ランクセス、欧州最大の車載電池に関する展示会「The Battery Show Europe 2022」に出展
• リチウムイオン電池のバリューチェーン全体にわたる製品とソリューション
• 高電圧バッテリー用大型ハウジングのための高性能熱可塑性プラスチック
• レバークーゼンでの電解質製造開始が間近
• 電池のリサイクルにも使用されるイオン交換樹脂
• 高電圧バッテリー用大型ハウジングのための高性能熱可塑性プラスチック
• レバークーゼンでの電解質製造開始が間近
• 電池のリサイクルにも使用されるイオン交換樹脂
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、ドイツ・シュトゥットガルトで2022年6月28日(火)~30日(木)に開催される「The Battery Show Europe 2022」に出展します。この展示会は、電気自動車やハイブリッド車に搭載される電池に関する最先端の技術と生産プロセスを紹介する欧州最大の展示会で、電池のサプライチェーン全体をカバーしています。ランクセスがe-モビリティ及び循環経済分野の専任部署として2020年に発足したe-モビリティ・循環経済グループ・イニシアチブを率いるマーティン・ゼ―ヴェ博士は、次のように述べています。「ランクセスは、欧州の電池メーカーにとって持続可能で信頼できる材料のサプライヤーであると自負しています。特に注力していることの一つは、電気自動車の環境負荷をさらに低減するために、電池のリサイクルにおいて循環型のマテリアルフローを確立するというコンセプトです」特殊化学品メーカーであるランクセスは、リチウムイオン電池のバリューチェーン全体にわたって、数多くの主要な原料を提供しています。これには、リチウムイオン電池の正極材料や電解質の原料、正極材料用の超高純度金属化合物を抽出およびリサイクルするためのイオン交換樹脂、難燃剤や冷却剤、電子電池部品を保護するためのポリウレタン(PU)ポッティング液などが含まれます。電池、電気自動車向けパワートレイン、および充電インフラのコンポーネント用の高性能熱可塑性プラスチックも重要な製品分野です。
高電圧バッテリー用の大型プラスチック製ハウジング
ランクセスは、「The Battery Show Europe 2022」において、電池および充電ステーションにおける温度管理用の熱伝導性ポリアミド製品群も発表します。展示品の中には、オレンジ色が特徴で非常に剛性の高いハロゲンフリーの難燃性高電圧バッテリーコネクタや、高強度・高剛性の「デュレタン®(Durethan®)BKV50H3.0」を使用した車載バッテリー用の量産型カバーなどがあります。展示会の目玉の一つは、Cセグメントの電気自動車向けに設計された、熱可塑性の高電圧バッテリー用大型プラスチック製ハウジングの試作品です。この洗練されたコンポーネントは、「テペックス®(Tepex®)」コンポジットで局所的に強化された「デュレタン®(Durethan®) B24CMH2.0」ポリアミド6コンパウンド製で、金属製の補強構造を不要とします。これはパートナーのカウテックス・テキストロン(Kautex Textron)社と共同で開発したもので、ランクセスが材料を、カウテックス・テキストロン社がコンポーネントと生産プロセスを担当しました。
電池の直接冷却
電池の急速充電では、大量の熱が発生します。この熱は、電池を冷却液に浸漬する直接冷却によって効果的に放散させることができます。ランクセスは、リン酸エステルなどの様々な冷却液を提供しています。これらは非導電性で難燃性が高く、急速充電時の電池の安全性を高めます。これらの製品により、ランクセスは現在、熱流体管理の分野における専門技術を拡大しています。
電解質の処方製品と導電性塩の原料をレバークーゼンで製造
今年、ランクセスの完全出資子会社であるサルティゴは、リチウムイオン電池材料の世界的大手メーカーである広州天賜高新材料股份有限公司(天賜材料)からの委託により、レバークーゼンでリチウムイオン電池用電解質の処方製品(フォーミュレーション)を製造する予定です。これにより、天賜材料は欧州のバッテリーセルメーカーに高純度の電解質処方製品(フォーミュレーション)をレバークーゼンから現地供給できるようになります。
電解質の製造に加え、ランクセスは無水フッ化水素酸、リン化合物、塩化チオニルにおける有数のメーカーです。これらは電解質処方製品(フォーミュレーション)の主成分である、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)やリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)などの導電性塩の鍵となる原料です。ランクセスはレバークーゼン拠点で、欧州における導電性塩の現地生産をサポートできる統合プラントネットワークを運営しています。
リン酸鉄リチウムの主要な前駆体
正極活物質の分野では、コバルトおよびニッケル含有活物質に代わる持続可能かつ低コストの材料として、リン酸鉄リチウム(LFP)が欧州でも注目されています。LFPの主要な前駆体には、炭酸リチウム、リン化合物、およびランクセスの「バイオキサイド®(Bayoxide®)」などの工業用酸化鉄が含まれます。ゼーヴェ博士は、次のように述べています。「クレフェルト・ユルディンゲン拠点にある世界規模の施設により、ランクセスは世界最大級の酸化鉄メーカーの一つとなっています。また、ランクセスはリン化合物の主要メーカーの一つでもあります。広範囲にわたる原料のサプライヤーとして、LFPに対する欧州での需要増加に確実かつ持続的に対応することができます」
