消費増税対策に対する消費者の認識と魅力にギャップ。内容への理解が進んでいるのは「軽減税率」、内容に魅力に感じているのは「キャッシュレス・消費者還元事業」
ショッパーレポートをKindleで発売
公益財団法人流通経済研究所は、2019年10月の消費増税を前に、消費者の消費増税に対する意識や増税対応に関するアンケート調査を実施しました。
今回の消費増税に合わせて実施される「軽減税率」制度、「キャッシュレス・消費者還元」事業、「プレミアム付き商品券」事業、それぞれの認知度と内容に対する魅力を調査したところ、認知度については「軽減税率」制度が高い一方で、内容に対する魅力度は「プレミアム付き商品券」事業が高いという結果となりました。一方で増税対策に対して「詳細に知っている」と答える割合が低いことも分かりました。消費増税による消費の冷え込みを防ぐために、ポイント還元など消費者が魅力と感じる各種施策の認知向上と利用促進に向けた取り組みが必要であることがうかがえます。
今回の消費増税に合わせて実施される「軽減税率」制度、「キャッシュレス・消費者還元」事業、「プレミアム付き商品券」事業、それぞれの認知度と内容に対する魅力を調査したところ、認知度については「軽減税率」制度が高い一方で、内容に対する魅力度は「プレミアム付き商品券」事業が高いという結果となりました。一方で増税対策に対して「詳細に知っている」と答える割合が低いことも分かりました。消費増税による消費の冷え込みを防ぐために、ポイント還元など消費者が魅力と感じる各種施策の認知向上と利用促進に向けた取り組みが必要であることがうかがえます。
概要
2019年10月に消費税率は8%から10%に引き上げられることが決定し、各方面でその対応に向けた準備が進められています。わが国の消費税は、1989年4月1日に税率3%で導入され、その後2度に渡り税率が引き上げられて現在に至っています。
今回の税率変更が過去2回の税率変更と大きく異なる点は、主に食料品に適用される軽減税率制度が導入されることです。これは増税による消費の減退など、経済への悪影響を減らすための措置として、政府が導入を決められたものです。また、同様に増税による急激な需要の冷え込みを抑制するために需要平準化策として、「キャッシュレス・消費者還元」事業も同時に行われる予定となっています。その他にも「プレミアム付商品券」事業など複数の施策が行われるため、今回の増税の影響は、これまでの税率変更とは異なることが想定されます。
こうしたなか、消費者は消費増税や各種対応施策に対してどのような意識を持っているのかを、把握するために2000人超に対するインターネット調査を7月末に行いました。
調査結果サマリー
今回の消費増税に合わせて実施される「軽減税率」制度、「キャッシュレス・消費者還元」事業、「プレミアム付き商品券」事業に対する認知状況を調べたところ、「軽減税率」制度の認知度が最も高く、7割近い消費者が概要または詳細を知っているという結果になりました。一方で、「プレミアム付商品券」事業は同じく知っていると答えた消費者は6割弱に、「プレミアム付き商品券」事業は4割弱に留まっています。
また、いずれの施策も「詳細に知っていた」と答えた割合は1割前後に留まっています。
消費者にポイントや金券を還元する事業の使い方に関する認知が進んでいないことや、知っていると答えていても、その詳細まで認識が深まっていない状況にあることがうかがえます。
次に各施策に対する魅力度を尋ねたところ、「魅力的」「やや魅力的」と答える割合はいずれの施策に対しても4割以下に留まっている。施策ごとの比較では、「キャッシュレス・消費者還元」事業が4割弱と他の施策より大きくなっている。一方で「プレミアム付き商品券」事業については2割強と他の施策より低い割合に留まっている。
消費増税対策については、ポイントという分かりやすい訴求点に魅力を感じる一方で、軽減税率や商品券など利用方法の難しさが魅力度を引き下げていることが読み取れます。
2019年10月からの消費増税については、ポイント還元など消費者が魅力と感じる各種増税対策の認知度向上と利用促進に向けた取り組みが必要であることがうかがえます。
「流通経済研究所ショッパーレポート 消費増税対策レポート」について
レポートはAmazon Kindleでご覧いただけます。詳細は弊所サイトをご覧ください。消費者調査結果のみを抜粋した抜粋版も発行しています。
URL:https://www.dei.or.jp/information/tax_increase_report_2019
