『ふるさと納税分析レポート』令和3年度ふるさと納税寄付額を「自治体面積あたり獲得寄付額」にて分析しました。日本一小さなまちの大阪府忠岡町は25位にランクインしました。
〜令和4年度ふるさと納税に関する現況調査の結果(総務省発表)を独自に分析〜
自治体面積あたりの令和3年度ふるさと納税獲得寄付額を計算しました。1位が佐賀県上峰町、2位が福岡県新宮町、3位が大阪府泉佐野市となりました。人口一人当たりの獲得寄付額では北海道が上位を独占していましたが、今回の分析では上位30自治体のうち、北海道の自治体はランクインがありませんでした。日本一小さな町の大阪府忠岡町は面積わずか3.97平方kmですが、25位と健闘しています。一般的に、地産の農林水産品を返礼品として提供するのであれば、生産量は面積に比例する傾向があるため、面積の広い自治体ほど寄付獲得に有利であると考えられます。先日のレポートでは人口規模が小さくとも寄付を集めている比例しない事例をお伝えしました。今回のレポートでも面積と寄付額が単純に比例しないふるさと納税制度の特徴が良く現れた結果となりました。
分析の背景
総務省のふるさと納税ホームページには、3つの大きな意義があると記載されています。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/policy/
第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。
第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。
第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。
今回は自治体面積当たりの獲得寄付額を分析することで、自治体の面積規模の大小に関わらず、効率的に寄付を受け付けている自治体と、その取組を探ります。
『令和3年度ふるさと納税寄付額を「自治体面積あたり獲得寄付額」にて分析』の主な結果
■1位から10位
1位の佐賀県上峰町は、2015年度から既に20億円以上を集めている上位自治体です。サムネイル画像のシズル感の高さでは日本でも有数と思われます。この自治体は面積が12.8キロ平方kmと小さいため、町内で生産できる産品だけでこれだけの寄付を集めるのは困難です。返礼品を加工する会社の協力が欠かせません。2位の福岡県新宮町も、ホームページ上での返礼品の見せ方や説明に大変こだわっています。こちらも小さな町だけに、加工食品がメインです。ハンバーグ、餃子、えび、ミックスナッツ、サーモン、塩サバとバラエティに富んだ品揃えを推進しています。
12位の愛知県碧南市はポータルサイトの利用数が11と非常に熱心に運営をしています。口コミ対策としてレビューキャンペーンも実施しています。人気の返礼品は意外にもミックスナッツであり、上位を占めています。15位の大阪府門真市は都市近郊の自治体であり、有名メーカーの家電製品が人気です。また、ユニークなところでは株式会社海洋堂という国内フィギュア制作の大手企業の本社があり、返礼品としてウルトラマンやエヴァンゲリオンのグッズが取り揃えられています。
25位の大阪府忠岡町は日本一小さなまちとして有名で、日本一元気なまちを目指して頑張っています。歴史的に毛織関連の企業が集積しており、ベビー用の布団やタオルスリーパーが人気です。返礼品数も600を超えています。
自治体面積あたりの獲得寄付額を基準に分析をすると、面積が小さな自治体が上位を占めています。日本で最も面積が大きい自治体は岐阜県高山市の2,177平方kmですので、最も小さなまちである大阪府忠岡町はその約550分の1になります。製造や生産には比較的大きな場所が必要ですので加工製品が目立っていますが、エアウィーブなどの寝具、タイガー、象印、アイリスオーヤマ等の家電製品が返礼品とする自治体も上位に入っていました。とはいうものの、消費財メーカーを抱えていなければいけないというわけではありあせん。面積は狭いながらも地域産品の活用を工夫し、寄付者の好感度や満足度を高めようという取り組みも目立ちました。地域産品があまりない自治体において、加工を切り口に様々な返礼品を開発し、寄付を集めている姿が浮き彫りになったレポートでした。
社名:株式会社ふるさと納税総合研究所
本社所在地:大阪府大阪市
代表取締役:西田 匡志(中小企業診断士、総合旅行業務取扱管理者)
事業内容: ふるさと納税市場における調査、研究、コンサルティング、ソリューション提供等
HP:https://fstx-ri.co.jp/
総務省のふるさと納税ホームページには、3つの大きな意義があると記載されています。
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/policy/
第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。
第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。
第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。
今回は自治体面積当たりの獲得寄付額を分析することで、自治体の面積規模の大小に関わらず、効率的に寄付を受け付けている自治体と、その取組を探ります。
『令和3年度ふるさと納税寄付額を「自治体面積あたり獲得寄付額」にて分析』の主な結果
■1位から10位
1位の佐賀県上峰町は、2015年度から既に20億円以上を集めている上位自治体です。サムネイル画像のシズル感の高さでは日本でも有数と思われます。この自治体は面積が12.8キロ平方kmと小さいため、町内で生産できる産品だけでこれだけの寄付を集めるのは困難です。返礼品を加工する会社の協力が欠かせません。2位の福岡県新宮町も、ホームページ上での返礼品の見せ方や説明に大変こだわっています。こちらも小さな町だけに、加工食品がメインです。ハンバーグ、餃子、えび、ミックスナッツ、サーモン、塩サバとバラエティに富んだ品揃えを推進しています。
■11位から20位
12位の愛知県碧南市はポータルサイトの利用数が11と非常に熱心に運営をしています。口コミ対策としてレビューキャンペーンも実施しています。人気の返礼品は意外にもミックスナッツであり、上位を占めています。15位の大阪府門真市は都市近郊の自治体であり、有名メーカーの家電製品が人気です。また、ユニークなところでは株式会社海洋堂という国内フィギュア制作の大手企業の本社があり、返礼品としてウルトラマンやエヴァンゲリオンのグッズが取り揃えられています。
■21位から30位
25位の大阪府忠岡町は日本一小さなまちとして有名で、日本一元気なまちを目指して頑張っています。歴史的に毛織関連の企業が集積しており、ベビー用の布団やタオルスリーパーが人気です。返礼品数も600を超えています。
今回の分析を通じて
自治体面積あたりの獲得寄付額を基準に分析をすると、面積が小さな自治体が上位を占めています。日本で最も面積が大きい自治体は岐阜県高山市の2,177平方kmですので、最も小さなまちである大阪府忠岡町はその約550分の1になります。製造や生産には比較的大きな場所が必要ですので加工製品が目立っていますが、エアウィーブなどの寝具、タイガー、象印、アイリスオーヤマ等の家電製品が返礼品とする自治体も上位に入っていました。とはいうものの、消費財メーカーを抱えていなければいけないというわけではありあせん。面積は狭いながらも地域産品の活用を工夫し、寄付者の好感度や満足度を高めようという取り組みも目立ちました。地域産品があまりない自治体において、加工を切り口に様々な返礼品を開発し、寄付を集めている姿が浮き彫りになったレポートでした。
社名:株式会社ふるさと納税総合研究所
本社所在地:大阪府大阪市
代表取締役:西田 匡志(中小企業診断士、総合旅行業務取扱管理者)
事業内容: ふるさと納税市場における調査、研究、コンサルティング、ソリューション提供等
HP:https://fstx-ri.co.jp/
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