触ニーズを背景に、年賀状をオンラインで作成・投函までできるサービスが増えていることから、昔の切手が残ってしまうケースも予想されますが、余ったハガキだけでなく、切手も対象となります。キャンペーンの詳細、特設ページは12月に公開予定です。 
  • 学校閉鎖が続き、児童労働の危機が増加するバングラデシュ
バングラデシュは、世界でも最も長く学校が閉鎖された国の一つで、2021年9月に1年半ぶりに教育機関が再開されました。しかし、多くの学年は週1回のみの授業開催となり、他の日はオンライン授業やTVの教育番組での学習に。オンライン授業が受けられているのは、都市部かつ中流階級以上の世帯で、ほとんどの子どもたちが教育から離れてしまうなど教育格差が拡大している状況で、児童労働の危機が増加しています。
  • サプライチェーンに取り残され、児童労働の中でも“緊急性が高い”家事使用人

            <支援センターの様子>(現地写真はいずれもコロナ前に撮影)
バングラデシュで家事使用人として働く少女は、国際労働機関の推計で30万人以上とされています。外から目が届かない家の中で一日中仕事し学校にも行けません。カカオや自動車・電子機器に代表される食品・工業品のような業界団体が存在せず、サプライチェーンのような監視体制が働かないため、児童労働の中でも特に支援が届きにくく改善が進まず、性的虐待にも繋がりやすいことから緊急性の高い問題となっています。
シャプラニールは、現地の支援センターを通じて基本的な読み書きや計算・保健衛生などの教育支援を提供しています。また、火や包丁など料理に伴う危険とミスを理由とした雇い主の暴力防止に繋がる家事習得支援や、縫製産業が盛んなバングラデシュ国内の将来の就職選択肢を広げるためのミシン研修など職業訓練も実施。少女の親や雇用主、地域住民への意識啓発、行政への政策提言なども行い児童労働のない社会を目指して活動しています。

※出典:ユニセフ「COVID-19:児童婚の進展への脅威」https://www.unicef.or.jp/news/2021/0054.html
ILO: https://www.ilo.org/tokyo/WCMS_802422/lang--ja/index.htm
  • シャプラニールについて~支援が届きにくい「取り残された人々、課題」にアプローチする国際協力NGO~
2022年に創立50周年を迎える、南アジアを中心とした「取り残された課題」に取り組む国際協力NGO。①子どもの明日を守る、②災害に強い地域をつくる、③社会からの孤立を防ぐ、➃市民同士のつながりを促すという4つの主な活動を展開。バングラデシュやネパールといった社会や他の援助団体の支援から「取り残された人々」など、「取り残された課題」に対して特定の宗教、政治、企業、団体に属さずに支援を届けています。

  • 団体概要

・団 体 名:特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
・所 在 地:東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
・代 表 者:坂口和隆(代表理事)
・創 立:1972年9月1日
・主な活動国:バングラデシュ、ネパール
・主な活動内容:児童教育支援、児童労働の予防と削減、減災・防災支援、災害緊急救援・復興支援、在留外国人にかかわる取り組み、フェアトレード活動、開発教育および出版活動、スタディツアー等
・職 員 数:日本:18名、バングラデシュ:13名、ネパール:6名
・公式サイト:https://www.shaplaneer.org/
・オンラインショップ「クラフトリンク」:https://craftlink.shop/

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会社概要

URL
https://www.shaplaneer.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
電話番号
03-3202-7863
代表者名
坂口和隆
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年08月