訃報 現代フランス絵画の巨匠コタボ逝去
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コタボは、1922年フランス南東部の町、サン=マルスランに生まれました。リヨン美術学校卒業後、1945年頃からフランス各地の展覧会に出品、1950年にプリ・ナショナル賞を受賞、1953年にフェネオン賞を受賞、画家としての将来を約束されました。ほぼ同時代にリヨン美術学校を卒業した画家、フサロ、トラフィムスらと共に、リヨン派新具象を形成し画壇の注目を集めました。単純化したフォルムと、中間色で厚塗りされた圧倒的なマチエールで構成してゆく独自の技法により、奥行きのある壮麗な絵画空間を構築する現代具象画家の第一人者でございます。
1946年以後、フランスはもとよりジュネーヴ、ミラノ、バーゼル、トリノ、アムステルダム、カラカス、台湾、韓国、東京、大阪などで相次いで個展が開催され、世界中で多くのファンを魅了しました。
作品はパリ市立美術館をはじめとして、フランス国外でもルクセンブルグ、トリノ、東京、山形の各美術館の買い上げを受け、その評価を揺るぎないものとし、ポール・ヴァレリーの「樹の対話」など、多くの著作の挿絵を手掛けるなど幅広い創作活動を行っておりました。
弊社では故人を偲び、追悼展を開催致します。日時につきましては、改めてご連絡させて頂きます。
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