モデルナ、オミクロン株に特化した追加接種ワクチン候補の第II相試験における最初の被験者への投与開始と、オミクロン株への追加接種の免疫持続性に関するデータを発表
• オミクロン株に特化した追加接種ワクチン候補(mRNA-1273.529)の第II相試験は、従来株に対するワクチンmRNA-1273の2回接種を受けた被験者と、最初の2回及び50µgのmRNA-1273の追加接種を受けた被験者の2つのグループに対して実施
• 3回目のmRNA-1273の50µg投与から6ヵ月後のオミクロン中和抗体価は低下したものの、すべての被験者で検出可能
• 3回目のmRNA-1273の50µg投与から6ヵ月後のオミクロン中和抗体価は低下したものの、すべての被験者で検出可能
マサチューセッツ州ケンブリッジ--2022年1月26日--メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業であるモデルナ社(Nasdaq:MRNA)は、本日、同社のオミクロン株に特化した追加接種ワクチン候補(mRNA-1273.529)の第II相試験の最初の被験者への接種が行われたことを発表しました。また、モデルナは、追加接種の6ヵ月後のオミクロン株に対する中和抗体価データを、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine:NEJM)に公表したことを発表しました。オミクロン株中和抗体価は、追加接種後29日目のピーク時の中和抗体価から6.3倍低下しましたが、すべての被験者で検出可能でした。オミクロン株に対する中和抗体価の低下は、同じ期間で2.3倍低下した従来株のウイルス(D614G)に対する中和抗体価の低下よりも、急速なものでした。
モデルナCEOのステファン・バンセルは「当社は、現在緊急使用が許可されているワクチンmRNA-1273の50µg追加接種の半年後におけるオミクロン株に対する中和抗体の持続性について、心強く思っています。一方で、オミクロン株の免疫回避が示す長期的な脅威を考慮し、オミクロン株に特化したワクチン追加接種候補の開発を進めており、このほど第II相試験の開始にいたりました。このオミクロン株に対するワクチン候補を多価追加接種プログラムに含めるかどうかも評価中です。当社は、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)に対する最善の追加接種戦略について、エビデンスに基づく決定を行えるよう、規制当局と引き続きデータを共有していきます」と述べています。
mRNA-1273.529の第II相試験
この先行試験の延長では、mRNA-1273.529の免疫原性、安全性、及び接種後反応を、2つのグループでの18歳以上の成人における1回の追加接種で評価します。これらのグループは、mRNA-1273の最初の2回接種を受け、2回目の投与が6ヵ月以上前である個人(コホート1)、または、mRNA-1273の最初の2回接種と50µgの追加接種を受け、追加接種が3ヵ月以上前である者(コホート2)となっています。両グループの被験者には、1回のmRNA-1273.529を追加接種します。
モデルナは、本治験の各グループに約300名の被験者の登録を見込んでおり、これを米国の最大24か所の施設で実施します。さらにモデルナは、多価ワクチン追加接種プログラムにmRNA-1273.529を含めることを検討中です。
オミクロン株に対する追加接種の免疫持続性に関するデータ
モデルナは、50µg及び100µgの用量の追加接種ワクチン候補に続き、オミクロン株に対する中和抗体価に関する予備データを過去に発表していました。現在緊急使用が許可されているmRNA-1273の50µg追加接種後は追加接種前と比較して約37倍、mRNA-1273の100µg用量追加接種後は追加接種前と比較して約83倍、中和抗体価を増加させました。
今回のデータには、50µg及び100µg用量でのmRNA-1273、50µg及び100µg用量での多価候補mRNA-1273.211、及び100µg用量での多価候補mRNA-1273.213の各追加接種を受けた、各20名の血清から得られた中和抗体価が含まれています。オミクロン株に対する中和抗体は、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)ワクチン研究センターおよびデューク大学医療センターが設立した研究所が実施した疑似ウイルス中和抗体力価(ID50)アッセイ(PsVNA)で測定されました。
2回目の接種後7ヵ月目及び3回目の追加接種前に、オミクロン株に対する中和抗体が検出されたのは55%の被験者のみでした。mRNA-1273の50µg用量での追加接種では、2回目接種後のオミクロン株に対する幾何平均抗体価(GMT)に対し、オミクロン株に対するピーク時中和抗体価は20倍まで増加しました。3回目の追加接種の6ヵ月後に、オミクロン株に対する中和抗体価は、追加接種後29日目のピーク時中和抗体価から6.3倍低下しましたが、すべての被験者で検出可能でした。オミクロンに対する中和抗体価の低下は、同じ期間で2.3倍低下した従来株ウイルス(D614G)に対する中和抗体価の低下よりも、急速なものでした。
