【調査レポート】SIGQ、「インシデント対応の属人化に関する実態調査 2026」を公開
「インシデント対応が特定の1人に依存」72.0%、うち88.9%がキーパーソンの退職リスクを認識〜 属人化解消に取り組んだ組織の約3割が「改善しなかった」と回答。突破口は"使われるナレッジ"の設計 ~

インシデントマネジメントに特化したAgentic AI「Incident Lake」を開発する株式会社SIGQ(読み:シグキュー、本社:茨城県つくば市、代表取締役:金築 敬晃)は、SaaS・Webプロダクト開発企業のVPoE・エンジニアリングマネージャー・SREリーダー・テックリード250名を対象に実施した「インシデント対応の属人化に関する実態調査 2026」の結果を公開いたしました。
調査サマリー
本調査から浮き彫りになった、インシデント対応におけるポイントは以下の通りです。
・インシデント対応について、72.0%の組織が「特定の1〜2名に依存」と回答。さらにその88.9%が「1〜2年以内の退職リスクあり」と答え、事業継続の脅威が浮き彫りに
・属人化解消の取り組みは「取り組んだが改善しなかった」(32.4%)が最多。ドキュメント整備などの静的な対策だけでは、根本的な解決に至らない実態が明らかに
・解決に最も重要なアプローチは、過半数の53.2%が「テクノロジーの活用」と回答。「ナレッジ共有」や「AI・自動化」への期待が人的施策を大きく上回る結果に
・専用ツールやプラットフォームの導入には、69.6%が「前向き」と回答。暗黙知をシステム化し、属人的な判断を減らす仕組みへの強いニーズが確認された
調査実施の背景
SaaSやクラウドサービスの普及に伴い、企業が運用するシステムの複雑性は年々増しています。障害やインシデントが発生した際の迅速な対応は、サービスの信頼性を左右し、事業継続そのものに直結する経営課題です。
一方、現場では「あの人がいないと対応が回らない」という属人化が常態化しています。ナレッジが特定のエンジニアやマネージャーに集中し、深夜・休日対応の負荷が偏ることで過度な疲弊を引き起こし、優秀な人材の離脱につながるケースも少なくありません。
SIGQは、この「インシデント対応の属人化」がどの程度広がり、企業にどのような影響を及ぼしているのかを定量的に把握するため、本調査を実施いたしました。
調査結果ハイライト
1. 7割の組織が属人化を実感、9割がキーパーソン離脱リスクを認識
「インシデント対応が特定の1〜2名に集中・依存していると感じますか?」という問いに対し、72.0%が「依存している」と回答しました(「強く依存している」31.2%、「やや依存している」40.8%)。
さらに、依存していると答えた回答者に「その人材が直近1〜2年以内に退職・転職・異動する可能性」を聞いたところ、88.9%が「可能性がある」と回答。うち35.56%は転職活動の兆候など具体的な根拠を持っています。障害対応力がある日突然崩壊しうる、時限爆弾のような状態が浮かび上がりました。

2. 属人化が最も深刻な業務は「ログ解析」56.1%と「トリアージ判断」51.7%
依存している人材が担う具体的な業務で最も多かったのは「障害の原因調査・ログ解析(56.11%)」、次いで「一次アラートの受け・トリアージ判断(51.67%)」でした。過去の経験や勘所に基づく瞬時の判断が求められ、マニュアル化が困難な領域から属人化が進んでいることが明らかになりました。

3. 原因は「時間不足」「ナレッジ非共有」「スキルギャップ」の三つ巴
属人化の原因は、「ローテーションや育成に使える時間がない(43.6%)」、「ナレッジが文書化・共有されていない(40.0%)」、「特定人材のスキルが突出しており他が追いつけない(37.6%)」の3つが上位を占めました。ナレッジが共有されないため特定の人に頼り、その人が忙殺されて育成できず、さらに属人化が進むという悪循環が生じています。

4. 「ドキュメントは作った、でも誰も見ない」——静的な整備だけでは解消されない
属人化解消の取り組み状況について、最多回答は「以前取り組んだが、あまり改善しなかった(32.4%)」でした(「ほぼ解消できた」はわずか16.8%)。
Wikiの整備や手順書の作成など「ナレッジの文書化」に集中しているものの、それだけでは活用されず解消に至っていません。一方、「AI・ツールを活用した自動化・効率化」に取り組む組織は12.63%にとどまり、テクノロジーによる解決はまだ途上です。

