大阪・関西万博 北欧パビリオン、“世界一の幸福の国”が描く持続可能な未来 6/12(木)に「フィンランド・ナショナルデー」を開催
大統領夫妻を迎え、「サウナ」「サンタ」「ムーミン」などフィンランドの魅力が集結。日本初来日アーティストによる圧巻のパフォーマンスと北欧ファッションが融合したファッションショーも実施。

デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンの北欧5か国による共同出展で注目を集める北欧パビリオンでは、2025年6月12日(木)、フィンランドによるナショナルデー「フィンランド・ナショナルデー」が開催されました。北欧ナショナルデーシリーズの最後を飾る本イベントでは、「Happiness Day of Finland(フィンランドの幸せの1日)」をテーマに、フィンランドが誇る持続可能なライフスタイルや文化を体験できる多彩なプログラムが展開されました。
■午前の部:公式オープニングセレモニーをナショナルデーホール「レイガーデン」にて開催
午前11時からの公式オープニングセレモニーには、2024年に大統領に就任したアレクサンデル・ストゥッブ大統領と、夫人であるスザンヌ・イネス=ストゥッブ氏が登壇。大統領は「幸福度世界一」と称される(※1)フィンランドの幸福の根底にあるものについてお話されました。
※1: 国連の「世界幸福度報告書」で8年連続、世界一幸福な国に選出(2025年)
「フィンランド式の”幸福のレシピ”は<平等>、<信頼>、そして<人生の意義>です。でも本当に大事なのは、それを「常に目指し続けること」なのです。私は、まさに多くのフィンランド人が自分自身に対して満足し、心地よく感じており、だからこそ幸せだと感じているのだと思います。自分の人生に意義を感じられなければ、本当の意味で幸せになることはできません。私たちは人生に意義をもたらしてくれる、さまざまな要素を見つけることができます。自然、森、湖、ラップランド、四季、群島、機能する社会など、何でも良いのです。最終的に、私は多くのフィンランド人が、どこにいようと「意義のある人生」を送っていると信じています。」とご挨拶され、多くの来場者の皆様から温かな拍手が送られました。

日本政府代表として、伊東良孝国務大臣(国際博覧会担当)からも「日本とフィンランドは1919年の外交関係樹立以来、100年以上にわたって深い友情に基づく、良好な関係を築いてまいりました。フィンランドは世界幸福度ランキングにおいて8年連続で第1位を獲得し、サウナ文化やウェルビーイングといったライフスタイルが日本でも、おおいに注目を集めているところであります。民間、学術分野における交流や両国の地方自治体間の交流も活発に行われており、さらに2023年はワーキングホリデー制度の運用を開始しました。今回の万博を機に、二国間の友好関係が一層深まりますことを確信いたしております。」との祝辞が述べられました。

続いて会場には今年で出版80周年を迎えるムーミンも登場。リトルミイと一緒に、会場に集まる来場者の皆様にステージから手を振り、そんなかわいらしい姿に、会場からは歓声が上がりました。


セレモニーのハイライトとして、フィンランドが誇る4人のアカペラグループTuuletar(トゥーレタル)が迫力のあるボーカルパフォーマンスを披露。続いてユーロビジョン2023で世界的に話題を呼んだフィンランドを代表するアーティスト「Käärijä(カーリヤ)」も登場し、スペシャルパフォーマンスを繰り広げました。会場には関係者・来場者が多く集まり、フィンランドが大切にする理念への理解を深め、共感が広がる時間となりました。


■サステナブル・ライフスタイルに関するセミナー、「サステナブル・ライフスタイル – 北欧スタイル」を開催
午後は北欧パビリオン内でフィンランド・テキスタイル&ファッション協会が主催のパネルディスカッションとネットワーキングイベントが開催されました。
「サステナブル・ライフスタイル – 北欧スタイル」をテーマに、本セミナーでは、フィンランドおよび日本のファッション・テキスタイル業界を代表するリーダーが登壇し、ファッション・テキスタイル業界がより持続可能な未来へと進むために果たすべき役割や、実際の取り組みについて議論が交わされました。企業経営者や研究者など幅広い視点が集まり、フィンランドと日本が共有するサステイナビリティの価値観を改めて確認する貴重な場となりました。