mRNA-1273、mRNA-1273.211、又はmRNA-1273.213の100µg追加接種用量では、同様のオミクロン株に対するGMTが得られ、3つの追加接種ではいずれも、mRNA-1273の50µgの追加接種後の中和抗体価の2.5~2.6倍となりました。
モデルナ社について
モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に飛躍的な成長を遂げています。メッセンジャーRNA(mRNA)分野の研究からはじまり、現在は6つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品並びに臨床開発段階のプログラムを有しています。mRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では目覚ましく迅速な臨床開発と商業化を目的とした生産が可能です。これからも、革新的な科学の進展と速やかな製造拡大の実現を追求してまいります。最近では、モデルナの力を結集した成果として、新型コロナウイルス感染症拡大に対する最も早く最も効果的なワクチンのひとつが、多くの国で承認され使用可能となりました。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。過去7年間、Science誌によりトップのバイオテクノロジー企業として選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.comをご覧ください。
将来予測に関する表明
本プレスリリースには、新型コロナウイルスに対するワクチン(mRNA-1273)の開発および関連する会社の取組み、オミクロン変異株(mRNA-1273.529)および多価ワクチン候補(mRNA-1273.211、mRNA-1273.213)を含む新型コロナウイルスの変異株に対するワクチン開発の取組み、オミクロン株に特化したワクチン候補(mRNA-1273.529)の開発と臨床試験のテストのタイミング、既存のワクチンのオミクロン株に対する中和抗体を誘発する効力(mRNA-1273の50 µg および100 µg追加接種を含む)を含め、1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する表明が含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナ社の統制の範囲外にあるため、読者の皆様にはこれらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。実際の結果が、これらの将来の見通しに関する記述によって表明または暗示されているものと大きく異なる可能性があります。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナ社がSECに直近で提出したフォーム10-K年次報告書およびそれ以降にSECに提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナ社は本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他の場合に、更新または改訂する意図または責任を否認します。これらの将来予測に関する表明はモデルナ社の現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
モデルナCEOのステファン・バンセルは「当社は、現在緊急使用が許可されているワクチンmRNA-1273の50µg追加接種の半年後におけるオミクロン株に対する中和抗体の持続性について、心強く思っています。一方で、オミクロン株の免疫回避が示す長期的な脅威を考慮し、オミクロン株に特化したワクチン追加接種候補の開発を進めており、このほど第II相試験の開始にいたりました。このオミクロン株に対するワクチン候補を多価追加接種プログラムに含めるかどうかも評価中です。当社は、SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)に対する最善の追加接種戦略について、エビデンスに基づく決定を行えるよう、規制当局と引き続きデータを共有していきます」と述べています。
mRNA-1273.529の第II相試験
この先行試験の延長では、mRNA-1273.529の免疫原性、安全性、及び接種後反応を、2つのグループでの18歳以上の成人における1回の追加接種で評価します。これらのグループは、mRNA-1273の最初の2回接種を受け、2回目の投与が6ヵ月以上前である個人(コホート1)、または、mRNA-1273の最初の2回接種と50µgの追加接種を受け、追加接種が3ヵ月以上前である者(コホート2)となっています。両グループの被験者には、1回のmRNA-1273.529を追加接種します。
モデルナは、本治験の各グループに約300名の被験者の登録を見込んでおり、これを米国の最大24か所の施設で実施します。さらにモデルナは、多価ワクチン追加接種プログラムにmRNA-1273.529を含めることを検討中です。
オミクロン株に対する追加接種の免疫持続性に関するデータ