5. 取り組めない組織の最大の壁は「経営層の関心の低さ」32%
属人化解消にまだ取り組めていない組織(n=50)の最大の理由は「組織として優先度が上がらない(上司・経営の関心が低い)(32%)」でした。
放置した場合のリスクとして「特定エンジニアの過負荷・疲弊・離職(39.6%)」や「対応品質・速度のばらつき(38.4%)」が挙げられており、現場の危機感と経営層の認識ギャップが課題となっています。

6. 53.2%がテクノロジーによる解決を最優先、69.6%がツール導入に前向き
属人化解消のために最も重要なこととして、「インシデント対応ナレッジを文書化・共有できる仕組みを作ること(28.0%)」と「AIや自動化ツールを活用して属人的な判断を減らすこと(25.2%)」が過半数を占めました。
専用ツール・プラットフォームについても69.6%が「導入に前向き」と回答しており、システム的な解決策への強いニーズが確認されました。

調査レポート(全11問)のダウンロード
本調査の詳細な結果(全11問の集計データ・グラフ・分析)をまとめたフルレポートは、以下より無料でダウンロードいただけます。
ダウンロードURL:https://incidentlake.com/incident-management-report-202604
調査概要
調査名:インシデント対応の属人化に関する実態調査 2026
調査方法:Freeasyオンラインアンケート
調査対象:システム障害(インシデント)対応に関わるSREリーダー・EM・VPoE・テックリード
有効回答数:n=250名
調査設問数:全11問(属人化の実態・原因・リスク・対策状況・ツール導入意向)
調査期間:2026年3月実施
株式会社SIGQ 代表取締役 金築 敬晃のコメント
本調査を通じて、インシデント対応の属人化が『いつか対処すべき課題』ではなく、エース人材の離職リスクと直結した『今まさに進行中の深刻な経営課題』であることが改めて浮き彫りになりました。
現場では、多くの組織がドキュメント整備などの第一歩を踏み出しています。しかし、いざインシデントが発生した緊急時に『作成したドキュメントが活用されない』という壁に直面しているのが実態です。今求められているのは、単なる静的な文書管理ではありません。熟練者の暗黙知をAIが構造化し、有事の際に能動的な判断を支援する『使われるナレッジ』の仕組みです。
『依存しているキーパーソンの離脱リスクが88.9%』という事実は、もはや現場の努力だけで解決できる問題ではないことを示しています。経営層が事業継続のための『ナレッジの保険』として、緊急性を持って取り組むべきテーマだと確信しています。Incident Lakeを通じて、私たちはこの課題の根本解決を支援してまいります。

「Incident Lake」について
「Incident Lake」は、最先端LLMの進化をエンジンとし、散らばった運用データを統合して意思決定を劇的に速める「インシデント・インテリジェンスレイヤー」です。
蓄積がLLMを研ぎ澄ます「知の集積地」
単なるデータの右から左への処理(プロセッシング)に留まりません。Slackでの対話、既存のチケット管理ツール (ServiceNow、Atlassian Jira 等)に蓄積されている情報、現場の判断といった「生きたデータ」を取り込み、LLMが即座に活用できる形でIncident Lake内に蓄積します。データが溜まるほど、LLMは「その組織特有のルールや過去の教訓」を深く理解し、回答や支援の精度が自己進化し続ける仕組みを構築しています。
既存ツールと協働し、運用の「ラストワンマイル」を資産化する
既存のチケット管理ツールを置き換えるのではなく、それらと併用することで真価を発揮します。
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データの資産化:既存ツール(ServiceNow等)に記録される「結果」だけでなく、その過程にある「判断の理由」や「試行錯誤」というラストワンマイルのデータをIncident Lakeが吸い上げ、構造化します。
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意思決定のハブ:既存ツールと連携しながら、Incident Lake内に醸成された「組織の知恵」をマネージャーへ提供。情報整理の労力を最小化し、迅速かつ妥当性のある判断を支えます。
Incident Lakeは、使うほどに賢くなる「組織専用の意思決定エンジン」として、エンタープライズ運用のあり方をアップデートします。
▼ Incident Lakeプロダクト紹介サイト:https://incidentlake.com
▼ Incident Lake導入・業務提携に関するお問い合せ先:https://incidentlake.com/contact
会社概要
企業名:株式会社SIGQ
代表者:代表取締役 金築 敬晃
設立年月:2024年8月
所在地:〒305-0031 茨城県つくば市吾妻2-5-1 つくば市産業振興センター203号室
企業URL:https://company.sigq.io
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