運用資産の温室効果ガス排出量に関する「2050年ネットゼロ目標」と「2030年中間目標」の設定について

野村アセットマネジメント株式会社(CEO兼代表取締役社長:小池広靖、以下「当社」)は、運用資産の温室効果ガス排出量に関する「2050年ネットゼロ目標」と「2030年中間目標」を設定しました。当社は、脱炭素社会に向けた取組みに賛同し、2050年までに運用資産の温室効果ガス排出量をネットゼロにすることを目指します。また、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ(ネットゼロ)達成に向けて運用する資産について、2030年時点における中間目標を当社運用資産※1の55%に設定しました。この比率は、当社が運用資産残高に占める個別の保有銘柄における脱炭素目標の設定比率などを基に設定した目標で、2021年6月末時点の当社運用資産67.3兆円に基づいて計算した場合、37.0兆円に相当します。
当社は責任ある機関投資家として、投資ポートフォリオにおける温室効果ガスの排出量ならびに吸収量の計測のほか、スチュワードシップ活動やステークホルダーとの連携強化、金融商品の開発などに戦略的に取り組むことにより「2050年ネットゼロ目標」の達成を目指します。また、そのために当社の「2030年中間目標」については、当社が現時点で計測・開示を行っている株式ならびに社債の投資ポートフォリオにおいて、投資先企業のSBT※2コミットメント・認定取得状況やシナリオ分析、Institutional Shareholder Services Inc.(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ Inc.)※3による気温スコア、各国の政策目標などを勘案し、運用資産残高に占める個別銘柄ウェイトの積み上げ方式で、2030年時点で当社が目指すべき野心的な数値目標を55%と設定しました。当社は2030年中間目標の達成に向けて、投資先企業におけるネットゼロ達成に向けた経営のコミットメントや具体的な目標内容を引き続き精査していきます。

パリ協定では、気候変動問題に対する世界共通の長期目標として、産業革命前からの平均気温の上昇を2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑えるよう努力することを定めています。その達成のためには科学的な根拠に基づき、世界の温室効果ガス排出量を2050年までにネットゼロにする必要があると考えられており、当社はエンゲージメント等を通じて気候変動問題への取組みを投資先企業に促すなど「投資の好循環(インベストメント・チェーン)」により脱炭素社会の実現を支えています。

なお、当社は健全な地球環境の実現を重要課題(マテリアリティ)の一つと特定しており、当社自身もカーボンニュートラルの達成を目指しています。そのため、この度の「2050年ネットゼロ目標」の対象には運用資産のみならず自社の温室効果ガス排出量を含みます。
当社は今後も、責任ある機関投資家としてESG課題の解決に取り組みながら、世界のお客様から選ばれる日本を代表する運用会社になることを目指していきます。

<「2050年ネットゼロ目標」と「2030年中間目標」を達成するための当社の取組み>
取組み 内容
投資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量の計測 当社は、投資ポートフォリオの温室効果ガス排出量として、スコープ1、スコープ2に加え、投資先企業にとって重要性が高いスコープ3を可能な限り考慮に入れて計測しています。投資先企業が温室効果ガス排出量を開示していない場合には、ESG評価機関の推計値を活用します。投資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量の計測は、当社が2021年8月に加盟したPCAF※4が定める基準に従います。
投資ポートフォリオにおける温室効果ガス吸収量の計測 投資ポートフォリオの温室効果ガス吸収量では、投資先企業が最大限に削減の努力をした後に残ってしまう残余排出量について、投資先企業が開示する植林やCCUS※5などによる直接的な吸収量を計測するとともに、カーボン・オフセット※6や削減貢献量、REDD+※7などを参考にします。
金融商品の開発 「2050年ネットゼロ目標」および「2030年中間目標」と整合した脱炭素社会の実現に貢献する金融商品を開発します。
アセットオーナーとの情報共有 「2050年ネットゼロ目標」、「2030年中間目標」や投資ポートフォリオにおける気候関連リスク・機会の分析結果をアセットオーナーと共有し、2050年ネットゼロの実現に向けて連携して取り組みます。
スチュワードシップ活動やステークホルダーとの連携強化 「2050年ネットゼロ目標」および「2030年中間目標」を達成するために、これらの取組みとエンゲージメント、議決権行使などのスチュワードシップ活動との連携を高めます。また、当社ステークホルダーとの連携を強めるとともに、これらをサポートする政策提言を実施します。
透明性の高い開示 当社の投資ポートフォリオにおける気候関連リスク・機会の分析結果や「2050年ネットゼロ目標」、「2030年中間目標」の達成状況は責任投資レポートで定期的に開示するなど、当社の取組みの透明性を高めます。

 

※1   2030年時点で温室効果ガス排出量を計測できる資産に限る。
※2   SBTはScience Based Targetsの略で、パリ協定の目標と科学的に整合した温室効果ガスの削減目標のこと。企業のSBTを認定するイニシアティブがあり、参加した企業はSBTの設定に関するコミットメントを表明し、認定を取得することになる。
※3   議決権行使助言などのESG関連サービスを提供するESG評価機関で、機関投資家に対して投資ポートフォリオにおける気候関連リスク・機会の分析ツールを提供している。
※4   PCAFはPartnership for Carbon Accounting Financials の略で、2015年に欧州金融機関を中心として発足した国際的なパートナーシップであり、世界中の金融機関が協力して投融資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量を計測・開示する手法を開発している。
※5   CCUSはCarbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略で、二酸化炭素の回収・有効利用・貯留のこと。火力発電所や工場などからの排気ガスに含まれるCO2を分離・回収し、資源として作物生産や化学製品の製造に有効利用する、または地下の安定した地層の中に貯留する技術。
※6   日常生活や経済活動等で削減しきれない温室効果ガスを、他の場所で削減・吸収された温室効果ガスで相殺(オフセット)する取組み。
※7   開発途上国における森林減少・劣化の抑制などによって温室効果ガス排出量を削減あるいは吸収量を増加させる気候変動対策。


当社について

商号:野村アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第373号
加入協会:一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会

ウェブサイト:https://www.nomura-am.co.jp/
Twitter:https://twitter.com/nomura_am_jp/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCapg2WzetxzJBpVFXCHcjrw

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ビジネスカテゴリ
証券・FX・投資信託
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会社概要

URL
https://www.nomura-am.co.jp/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都江東区豊洲二丁目2番1号
電話番号
-
代表者名
小池 広靖
上場
未上場
資本金
-
設立
1959年12月