一般社団法人デサイロ、慶應義塾大学による「2050年の多様な家族・パートナーシップ」「システミックデザイン」をテーマとする研究&社会実装活動の立ち上げと運営を支援

「2050年の多様な家族・パートナーシップ」「システミックデザイン」をテーマとした研究&社会実装活動が開始。12月4日(木)及び10日(水)には、活動の第一弾となるイベント/ワークショップを開催。

デサイロ

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(以下、KGRI)は、2050年における家族・パートナーシップ・つながりの多様化を研究テーマとした新組織「ネクストファミリー研究センター(仮称)」設立に向けた活動及び、「システミックデザイン」の方法論を活用し、社会性と経済性を両立する21世紀型企業へのシフトを支援する「慶應システミックイノベーション・センター(Center for Systemic Design & Innovation, Keio)(仮称)」の設立に向けた活動を開始しました。

両プロジェクトともに、人文・社会科学分野の研究者と協働し、次の社会を形づくる思想やアイデアを生み出すシンクタンクである一般社団法人デサイロ(以下、デサイロ)が立ち上げと運営を支援しております。

12月4日(木)及び10日(水)には、活動の第一弾となるイベント/ワークショップを実施予定です。詳細は以下ページをご覧ください。

武山政直教授による、新たなるイノベーション創出手法「システミックデザイン」を活用した研究&社会実装プロジェクト

地球温暖化の進行や国際情勢の不安定化など、私たちが直面する課題はより複雑化する一方、企業にも事業活動を通じた社会課題の解決が求められるようになってきました。

そうした背景のもと、慶應義塾大学ではいま注目を集めるイノベーション創出手法である「システミックデザイン」の方法論を活用し、社会性と経済性を両立する21世紀型企業へのシフトを支援する「慶應システミックイノベーション・センター(Center for Systemic Design & Innovation, Keio)(仮称)」の設立に向けて活動を開始します。

「システミックデザイン」とは、複雑な社会システムや環境問題、組織の課題などに対して、関係性に着目して根本的な変革を目指す手法です。社会の課題が複雑化し、その解決のために多様なステークホルダーとの共創が求められる2020年代において、「デザイン思考」と「システム思考」を融合させた本手法への期待が寄せられています。

システミックデザインの手法には、「システムそのものを動かす、システムレベルでの変革を目指す」「複数の介入策を戦略的に構成するポートフォリオをつくり、多様なステークホルダーでの連携を促す」などの特徴があり、以下のような課題を抱える企業・行政関係者が取り入れるケースが出てきています。

  • 企業経営において「社会性」と「経済性」の両立が求められるなかで、自社がどのような社会課題に今後対応していくべきか、中長期的なありたい姿を描けていない

  • 自社のビジネスを循環(サーキュラー)型にシフトしたいが、その方法がわからない

  • 「社会性」と「経済性」の両立というテーマを、研究企画におけるロードマップ策定や、研究開発に反映できていない

  • 社会の課題が複雑化するなかで、従来のデザイン手法ではイノベーション創出に限界があると感じている

  • 社外との共創やオープンイノベーションの仕組みを検討しているが、対象とすべき課題やプログラム設計に難しさを感じている

プロジェクト代表者には、サービスデザイン/システミックデザインの第一人者であり、『システミックデザインの実践』の監訳も務めた慶應義塾大学経済学部・武山政直教授が就任します。

■プロジェクト代表者 

武山政直(たけやま・まさなお)

慶應義塾大学経済学部教授/デザインストラテジスト。慶應義塾大学経済学部卒業。Ph.D.(カリフォルニア大学)。慶應義塾大学環境情報学部助手、東京都市大学准教授を経て、慶應義塾大学経済学部准教授(2003)、同教授就任(2008)。経済地理学、マーケティング論、行動科学を応用したサービスデザイン手法の研究や産学共同プロジェクトを推進中。Service Design Network 日本支部共同代表。ACTANT 共同創業者。

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<活動第一弾イベントのお知らせ>

活動の第一弾として、イベント「『システミックデザイン』による新たなるビジネス機会の創出──『気候変動 × 都市』をテーマに考える」を12月10日に開催します。システミックデザインの手法を通じて「気候変動 × 都市」分野における課題の特定や介入点の特定、新しいソリューションについて検討していくワークショップです。

■日時:2025年12月10日14:00-18:30(開場13:30)

■会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-Lab

アクセス:キャンパスマップはこちら(東館はキャンパスマップ⑬の建物です)

■対象:

・事業開発にシステミックデザインの手法を活かしたいと考えている新規事業開発、研究企画・開発部の方々

・会社の中長期的な方針に手法を活かしたい経営企画部の方々

・新たなるイノベーション手法の導入に関心のあるビジネスパーソン

・システミックデザインの手法を業務に活かしたいと考えている事業会社のデザイナー

■参加費:無料

■参加登録:参加登録はこちら 

※申込締切 2025年12月3日

■プログラム:

14:00-14:20 本活動のご紹介

14:20-14:50 武山政直教授による「システミックデザイン」に関するレクチャー

14:50-17:50 システミックデザインの手法を体験するワークショップ

17:50-18:00 まとめ

18:00-18:30 懇親会(※最大19時まで延長の可能性あり)

阪井裕一郎准教授による「2050年の家族・パートナーシップ」に関する研究&社会実装プロジェクト

事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングル。一対の男女による結婚と出産を前提とする「標準家族モデル」では捉えきれないような、多様な家族のかたちが急速に広がっています。