セミナーの締めくくりには、ヴィッレ・タヴィオ フィンランド外国貿易・開発大臣が登壇し、「本日、ファッションのより良い未来を築くことについてお話しできることを、大変光栄に思います。私たちの繊維産業には多くのサステナブルなイノベーションがあります。私は外国貿易・開発大臣として、フィンランドの“魔法のような秘密”を皆さんにお伝えしたいと思います。それは「素材」です。私たちは木材をよく使用したり、リサイクル素材や認証済みの生地を使用するなどしています。

フィンランドのイノベーションは、「素材」にとどまらず、ファッションのデザインや使用方法にも及んでいます。循環型経済は、フィンランドのファッション企業にとって中心的な考え方です。ここにいるフィンランド企業すべてに共通するのは、単に商品を作っているだけではなく、社会を変える活動をしているということです。彼らは、「ファッションは美しく、機能的で、責任あるものであるべきだ」と主張しています。そして、スタイルとサステイナビリティは両立できるということを示しているのです。そしてこれは、フィンランドだけの物語ではありません。日本をはじめとする世界中の国々と協力しながら、私たちはこうしたアイデアを共有し、学び合っています。」とご挨拶され、セミナーを締めくくりました。
■日本館と北欧パビリオンをご訪問
ストゥッブ大統領夫妻は、日本館をご訪問後、北欧パビリオンへ到着。パビリオン前では、フィンランドを始めとする北欧5カ国の政府代表、フィンランドから来日したガイドたち、そしてムーミンが大統領をお出迎えしました。展示エリアでは、ガイドが展示内容をフィンランド語・英語で説明し、和やかなひとときを過ごされました。ガイドたちは大統領夫妻の姿に目を輝かせ、会場全体が一体感に包まれる貴重なひとときとなりました。


■北欧パビリオンに広がった、「フィンランドの幸せ」を体感できる空間
イベント当日は、一般来場者の皆様向けにもフィンランドの文化を体験できるプログラムが展開されました。
冬の象徴であるサンタクロースが、フィンランドから来日。サンタクロース財団(Santa Claus Foundation)公認の“本物のサンタクロース”との記念撮影や交流を楽しみに、多くの来場者の皆様が列をなしました。かなり早いサンタの訪れと、優しい笑顔に、会場にはたくさんの笑顔が溢れました。

フィンランドの文化の象徴として知られるサウナも、北欧パビリオンに登場。屋外には、Harvia(ハルビア)社による最新型アウトドアサウナ「Kirami FinVision® Zero」が展示され、ひときわ注目を集めました。フィンランドは“サウナ大国”とも言われており、人口約540万人に対して約330万基ものサウナが存在しています。それほどまでに愛され、日常に根付いたサウナ文化が、来場者を歓迎しました。展示された「Kirami FinVision® Zero」は、サステナブルかつスタイリッシュなデザインで、未来のウェルビーイングを体現するサウナとして、多くの来場者の皆様が足を止め、外観からも“ととのい”を感じる瞬間となりました。
■夜の部:「Party Like a Finn(フィンランド人のようにパーティーしよう) ~ロック&ファッション~」スペシャルステージ
夜には、「Party Like a Finn(フィンランド人のようにパーティーしよう)~ロック&ファッション~」と題したスペシャルステージがナショナルデーホール「レイガーデン」にて開催され、ロック音楽と最先端の北欧ファッションが融合する、フィンランドらしさ満載のショーとなりました。