リチウム抽出プロジェクトの次の段階
電池用化学品向けリチウムの需要が世界的に増加している中、ランクセスはその需要に十分に応えることができると考えています。これは、米国アーカンソー州のエルドラド拠点において、電池グレードのリチウムの商業的かつ持続可能な抽出に焦点を当てたランクセスのプロジェクトが次の段階に入るためです。このプロジェクトでは、ランクセスはカナダのスタンダード・リチウム(Standard Lithium)社と提携し、同社が開発した革新的なプロセスを用いて、臭素の製造に使用されるかん水(ブライン)から高純度の炭酸リチウムを持続的に抽出します。20か月に及ぶパイロットプラントにおける操業の次のステップは、リチウム塩の生産における経済面および技術面での実行可能性を評価するために、初の商業用炭酸リチウム生産プラント建設のためのフロント・エンド・エンジニアリング・デザイン(FEED)調査を開始することです。
電池のリサイクルプロセスにおける電池グレードの金属塩
「レバチット®(Lewatit®)」ブランドのイオン交換樹脂は、電池グレードのニッケルとコバルトを抽出し、リチウム塩溶液を精製する鉱石処理に長年使用されてきました。ゼーヴェ博士は、次のように述べています。「ランクセスは、リチウムイオン電池のリサイクルという新たな用途を想定しています。リサイクル時に発生する『黒い塊(black mass)』から、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンなどの貴重な物質を抽出・精製し、正極材料としての再利用を可能にする『レバチット®(Lewatit®)』樹脂の開発に取り組んでいます」
「The Battery Show Europe 2022」は、2022年6月28日(火)~30日(木)に、ドイツ・シュトゥットガルトの展示貿易センターで開催されます。ランクセスはホール10(スタンドNo. 10-E80)で出展します。
ランクセスのe-モビリティ製品ポートフォリオの詳細は、以下のURLにてご確認いただけます。https://lanxess.com/en/Products-and-Solutions/Focus-Topics/LANXESS-e-Mobility
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これは、ドイツ・ケルンで6月2日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2021年の総売上は76億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,900人です。主な事業は、中間体、添加剤、特殊化学品及びプラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)及び「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
高電圧バッテリー用の大型プラスチック製ハウジング
ランクセスは、「The Battery Show Europe 2022」において、電池および充電ステーションにおける温度管理用の熱伝導性ポリアミド製品群も発表します。展示品の中には、オレンジ色が特徴で非常に剛性の高いハロゲンフリーの難燃性高電圧バッテリーコネクタや、高強度・高剛性の「デュレタン®(Durethan®)BKV50H3.0」を使用した車載バッテリー用の量産型カバーなどがあります。展示会の目玉の一つは、Cセグメントの電気自動車向けに設計された、熱可塑性の高電圧バッテリー用大型プラスチック製ハウジングの試作品です。この洗練されたコンポーネントは、「テペックス®(Tepex®)」コンポジットで局所的に強化された「デュレタン®(Durethan®) B24CMH2.0」ポリアミド6コンパウンド製で、金属製の補強構造を不要とします。これはパートナーのカウテックス・テキストロン(Kautex Textron)社と共同で開発したもので、ランクセスが材料を、カウテックス・テキストロン社がコンポーネントと生産プロセスを担当しました。
電池の直接冷却
電池の急速充電では、大量の熱が発生します。この熱は、電池を冷却液に浸漬する直接冷却によって効果的に放散させることができます。ランクセスは、リン酸エステルなどの様々な冷却液を提供しています。これらは非導電性で難燃性が高く、急速充電時の電池の安全性を高めます。これらの製品により、ランクセスは現在、熱流体管理の分野における専門技術を拡大しています。
電解質の処方製品と導電性塩の原料をレバークーゼンで製造
今年、ランクセスの完全出資子会社であるサルティゴは、リチウムイオン電池材料の世界的大手メーカーである広州天賜高新材料股份有限公司(天賜材料)からの委託により、レバークーゼンでリチウムイオン電池用電解質の処方製品(フォーミュレーション)を製造する予定です。これにより、天賜材料は欧州のバッテリーセルメーカーに高純度の電解質処方製品(フォーミュレーション)をレバークーゼンから現地供給できるようになります。