消費増税対策レポートの内容
1. 消費税率引き上げの情勢
お問い合わせ先
公益財団法人 流通経済研究所
「流通経済研究所ショッパーレポート 消費増税対策レポート」
担当:黒澤、加藤(弘之)、重冨
TEL:03-5213-4532 Mail:shopper_seminar2@dei.or.jp
2019年10月に消費税率は8%から10%に引き上げられることが決定し、各方面でその対応に向けた準備が進められています。わが国の消費税は、1989年4月1日に税率3%で導入され、その後2度に渡り税率が引き上げられて現在に至っています。
今回の税率変更が過去2回の税率変更と大きく異なる点は、主に食料品に適用される軽減税率制度が導入されることです。これは増税による消費の減退など、経済への悪影響を減らすための措置として、政府が導入を決められたものです。また、同様に増税による急激な需要の冷え込みを抑制するために需要平準化策として、「キャッシュレス・消費者還元」事業も同時に行われる予定となっています。その他にも「プレミアム付商品券」事業など複数の施策が行われるため、今回の増税の影響は、これまでの税率変更とは異なることが想定されます。
こうしたなか、消費者は消費増税や各種対応施策に対してどのような意識を持っているのかを、把握するために2000人超に対するインターネット調査を7月末に行いました。
調査結果サマリー
今回の消費増税に合わせて実施される「軽減税率」制度、「キャッシュレス・消費者還元」事業、「プレミアム付き商品券」事業に対する認知状況を調べたところ、「軽減税率」制度の認知度が最も高く、7割近い消費者が概要または詳細を知っているという結果になりました。一方で、「プレミアム付商品券」事業は同じく知っていると答えた消費者は6割弱に、「プレミアム付き商品券」事業は4割弱に留まっています。
また、いずれの施策も「詳細に知っていた」と答えた割合は1割前後に留まっています。
消費者にポイントや金券を還元する事業の使い方に関する認知が進んでいないことや、知っていると答えていても、その詳細まで認識が深まっていない状況にあることがうかがえます。
次に各施策に対する魅力度を尋ねたところ、「魅力的」「やや魅力的」と答える割合はいずれの施策に対しても4割以下に留まっている。施策ごとの比較では、「キャッシュレス・消費者還元」事業が4割弱と他の施策より大きくなっている。一方で「プレミアム付き商品券」事業については2割強と他の施策より低い割合に留まっている。
消費増税対策については、ポイントという分かりやすい訴求点に魅力を感じる一方で、軽減税率や商品券など利用方法の難しさが魅力度を引き下げていることが読み取れます。
2019年10月からの消費増税については、ポイント還元など消費者が魅力と感じる各種増税対策の認知度向上と利用促進に向けた取り組みが必要であることがうかがえます。
「流通経済研究所ショッパーレポート 消費増税対策レポート」について
公益財団法人流通経済研究所は、2019年10月からの消費増税に向けて、流通業界として注意すべきポイントや、消費者の意識調査をまとめた「流通経済研究所ショッパーレポート 消費増税対策レポート」を発刊しました。
レポートはAmazon Kindleでご覧いただけます。詳細は弊所サイトをご覧ください。消費者調査結果のみを抜粋した抜粋版も発行しています。
URL:https://www.dei.or.jp/information/tax_increase_report_2019
消費増税対策レポートの内容
1. 消費税率引き上げの情勢
- 消費税の導入から10%増税までの推移
- 前回の消費増税(2014年4月)の振り返りと教訓
- 今回(2019年10月)の消費増税に向けた動き
- 参考:消費増税による家計負担への影響予測
- まとめ・2019年10月に予想されること
- 消費者調査の背景と目的
- 調査概要
- 回答者属性
- 基礎情報:「キャッシュレス決済」の利用状況
- 調査結果:「消費増税」に係る諸施策について
- 調査結果:「消費増税」に関する「購買意識・行動」の変化
お問い合わせ先
公益財団法人 流通経済研究所
「流通経済研究所ショッパーレポート 消費増税対策レポート」
担当:黒澤、加藤(弘之)、重冨
TEL:03-5213-4532 Mail:shopper_seminar2@dei.or.jp
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