投資先は、性や健康に関するオンライン相談サービスを行うインドのスタートアップに決定！ジェンダー平等の実現に挑む世界22ヵ国、72の社会起業家から最優秀賞を決めるビジネスコンペティション最終審査会を開催

特定非営利活動法人ARUN Seedは、投資先を決めるビジネスコンペティション「CSIチャレンジ4」の最終審査会を、2023年1月27日（金）に開催しました。審査の結果、最優秀賞には、インドで若者向けに性や健康に関するAIチャットサービス等を行う『スタンドウィスピーク（StandWeSpeak）』が選ばれました。今後、投資実行に向けてデューデリジェンスなどを行っていく予定です。

今回が第4回目となる、特定非営利活動法人ARUN Seedが主催するビジネスコンペティション、「Cloud Social Investment (CSI) チャレンジ」最終審査会には、世界22ヵ国、72社の中から選ばれた5ヵ国、7社の起業家がファイナリストとして参加しました。審査員として招かれた各分野の専門家が、課題解決のインパクト、ビジネスの持続可能性、ジェンダー平等への取り組み等を含む審査基準をもとに審査を行いました。
最優秀賞には、インドでインドで若者向けに性や健康に関するAIチャットサービス等を行う『スタンドウィスピーク（StandWeSpeak）』が選ばれました。
会場には対面、オンライン合わせて100名を超える観覧者が集まり、終始、熱気とインスピレーションに溢れるイベントとなりました。

・スタンドウィスピーク事業概要
スタンドウィスピークは、インドで若者向けの性や健康（セクシャル ヘルス）に関するオンラインプラットフォームサービスを提供しています。サービスには、避妊や予期せぬ妊娠、LGBTQ、性暴力に関して気軽に相談できるAIチャットサービスや、性や健康、ウェルビーイングに関する様々な情報を提供するデジタルコンテンツ、サニタリー製品等を購入できるECサイトを含んでいます。
スタンドウィスピークは、このビジネスを通して、若者の性知識の向上や、予期せぬ妊娠・中絶、HIV等の深刻な病気を防ぐことに貢献しています。インド国外では、韓国政府からの支援を受け、韓国でAIチャットサービスを開始しています。
スタンドウィスピークHP：https://standwespeak.com/

・受賞のポイント/選考員のコメント
「若者のセクシャル ヘルス」という、これまで目を向けられていなかったが、非常に重要な課題に目を向けたビジネスであること、そのインパクトの大きさが評価に繋がりました。審査員からは、「途上国だけでなく、我々が住む先進国にとっても非常に重要なサービス」、「ARUNとして、今後一緒にジェンダー課題の解決に取り組んでいきたい企業」といったコメントが寄せられました。
「今後の世界への広がり」「サービスを通してジェンダー平等を実現できる」という観点から今回の受賞に至りました。

・最優秀賞の「スタンドウィスピーク」CEO プリヤル・アグラワルさんのコメント
私たちの課題、セクシャル・リプロダクティブ・ヘルスは、まだ多くの人に重要性を認識されていない分野です。そのため、大学教授などにどんなサービスでなぜ必要なのかを説明する必要があります。今回CSIチャレンジ4で受賞できたことは、今後私たちのサービスの認知を広げ、ジェンダー平等の実現を進めていくために非常に大きな意味があると感じています。

・「CSIチャレンジ4」結果
二位には、インドで生理用品でジェンダー課題や環境問題の解決に取り組むサーティ（Saathi: https://saathipads.com/）が選出されました。デロイトトーマツ賞には2社が選ばれ、金賞には、インドの低所得地域で女性・若者を主な対象とした起業家支援サービスを行うレッツエンドースディベロップメント（（LetsEndorseDevelopment: https://www.letsendorse.com/ ）、銀賞にはベトナムで障がい者雇用に取り組む、不動産向け画像/動画編集サービスを提供するイマグター（Imagtor: https://imagtor.com/）がそれぞれ選出されました。
また、今回のビジネスコンペティション開催にあたり実施した、クラウドファンディング等でご支援いただいた支援者の方々を対象に実施したアンケートの結果、オーディエンス賞はベトナムの「Imagtor」が受賞しました。

・最優秀賞：スタンドウィスピーク、インド
・二位：サーティ、インド
・デロイトトーマツ賞金賞：レッツエンドースディベロップメント、インド
・デロイトトーマツ賞銀賞：イマグター、ベトナム
・オーディエンス賞：イマグター、ベトナム

・その他ファイナリスト：
メドイージー、バングラデシュ（MedEasy Healthcare Limited: https://medeasy.health/）
アップトレード、パキスタン（UpTrade: https://uptrade.org/#whatwedo）
グリンゴ、インドネシア（Gringgo: https://www.gringgo.co/）

・今回の審査員について
審査は、ジェンダー、途上国開発、ビジネス、金融など、各分野の専門家の方々をお招きして行いました。
▼審査員（敬称略、順不同）
・米倉誠一郎（法政大学大学院教授、一橋大学名誉教授、一般社団法人 Creative Response Social Innovation School 学長）
・大崎麻子（特定非営利活動法人 Gender Action Platform 理事）
・木越純（バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店副会長）
・原ゆかり（株式会社SKYAH CEO）
・辻本令（デロイト トーマツグループ　パートナー）
・安達一（笹川平和財団　常務理事）
・内川知美（独立行政法人国際協力機構 人事部次長、元ガバナンス・平和構築部ジェンダー平等・貧困削減推進室長）
・功能聡子（ARUN Seed 代表理事）

審査員の皆さま

・協賛、後援について
主催：特定非営利活動法人ARUN Seed
協賛・協力：デロイト トーマツ グループ、MS&ADゆにぞんスマイルクラブ、笹川平和財団、みずほ証券株式会社、サラヤ株式会社
後援：独立行政法人国際協力機構

「CSI Challenge4」は、外務省が主催する国際女性会議WAW!2022*のサイドイベントとして公認されています。

*国際女性会議WAW!（World Assembly for Women）は、ジェンダー平等と女性のエンパワー メントという日本政府の最重要課題の１つを国内外で実現するための取組の一環として開催さ れています。幅広い分野において世界の第一線で活躍する方々を招き、日本や世界が直面する 様々な課題を議論します。