電解質の製造に加え、ランクセスは無水フッ化水素酸、リン化合物、塩化チオニルにおける有数のメーカーです。これらは電解質処方製品(フォーミュレーション)の主成分である、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)やリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)などの導電性塩の鍵となる原料です。ランクセスはレバークーゼン拠点で、欧州における導電性塩の現地生産をサポートできる統合プラントネットワークを運営しています。
リン酸鉄リチウムの主要な前駆体
正極活物質の分野では、コバルトおよびニッケル含有活物質に代わる持続可能かつ低コストの材料として、リン酸鉄リチウム(LFP)が欧州でも注目されています。LFPの主要な前駆体には、炭酸リチウム、リン化合物、およびランクセスの「バイオキサイド®(Bayoxide®)」などの工業用酸化鉄が含まれます。ゼーヴェ博士は、次のように述べています。「クレフェルト・ユルディンゲン拠点にある世界規模の施設により、ランクセスは世界最大級の酸化鉄メーカーの一つとなっています。また、ランクセスはリン化合物の主要メーカーの一つでもあります。広範囲にわたる原料のサプライヤーとして、LFPに対する欧州での需要増加に確実かつ持続的に対応することができます」
リチウム抽出プロジェクトの次の段階
電池用化学品向けリチウムの需要が世界的に増加している中、ランクセスはその需要に十分に応えることができると考えています。これは、米国アーカンソー州のエルドラド拠点において、電池グレードのリチウムの商業的かつ持続可能な抽出に焦点を当てたランクセスのプロジェクトが次の段階に入るためです。このプロジェクトでは、ランクセスはカナダのスタンダード・リチウム(Standard Lithium)社と提携し、同社が開発した革新的なプロセスを用いて、臭素の製造に使用されるかん水(ブライン)から高純度の炭酸リチウムを持続的に抽出します。20か月に及ぶパイロットプラントにおける操業の次のステップは、リチウム塩の生産における経済面および技術面での実行可能性を評価するために、初の商業用炭酸リチウム生産プラント建設のためのフロント・エンド・エンジニアリング・デザイン(FEED)調査を開始することです。
電池のリサイクルプロセスにおける電池グレードの金属塩
「レバチット®(Lewatit®)」ブランドのイオン交換樹脂は、電池グレードのニッケルとコバルトを抽出し、リチウム塩溶液を精製する鉱石処理に長年使用されてきました。ゼーヴェ博士は、次のように述べています。「ランクセスは、リチウムイオン電池のリサイクルという新たな用途を想定しています。リサイクル時に発生する『黒い塊(black mass)』から、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンなどの貴重な物質を抽出・精製し、正極材料としての再利用を可能にする『レバチット®(Lewatit®)』樹脂の開発に取り組んでいます」
「The Battery Show Europe 2022」は、2022年6月28日(火)~30日(木)に、ドイツ・シュトゥットガルトの展示貿易センターで開催されます。ランクセスはホール10(スタンドNo. 10-E80)で出展します。
ランクセスのe-モビリティ製品ポートフォリオの詳細は、以下のURLにてご確認いただけます。https://lanxess.com/en/Products-and-Solutions/Focus-Topics/LANXESS-e-Mobility
ランクセスは、リチウムイオン電池の正極材料や電解質の原料、正極材料用の超高純度金属化合物を抽出およびリサイクルするためのイオン交換樹脂、難燃剤や冷却剤、電子電池部品を保護するためのポリウレタン(PU)ポッティング液など、幅広い製品を提供しています。(写真:ランクセスAG)
ランクセスはまた、電池、電気パワートレイン、および充電インフラのコンポーネント用の高性能熱可塑性プラスチックを提供しています。電気自動車に搭載する高電圧バッテリー用の大型プラスチック製ハウジングは、カウテックス・テキストロン社と共同で、量産可能な技術を用いた試作品として開発されました。開発においては、ランクセスが材料を、カウテックス・テキストロン社がコンポーネントとプロセス開発を担当しました。(写真:カウテックス・テキストロン社)
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これは、ドイツ・ケルンで6月2日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2021年の総売上は76億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,900人です。主な事業は、中間体、添加剤、特殊化学品及びプラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)及び「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
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