前半では、「Urban Wellbeing(都市型ウェルビーイング)」「Unique Classics(ユニーク・クラシックス)」「New Environment(環境に優しい新しい挑戦)」という3つのテーマで、フィンランドのライフスタイルとファッションブランドによるランウェイショーを展開。各ブランドの衣装を身にまとったモデルのバックグラウンドには午前の部の公式オープニングセレモニーでも登場したTuuletar(トゥーレタル)がパフォーマンスを披露。まさにロック音楽と最先端の北欧ファッションが融合した斬新な演出に会場も熱気に包まれました。
「都市型ウェルビーイング」では、Icepeak(アイスピーク), Luhta(ルフタ), Luhta Home(ルフタホーム), Myssyfarmi(ミッシファルミ), VIBAe(ヴィバ), Lapuan Kankurit(ラプアン カンクリ)など、日常に寄り添う実用的でスタイリッシュなライフスタイルブランドが登場。

「ユニーク・クラシックス」では、Mifuko(ミフコ), Pure Waste(ピュアウェイスト), Gauhar Helsinki(ガウハル・ヘルシンキ), Mai Niemi(マイ・ニエミ)らが、素材や技術にこだわったサステナブルかつ個性的なプロダクトを披露。

「環境に優しい新しい挑戦」では、次世代のフィンランドデザインとして、Vimma(ヴィンマ), Pispala Clothing(ピスパラ・クロージング), VirQ(ヴィルク), そしてSofia Ilmonen(ソフィア・イルモネン)といった注目の新進ブランドがラインナップ。中でも、Sofia Ilmonenは今回が日本初上陸となり、持続可能性とフェミニニティを融合した独創的な作品が注目を集めました。

ショーの演出は、ミニマルかつ洗練された空気感と、自然や再生素材を意識したサステナブルな取り組みが反映され、日常にある幸せを感じる、フィンランドらしいひとときとなりました。
ステージの後半には、ユーロビジョン2023で世界的に話題を呼んだアーティスト「Käärijä(カーリヤ)」が公式オープニングセレモニーに引き続き登場。緑の衣装に身を包んだ彼が放つエネルギッシュなステージに、会場の熱気は一気に最高潮へ。ラストには代表曲「Cha Cha Cha」のパフォーマンスでフロアは歓声と手拍子に包まれ、観客全員が“フィンランド流のパーティー”を全身で体感する、まさに圧巻のフィナーレとなりました。


■ニタ・ピルカマ(北欧パビリオン・フィンランド政府代表)からのコメント
「この日を通じて、フィンランドが大切にする“幸福”の本質や、その背景にある社会的価値が、日本の皆様に届くことを願ってやみません。文化、デザイン、教育、自然との共生――あらゆる側面で、今後も日本とフィンランドのつながりが深まることを期待しています。」
本イベントをもって、北欧パビリオンにおける5か国それぞれのナショナルデーは一区切りを迎えました。「北欧と共に、より良い明日へ(Towards a Better Future Together with the Nordics)」という共通のテーマのもと、各国が持つ価値観や政策、文化、外交的取り組みを来場者の皆様に直接届ける、かけがえのない5日間となりました。
今後も北欧パビリオンでは、北欧5カ国が共通で取り組むテーマに沿って開催する「Joint Nordic Event」や各国・パートナーとの連携によるセミナー、展示、文化イベントなどを通して、北欧諸国が推進するテクノロジー、イノベーション、サステイナビリティの取り組みを継続的に紹介してまいります。会期はまだまだ続きます。これからも、北欧の“より良い未来”を、世界の皆さまと共に分かち合えることを楽しみにしています。
北欧パビリオン オフィシャル素材のダウンロードはこちらから。
本イベントのオフィシャル素材のダウンロードはこちらから。
【北欧パビリオンについて】
人口2,700万人、GDP1兆6,000億米ドルを誇るヨーロッパ第5位、世界第10位の経済規模を持つ北欧5カ国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)からなるタイプAのパビリオンです。北欧5カ国パビリオンの万博参加は、2025年で3回目となります。2025年の大阪・関西万博では「ノルディック・サークル~北欧と共に、より良い明日へ~」をコンセプトに、北欧5カ国がより良い未来に向かって世界をリードするテクノロジー、イノベーション、サステイナビリティの3つの分野での先進的な取り組みをご紹介します。
【公式ウェブサイト】
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像