このように家族のあり方が多様化する社会においては、住宅や保険、通信、食品、子育て関連など、私たちの生活を支えるあらゆる産業がその変化に応答していく必要があります。さらに、企業や行政といった組織の制度設計(たとえば人事制度、福利厚生、法務上の取扱など)においても、既存の婚姻・血縁を基準とした枠組みでは対応しきれない局面が増えています。

また、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2020年の50歳時未婚率(50歳時点の未婚割合)は男性が約28%、女性が約18%と過去最高を記録し、この傾向は今後も続くと予測されています。 さらに離婚率の増加、少子高齢化により単身・独居者の割合が増大する中でさまざまな社会課題が生じてきており、これまでの家族の形に縛られない新しい繋がりが模索されています。

こうした問題意識のもと、家族社会学を専門とし『結婚の社会学』や『事実婚と夫婦別姓の社会学』などの著書で知られる慶應義塾大学文学部准教授・阪井裕一郎氏を中心に、研究・社会実装プロジェクトを設立。本プロジェクトでは、20世紀的な「家族のかたち」からの脱却を前提に、2050年の家族像=ネクストファミリーのかたちを学際的に探求。そうして描かれた未来像からバックキャスティングして、事業や経営のあり方を再構築していくためのソリューションを開発していきます。

■プロジェクト代表者|阪井 裕一郎

慶應義塾大学 文学部 社会学専攻 准教授

1981年、愛知県生まれ。大妻女子大学人間関係学部准教授を経て、現職。博士(社会学)。専攻は家族社会学。著書に『結婚の社会学』(ちくま新書)、『仲人の近代――見合い結婚の歴史社会学』(青弓社)、『事実婚と夫婦別姓の社会学』(白澤社)、共著に『結婚の自由――「最小結婚」から考える』(白澤社)、『社会学の基礎』(有斐閣)、共訳書にエリザベス・ブレイク『最小の結婚――結婚をめぐる法と道徳』(白澤社)など。

▶活動のさらなる詳細はこちら

<活動第一弾イベントのお知らせ>

本セミナーでは2050年における家族・パートナーシップ像のあり方、「ネクストファミリー」とはなにか、また、「ネクストファミリー」が企業経営に与える影響や事業・組織・社会をどのように変化させていくのかについて講演とディスカッションを通じて探索していきます。

■日時:2025年12月4日(木)16:00 - 19:30(開場:15:30)

■会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-Lab

アクセス:キャンパスマップはこちら(東館はキャンパスマップ⑬の建物です)

■対象:

・企業において福利厚生制度、人事制度などの運用・設計に携わる人事総務部門、経営企画部門のご担当者様

・住宅・不動産や金融・保険業・小売・サービスなど、家族や夫婦のあり方の変化に対応すべき商品・サービスを扱っている企業の企画・マーケティング担当者様

■参加費:無料

■参加登録:参加登録はこちら  

※申込締切 2025年12月2日

■プログラム

〈第1部:基調講演〉

16:00-16:30 なぜ「ネクストファミリー」か?2050年の家族・パートナーシップ像を考える。

そもそも「ネクストファミリー」とはなにか? 標準家族モデルの終焉を背景とした “つながり”の再編の全体像を、家族社会学の知見をベースに素描する。

登壇者:阪井裕一郎(慶應義塾大学文学部 准教授)

16:30-16:40 多様な家族形態が当たり前のように認められる社会の実現のために

登壇者: 内山 穂南(一般社団法人Famiee共同代表理事、株式会社wagamama共同代表取締役)

〈第2部:パネルディスカッション〉

16:40-17:40 ​​ネクストファミリーは企業経営をどう変えるのか? 事業・組織・社会の変化を展望する。

第1部で共有された2050年のネクストファミリー像を踏まえ、企業はいかなる対応をしていくべきか? 事業・組織の両面から、ラディカルな未来像から現実的な対応策まで包括的に議論する。

登壇者:篠田真貴子(エール株式会社 取締役)

    白根 由麻(博報堂キャリジョ研プラス リーダー)

    阪井裕一郎(慶應義塾大学文学部 准教授)

〈第3部:コメント・ネットワーキングセッション〉

17:40-18:10 来場者よりパネルディスカッション登壇者へのコメント・質疑応答

18:20-19:30 懇親会

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)ついて

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)は、2016年11月に、学部・研究科横断的な全塾的研究組織として設置されました。KGRIは、一学問領域や一国・地域におさまらない学際的、国際的連携研究を推進し、その研究成果を国内外へ発信するとともに、さらなる連携研究を促進することを目的としています。この目的を達成するために、KGRIには、外部資金やKGRI内助成により、40を超えるセンターやプロジェクトが設置され、基礎研究からグローバルな社会課題の解決を目指すものまで、さまざまな研究が進められています。

公式サイト:

https://www.kgri.keio.ac.jp/index.html

一般社団法人デサイロについて

一般社団法人デサイロは、次の社会を形づくる思想やアイデアを生み出すシンクタンクです。人文・社会科学分野の研究者を中心に、学術知を起点とする未来洞察やコンサルティングサービスの提供、知の拠点や場づくり、研究者向けのインキュベーション・助成プログラムの運営、自社レーベル/メディアの運営、アートフェスティバルのプロデュースなど、研究と多分野のかけ合わせによるプロジェクト創出を通じて、「知の創造と流通」を支えていきます。

公式サイト:

https://de-silo.xyz/

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会社概要

デサイロ

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URL
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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
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電話番号
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代表者名
岡田弘太郎
上場
未上場
資本金
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設立
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