モデルナは、50µg及び100µgの用量の追加接種ワクチン候補に続き、オミクロン株に対する中和抗体価に関する予備データを過去に発表していました。現在緊急使用が許可されているmRNA-1273の50µg追加接種後は追加接種前と比較して約37倍、mRNA-1273の100µg用量追加接種後は追加接種前と比較して約83倍、中和抗体価を増加させました。
今回のデータには、50µg及び100µg用量でのmRNA-1273、50µg及び100µg用量での多価候補mRNA-1273.211、及び100µg用量での多価候補mRNA-1273.213の各追加接種を受けた、各20名の血清から得られた中和抗体価が含まれています。オミクロン株に対する中和抗体は、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)ワクチン研究センターおよびデューク大学医療センターが設立した研究所が実施した疑似ウイルス中和抗体力価(ID50)アッセイ(PsVNA)で測定されました。
2回目の接種後7ヵ月目及び3回目の追加接種前に、オミクロン株に対する中和抗体が検出されたのは55%の被験者のみでした。mRNA-1273の50µg用量での追加接種では、2回目接種後のオミクロン株に対する幾何平均抗体価(GMT)に対し、オミクロン株に対するピーク時中和抗体価は20倍まで増加しました。3回目の追加接種の6ヵ月後に、オミクロン株に対する中和抗体価は、追加接種後29日目のピーク時中和抗体価から6.3倍低下しましたが、すべての被験者で検出可能でした。オミクロンに対する中和抗体価の低下は、同じ期間で2.3倍低下した従来株ウイルス(D614G)に対する中和抗体価の低下よりも、急速なものでした。
mRNA-1273、mRNA-1273.211、又はmRNA-1273.213の100µg追加接種用量では、同様のオミクロン株に対するGMTが得られ、3つの追加接種ではいずれも、mRNA-1273の50µgの追加接種後の中和抗体価の2.5~2.6倍となりました。
モデルナ社について
モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に飛躍的な成長を遂げています。メッセンジャーRNA(mRNA)分野の研究からはじまり、現在は6つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品並びに臨床開発段階のプログラムを有しています。mRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では目覚ましく迅速な臨床開発と商業化を目的とした生産が可能です。これからも、革新的な科学の進展と速やかな製造拡大の実現を追求してまいります。最近では、モデルナの力を結集した成果として、新型コロナウイルス感染症拡大に対する最も早く最も効果的なワクチンのひとつが、多くの国で承認され使用可能となりました。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。過去7年間、Science誌によりトップのバイオテクノロジー企業として選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.comをご覧ください。
将来予測に関する表明
本プレスリリースには、新型コロナウイルスに対するワクチン(mRNA-1273)の開発および関連する会社の取組み、オミクロン変異株(mRNA-1273.529)および多価ワクチン候補(mRNA-1273.211、mRNA-1273.213)を含む新型コロナウイルスの変異株に対するワクチン開発の取組み、オミクロン株に特化したワクチン候補(mRNA-1273.529)の開発と臨床試験のテストのタイミング、既存のワクチンのオミクロン株に対する中和抗体を誘発する効力(mRNA-1273の50 µg および100 µg追加接種を含む)を含め、1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する表明が含まれています。本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナ社の統制の範囲外にあるため、読者の皆様にはこれらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。実際の結果が、これらの将来の見通しに関する記述によって表明または暗示されているものと大きく異なる可能性があります。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナ社がSECに直近で提出したフォーム10-K年次報告書およびそれ以降にSECに提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナ社は本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他の場合に、更新または改訂する意図または責任を否認します。これらの将来予測に関する表明はモデルナ社の現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
- 種類
- 経営情報