『不妊・不育症患者への自治体独自の支援体制アンケート調査』結果発表!
自治体独自の「経済的助成制度」を設置しているのは全都道府県の4割
2022年4月から不妊治療の保険適用がスタートし、治療を開始しやすくなった当事者がいる一方、保険適用の条件に合致しない当事者にとっては従来の自治体による助成金制度の廃止で全額自己負担となるケースもあり、経済的負担の増大に繋がっているのが現状です。
こうした背景を受け、居住する自治体において当事者がどのような支援を受けられるのかを明らかにし、環境改善の具体策を見極めるために全国規模の自治体アンケート調査を行ないました。
今回の回答から、独自の「経済的助成制度」を設置しているのは20府県(全都道府県の約43%)で、「経済的助成制度以外の取り組み」については『当事者の精神的ケア』を実施、あるいは予定しているのは府県が25府県(全都道府県の53%)でした。
当事者の負担軽減には、経済的支援や精神的ケアによる「直接的支援」、さらには市民や地域など周囲への理解促進という「間接的支援」がそれぞれの地域で増えていくことが必要だと思います。
『不妊・不育症患者への自治体独自の支援体制アンケート調査』
調査期間:2022年7月1日〜2022年10月17日
調査方法:アンケート調査用紙を担当窓口にメール/問い合わせフォーム/FAXで送付し回収
依頼書送付数:182(都道府県47、政令指定都市20、中核市62、東京都区及び市53)
回答総数:136(依頼状送付先からの回答77/その他の市町村からの回答59)
設問:https://j-fine.jp/activity/enquate/jichitai_shien2022.pdf
<調査結果概要(要約)>
自治体独自の「経済的助成制度」を設けているのは、20府県で全都道府県の約43%。これは回答を得られた27府県でみると、全都道府県の約74%となる。
「経済的助成制度以外の取り組み」については、『当事者の精神的ケア』について実施、あるいは予定している府県が25府県だった。
回答を得られた27府県のほとんどが、予算の有無にかかわらず『当事者の精神的ケア』を優先している。
<調査結果(詳細)>
【設問(1)】
令和4年度以降、不妊や不育症に関する独自の助成金などの経済的助成制度(不妊治療の保険適用化に伴う経過措置ではないもの)はありますか?
【設問(1-2)】
今後、経済的助成制度の導入を検討する予定はありますか?
【設問(2)】
「不妊や不育症に関する経済的助成制度以外の取り組み (例えば独自の相談窓口の設置など)はありますか?
【設問(2-1)】
令和3年以降、実施している(具体的に実施予定のある)取り組み、実施を計画・予定している取り組みについて具体的に教えてください(複数回答可)
●令和3年以降に「経済的助成制度以外の取り組み」を実施している、または予定している取り組みの内容。
・『当事者の精神的ケア』が25府県(全都道府県の約53%)
・『当事者同士の交流会』が9府県(全都道府県の約19%)
・『市民向け啓発イベント』は12府県(全都道府県の約26%)
・『自治体内の企業に向けた啓発イベント』は4府県(全都道府県の約9%)
『その他』の取り組みには、不妊や不育症に関する啓発パンフレットの作成・配布、大学等で妊孕性等に関する啓発物品の配布、ウェブサイトへの情報掲載など
※本調査は2022年10月時点の調査結果です。今後、他の自治体の結果も回答があり次第Fineウェブサイトに順次掲載予定です。
※本調査結果を引用する場合、下記をご記載ください。
『NPO法人Fine「不妊・不育症患者への自治体独自の支援体制アンケート調査」より』
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