基幹システムのクラウド移行に向けた戦略策定、システム再構築・移行を効率化する新たなサービスを販売開始
クラウドジャーニーを支援する実績あるサービス群をプロフェッショナルサービスとして体系化
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、複雑化・老朽化した基幹システムのパブリッククラウドへの移行を支援するため、最適なクラウド移行方式を提案する「クラウド移行アセスメントサービス」と、基幹システムを再構築し移行・運用を効率化する「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」、「コンテナ環境構築・運用サービス」を1月19日より販売開始します。これらのサービスは、日立がこれまで培ってきたクラウド移行のノウハウや、移行後の運用を容易にするコンテナ技術などを活用しており、クラウド移行の戦略策定からクラウドサービスの利用を前提とするクラウドネイティブなシステム*1の構築、運用までをトータルに支援します。
経済産業省がDXレポートで「2025年の崖」*2と指摘したように、ブラックボックス化した基幹システムはDXのボトルネックとなっています。その解決策として、多くの企業が、パブリッククラウドへの移行を段階的に推進しており、日立では数多くのクラウド移行や移行後の運用を支援してきました。
今回、戦略策定、移行・構築、運用の3ステップからなるお客さまのクラウドジャーニーを支援するサービス群を、新サービスも含めてプロフェッショナルサービスとして体系化しました。
これらにより、基幹システムの開発・運用効率の改善や基幹システムデータの活用促進を図り、DX実現による企業価値向上を支援していきます。
*1 CNCF(Cloud Native Computing Foundation)が定義するコンテナ化やマイクロサービス化などクラウドネイティブ技術を採用したシステム
*2 日本企業がDXを実現していく上での現状の課題の整理とその対応策の検討を行い「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」として発表されたもの。
出典:経済産業省https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html
現在、多くの企業では、業務継続のための業務プロセス改革、顧客接点のデジタル化やビジネスモデルの転換、データドリブンでの迅速な意思決定など、ニューノーマルにあわせたDXのさらなる加速が求められています。また、DX推進の基盤には、初期投資を抑え、迅速に利用を開始し状況に応じて柔軟に拡張できるクラウドの活用が前提となりつつあります。
日立では、クラウド活用支援の強化に向け、これまでのクラウド移行・運用の実績やノウハウを集約し、Lumada事業におけるクラウドやOSS*3の高度利用を推進する組織としてソフトウェアCoE(Center of Excellence)を設置しました。そして、お客さまのクラウドジャーニーを支援する取り組みとして、サービス群の体系化や、進化が速いOSSの技術検証・活用によるメニュー拡充を推進しています。
*3 OSS: Open Source Software
このような背景のもと、プロフェッショナルサービスとして体系化し、新たな3つのサービスを追加しました。各サービスの特長は以下の通りです。
1.クラウド移行アセスメントサービス
日立が長年にわたり蓄積してきたクラウド移行のノウハウに基づき、移行性、運用性、信頼性、セキュリティ、保守性などの観点でスコアリングし、お客さまの既存システムの規模・構成に適したクラウド移行を提案します。これにより、お客さまは、クラウド移行の目的に沿った移行方式の選定が可能になります。
2.プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス
基幹システムを構成する業務アプリケーションをコンテナ化することで、システムリソースの負荷分散や、負荷に応じてリソースを自動的に増減させるオートスケーリング、障害発生時にシステムを自動復旧させる機能などが活用でき、クラウド移行後の運用を容易化できます。そのため、本サービスでは、業界標準のコンテナ管理ツールであるKubernetes活用のノウハウを集約した標準テンプレートにより、業務アプリケーションのコンテナ化に向けた設計および、実装、テストまでを短期間で実現します。また、業務アプリケーションの軽量化やスピーディーで柔軟な開発を可能にするマイクロサービス化を支援する「マイクロサービステクニカルソリューション」*4と組み合わせることで、より効率的な基幹システムの再構築が可能になります。
*4 2020年9月29日ニュースリリース「エンタープライズシステムのモダナイゼーションを支援する「マイクロサービステクニカルソリューション」を提供開始」https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2020/09/0929.html
3.コンテナ環境構築・運用サービス
お客さまの既存システムの環境にあわせ、レッドハット社のRed Hat OpenShift*5もしくは、お客さまの環境に応じたコンテナ、Kubernetes対応のソフトウェアを活用し、コンテナ化した業務アプリケーションをクラウド環境へ実装するためのコンテナ管理基盤を構築します。また、日立独自の監視システムやバックアップシステムをあわせて構築することで、クラウド上でも信頼性を担保した基幹システムの安定稼働が可能になります。
*5 Red Hat OpenShiftはKubernetes対応のクラウドネイティブアプリケーションのプラットフォームとして5年以上の実績を持つレッドハット社が開発・販売するソフトウェア
今後も、日立は、クラウドジャーニーを支援するプロフェッショナルサービスの拡充を図るとともに、パートナーであるクラウドベンダーとの連携によるマルチクラウド対応を強化し、お客さまのより安全で利便性の高いDX基盤を実現することで、ニューノーマル対応の業務改革や新たなビジネス創出を支援していきます。
■ビジネスパートナーからのエンドースメント
レッドハット株式会社 副社長執行役員 パートナー・アライアンス営業統括本部長 兼 事業戦略室長 金古 毅氏
「レッドハットは、日立製作所様の企業DX推進を支援する「コンテナ環境構築・運用サービス」の開始を歓迎致します。日立様とレッドハットは、レッドハットの日本法人が設立された1999年から、Red Hat Enterprise Linuxの基幹システムへの導入において協業を開始しました。業界をリードするエンタープライズ向けKubernetes基盤であるRed Hat OpenShiftの国内展開においては、2018年より「Red Hat OpenShift Practice Builder Program」にご賛同いただき、クラウドネイティブなアプリケーションの構築やより迅速かつ低コストでの新サービス展開を推進すべく協業、既に国内の大手金融機関等に導入実績を持っています。この度のRed Hat OpenShiftを活用したサービス提供においては、弊社コンサルティングサービスよりナレッジ共有、技術支援を実施させて頂きました。今後も、日立様との強力なパートナーシップをもとに、国内企業のミッションクリティカルシステムへのRed Hat OpenShiftを基盤としたクラウドネイティブなシステムの導入と、DXの実現に寄与してまいります。」
■サービス価格および提供開始時期
■クラウドジャーニーを支援するプロフェッショナルサービスについて
戦略策定、移行・構築、運用の3ステップからなるお客さまのクラウドジャーニーを支援するサービス群をプロフェッショナルサービスとして体系化しました。詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/cloud/professionalservice/)をご覧ください。
■商標
・Red Hat、Red Hat logo、およびRed Hat OpenShiftは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc.およびその子会社の商標または登録商標です。
■新サービスに関連するウェブサイト
今回発表した新サービス「クラウド移行アセスメントサービス」「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」「コンテナ環境構築・運用サービス」の詳細は、「Hitachi Cloud」ウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/cloud/)内の各紹介ページをご覧ください。
■日立製作所について
日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2019年度の連結売上収益は8兆7,672億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。
■お問い合わせ先
株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部
https://www.hitachi.co.jp/it-pf/inq/NR/
以上
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