常石造船、初の代替燃料船であるLNG専焼石灰石運搬船の引渡しを完了
常石造船
常石造船株式会社は、3月19日当社にとって初のLNG専焼石灰石運搬船の引渡しを行いました。
本船はＮＳユナイテッド内航海運株式会社の保有する石灰石運搬船「下北丸」後継船として、川崎重工業株式会社製LNG専焼ガスエンジンとバッテリを組み合わせたハイブリッド推進システムを搭載しており、出入港時にはゼロエミッション運転を可能とするLNG専焼石灰石運搬船を共同開発・建造致しました。
本船は、貨物艙形状の工夫により従来船の積載性能・荷役性能を損なうことなくLNG燃料システム及びリチウムイオンバッテリのハイブリッドシステムの搭載を実現しております。また、石灰石粉塵対策や振動対策、全室へのユニットラバトリー設置など従来船から安全面や船内環境を改善することにも取り組んでおり、常石オリジナルコンセプトであるNEXT STYLE*を一部取り入れた快適な居住空間を提供しています。
LNG燃料使用によるCO2排出削減効果は従来の重油燃料船と比較し約24％であり、排気ガス中にはSOx成分は殆ど含まれません。またLNGタンクには、日本製鉄株式会社が開発した、ニッケル使用量を削減しつつ従来の9%ニッケル鋼板同等の特性を有する「7％ニッケル鋼板」を舶用タンクとして初めて使用しております。
常石造船は、今回培った技術を基に今後も様々な次世代燃料船の研究・開発を加速し、お客さまに環境性能と経済性の両立を可能とする新型船をご提供することで、地球環境への負荷軽減に貢献していきます。
＜下北丸後継船概要＞
載貨重量トン数(DWT)：5,646トン
全長：約93.8m
型幅：約18.2m
型深：約9.9m
推進装置：天然ガス専焼エンジン（8L30KG）・バッテリハイブリッドシステム（川崎重工業株式会社製）
主要航路/貨物：尻屋岬港―室蘭港/石灰石
* NEXT STYLE：
家具の色調などにより、限られた船内スペースを明るく開放的に演出し、クルーのストレスを軽減する居住空間。家具から布製品、調度品に至るまで一貫した思想が反映された常石造船オリジナルで、上質で快適な居住空間を提供。
関連情報：
内航石灰石運搬船 天然ガス専焼エンジン+バッテリハイブリッド推進システム船建造について（2021年9月）
https://www.tsuneishi.co.jp/news/release/2021/09/5196/
■常石造船株式会社
常石造船（広島県福山市沼隈町常石1083番地）は、造船・海運業を中心に事業展開する常石グループの中核会社で、船舶の建造と修繕を営んでいます。国内の常石工場（本社）とフィリピン、中国の海外工場を拠点に、ばら積み貨物船、コンテナ運搬船、タンカーなどを建造しています。
企業ホームページ：https://www.tsuneishi.co.jp/
ESGサイト：https://www.tsuneishi.co.jp/esg/
代表取締役社長執行役員： 奥村 幸生
事業内容：船舶の建造、修繕
創業：1917年（大正6年）7月
資本金：1億円
従業員：815人（2023年11月末時点）常石造船グループ 約20,000人
事業拠点：常石工場（広島県福山市）
造船事業関連会社：
TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.（フィリピン・セブ島）
常石集団（舟山）造船有限公司（中国・浙江省）
常石鉄工株式会社（広島県福山市）
常石エンジニアリング株式会社（広島県福山市）
株式会社三保造船所（静岡県静岡市）
三井E&S造船株式会社（東京都港区）
https://www.tsuneishi.co.jp/mes-s/
由良ドック株式会社（和歌山県日高郡）
新潟造船株式会社（新潟県新潟市）
https://www.tsuneishi.co.jp/nsr/
神田ドック株式会社（広島県呉市）
－ 本件に関するお問い合わせ先 －
ツネイシホールディングス株式会社
広報部
TEL ： 084-987-4915
メール ： pr@tsuneishi.com
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