アーストラベル水戸、関東学院中学校高等学校と中学2年生向け“探究学習プログラム”で5年間の連携を開始
茨城・つくばを舞台に、「現場 × 研究 × 社会実装」を学ぶ年間型の探究プログラムを共創

教育旅行を専門とするアーストラベル水戸株式会社(所在地:茨城県水戸市、代表取締役:尾崎 精彦)は、関東学院中学校高等学校(所在地:神奈川県横浜市、校長:森田 祐二)と連携し、今後5年間にわたり、中学2年生を対象とした年間型の探究学習プログラムを共同で設計・運営します。
本プログラムは、「学びの先には何があるのか?」をテーマに、茨城県つくば市を舞台に実施。農業などの地域課題を起点に、研究や社会実装のプロセスを学ぶことで、“学びが社会にどう生かされていくのか”を体感する探究の場をつくります。
調べて終わるのではなく、研究者や起業家、現場の方々との対話やフィールドワークを通じて、自分の学びが社会をより良くする力になり得ることを実感。学ぶことと社会のつながりを、自分ごととして捉えるきっかけを育みます。
また、本プログラムでは、実施後の振り返りや生徒の変化を年次で分析し、内容を継続的にアップデート。非認知能力を含む成長を多面的に検証しながら、両者でプログラムの質を高め、教育現場のモデルになり得る取り組みとして推進していきます。
◾️ 課題・取り組みの背景
関東学院中学校高等学校では、中高一貫6年間を通じて、生徒が自ら問いを立て、研究計画を組み立てる探究学習を実施しています。ゴールは、大学進学時の志望理由書にもつながる「学びの軸」を育てること。中1から高2までの5年間をかけ、段階的に探究の力を伸ばす設計です。
その中でも、中学2年生の学びの設計には特有の課題がありました。入試を終えた安堵感や、学びへの目的意識が揺らぎやすい時期でもあり、モチベーションが一時的に低下しやすい学年として、学びの意味やその先にある社会を実感できる機会が求められていました。
従来実施していた京都・奈良への2泊3日の修学旅行は、約10万円という費用負担に加え、オーバーツーリズムの影響でタクシーなどの移動手段の確保が難しくなるなど、実施上の課題がありました。また、観光中心の体験プログラムであったため、中高6年間で育てている探究学習の文脈に十分に結びつけることが難しく、見直しの必要性が高まっていました。
こうした課題を踏まえ、「旅行そのものを探究の一環として再設計する」という新たな構想が始動。 現場・研究・社会実装という学びの流れを体験できる探究型の旅を目指し、地域の教育資源を活かした学びを展開してきたアーストラベル水戸との連携がスタートしました。
◾️ 年間を通じて行われる「探究学習プログラム」
2025年度は7月より事前学習がスタートしました。アプリを活用した起業体験や、各コースのキーマンとなる人物からの事前説明を通して、生徒たちは自分の関心と社会課題との接点を見つめ直してきました。
続く11月12日・13日には、茨城県つくば市を舞台に『宇宙』『アントレプレナーシップ』『第一次産業』の3分野に分かれたフィールドワークを実施。 研究者や実践者との対話を通じて、自らの問いをさらに深めていく2日間となります。
プログラムの流れ

|
時期 |
内容 |
目的 |
|
7月〜10月上旬 |
事前学習(オンライン授業・アプリ活用) |
起業体験ゲームアプリや、各コースのキーマンとなる人物からの事前説明を通して、「社会にある課題」や「自分が関心を持つテーマ」への気づきを促す。 |
|
11月12日・13日 |
現地フィールドワーク(つくば1泊2日) |
農業・宇宙・起業の現場と向き合い、研究者や実践者との対話を通して、学びのリアルと社会とのつながりを体感する。 |
|
12月中旬 |
振り返り・発表 |
各コースで学んだことを共有し、自分ならどんな課題を見つけ、どのように研究・実践していくかを発表する。 |
◾️ なぜ茨城県つくば市なのか
茨城県つくば市は、農業や福祉の現場に加え、農研機構などの研究機関やスタートアップが集まる、知と実践が交わる地域。 現場の課題から研究、そして社会実装までを一連で学べる環境が整っており、探究学習の舞台として最適な場所とされています。
本プログラムのテーマは「学びの先には何があるのか?」。 現場・研究・社会実装の3つのプロセスを体験的に学ぶ構成で、地域や国の課題を知り(現場)、その解決を考え(研究)、社会での実装を探る(企業)という流れを通じ、学びが社会にどう生かされていくのかを立体的に理解することを狙いとしています。
つくばをフィールドに選んだ理由は、研究者と現場をつなげることができる地域である点。 研究が現場の課題を支え、スタートアップを通じて社会に還元されるという循環を目にすることで、生徒が「勉強する意味」や「研究する意味」を実感できる学びにつながると考えています。
◾️ 学習アプリで導く“探究の第一歩”

本プログラムでは、関東学院中学校高等学校の教員が独自に開発した学習アプリを活用し、探究学習の導入を支えています。
生徒が仮想企業を立ち上げるプロセスをゲーム形式で体験し、経営判断や社会課題の解決をシミュレーション。中学2年生でも自然に取り組める設計で、社会への関心や主体的に考える力を育む“起業体験型の事前学習”として位置づけています。
アプリを通じて、自分の興味と社会課題の接点を見つけることが、つくばでのフィールドワークにつながる重要なステップとなります。
◾️ 探究をともに育てる、5年間の“共創”パートナーシップ

関東学院中学校高等学校 教諭 新堀雄介氏
まずは今年度、無事に実施できることが最初の成功ラインだと考えています。その上で、生徒たちの反応や学びの深まりをしっかり検証し、来年度以降に活かしていきます。
本校では、教員アンケートなどの定性的な視点に加え、生徒の振り返りを定量的に分析する独自ツール『カベウチくん』を活用しています。そうしたデータをアーストラベル水戸さんと共有しながら、より良いプログラムを“共に育てていく”関係性を大切にしていきたいと考えています。

アーストラベル水戸 代表取締役 尾崎精彦
今回の取り組みは、私たちにとっても“新しい挑戦”です。教育旅行の枠を超え、学校の先生方と一緒に“年間を通じた学び”をゼロから設計するという経験は、私たちの原点である“学びの場をつくる”というビジョンに深く通じるものであり、大きなやりがいを感じています。
2024年には、プレ企画として茨城でのツアーを実施させていただきました。その手応えや学びをふまえて、今回の本格スタートに向けて何度も対話とブラッシュアップを重ねてきました。そうしていよいよ始まるこの取り組みを、心から楽しみにしています。
つくばというフィールドには、農業・福祉・研究・スタートアップといった多様な社会資源があり、そこに生徒たちが実際に足を運び、問いを持ち帰ることにこそ、リアルな学びがあると考えています。
この5年間で、関東学院中学校高等学校の皆さんとともに、生徒たちの未来につながる“問いの起点”を共創していけたら嬉しいです。
【関東学院中学校高等学校 概要】
所在地:神奈川県横浜市南区三春台4番地
校 長:森田 祐二
設 立:1884年(明治17年)
公式サイト:https://kantogakuin.ed.jp/
【アーストラベル水戸株式会社 概要】
所在地:茨城県水戸市白梅2-6-42 ジャパンビル2F
代表取締役:尾崎 精彦
設立:2019年
事業内容:教育旅行・体験型学習の企画・運営
公式サイト:https://earthtravel2019.com/
note:https://note.com/earthtravel_mito
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
