北海道・釧路での大規模災害を想定した防災訓練を実施
JMAT(日本医師会災害医療チーム)は、被災者の生命及び健康を守り、被災地の公衆衛生を回復し、地域医療の再生を支援することを目的とし、東日本大震災や熊本地震、今年発生した秋田県豪雨の際にも活躍しています。
※日本医師会で、2023年10月11日に開催したシンポジウムの第1部講演にて、「大規模災害時の医師会活動」について紹介した動画を下記特設サイトから閲覧できます。
地域に根ざした医師会活動プロジェクト|日本医師会 https://www.med.or.jp/people/chiiki-pj/
北海道・千島海溝地震を想定して実施
本訓練は、北海道・千島海溝地震を想定し、地震や、それに続く大規模な津波などに、医師会活動として対応することを目指したもので、当日は通信衛星をはじめさまざまなハード・ソフトの情報共有手段を用いて、想定被災地の北海道医師会及び釧路市医師会、被災地外の都府県医師会・日本医師会によるオンライン会議で訓練を実施しました。
その中では、北海道医師会・釧路市医師会とオンラインで協議しながら、被災状況や支援体制を確認・共有しつつ、全国の各医師会に対し、JMAT派遣要請を行った他、JMATを派遣する被災地外の各都府県医師会では、JMAT本部サイトでの派遣チーム登録や、J-SPEED(災害時診療概況報告システム)への入力訓練を実施。また、JAXAの防災インタフェースシステムや、釧路市役所の先進的な防災への取り組み、スターリンク、日本医師会医賠責保険医療通訳サービス、そして、J-SPEEDなど関するプレゼンも行われました。
更に、日本小児神経科学会の加藤理事長からは、災害時における障害児の受け入れ、特別支援学校の指定福祉避難所としての活用についてお話をいただきました。
参考:特別支援学校の「子どものための指定福祉避難所」施設整備と指定・公示促進に関する要望書を提出
(日医ニュース2023年10月5日号 https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011348.html)
訓練では最後に、発災から9週間後にJMAT活動を終了するとともに、医師や看護職員等の不足が極めて深刻な地域には、北海道医師会を中心に、JMAT IIを派遣することを決定。オブザーバー出席の内閣官房、内閣府、海上保安庁、DPAT事務局、日本災害医学会の方々よりコメントをいただき、訓練は終了となりました。
初の試みとして、国籍不明で英語も日本語も話せない外国の患者さんに対する訓練も実施
その他、今回は、初の試みとして、避難所に派遣されたJMATの医師が、国籍不明で英語も日本語も話せない外国の患者さんに対応する訓練を行い、JMAT派遣医師役の日本医師会の役員(細川秀一常任理事・黒瀨巌常任理事)が、電話・ビデオによる医療通訳サービスを用いて、患者の母語を特定し、医療通訳者を通して、模擬患者から情報収集と対処を行いました。
日本医師会は、世界医師会が認めた、日本で医師が個人資格で加入する唯一の団体です。これからも、プロフェッショナル・オートノミーに基づき、JMAT活動を中心として、甚大な被害を受けた被災地の支援・復興に貢献してまいります。
公益社団法人 日本医師会
所在地▷ 東京都文京区本駒込2-28-16
公式ホームページ▷ https://www.med.or.jp
ニュースポータルサイト「日医on-line」▷ https://www.med.or.jp/nichiionline/
YouTube▷ https://www.youtube.com/channel/UCrZ632iTbtYlZ5S2CtGh6rA
LINE公式アカウント▷ https://page.line.me/324vigsd?openQrModal=true
【本リリースに関するお問い合わせ先:日本医師会地域医療課、広報課 ☏ 03-3946-2121(代)】
すべての画像