医師1,096名に聞いた!『一斉休校によるメリット・デメリット』に関するアンケート調査について

今回の一斉休校措置がもたらした損失と、新型コロナウイルス蔓延による損失、どちらが大きいのか?

株式会社医師のとも

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、3月2日(月)より全国の小中高校が一斉休校に入りました。
学校再開を目前に控えた今、改めて一斉休校措置がもたらした効果・影響について、医師の皆様の見解ともに
発表してまいります。

実施期間:2020年3月19日(木)~2020年3月24日(火)
調査人数:20代~90代の医師1,096名
  • 設問:小中高の一斉休校によるメリットとデメリット、どちらが大きかったと思いますか


ここからは、医師の皆様の見解をもとに、各回答結果の中から一部を抜粋して、ご紹介します。

▼『メリットの方が大きい』の回答理由
多少のデメリットはあるものの、感染拡大防止の観点から『メリットの方が大きい』と考える回答が
もっとも多く、全体の4割近くを占めました。

1.感染拡大の防止
・クラスター感染の予防
・人の移動を制限できた
・小児は無症候性キャリアが多く、小児間というよりは、各家庭内での感染機会が減った
・新型感染症の対策として、医学的には不要不急の外出をしないことが基本である

2.国民の意識改善効果
・一斉休校とすることで、新型コロナウイルスに対する国民の関心を高めることができた
・在宅勤務など、働き方の見直しが強制的に進んだ

3.その他
・春休みも近かったため、学業には大きな影響がなく、経済への打撃も小さい措置であった
・医学的根拠はなくても、できることはすべて行った方がよい 


▼『デメリットの方が大きい』の回答理由
感染拡大防止には効果があるものの、小児が重症化するケースが少ないことから、一斉休校による
弊害の方が大きい
と考える意見が多かったです。

1.保護者の負担増
・就業困難になったことによる収入減
・子供の面倒を見る負荷が増えた
・職場では育児中スタッフが欠勤したことにより、出勤したスタッフに負荷がかかっている

2.子供たちへの悪影響
・生活リズムが崩れたり、運動不足につながる
・2週間以上の自宅待機によって、子供たちにストレスがかかる
・卒業式に参加できないなど、貴重な学生生活での思い出が作れないのはかわいそうである

3.教育現場の混乱
・教育格差が拡大する恐れがある

4.学校以外での集合・外出の制限が不十分
・学校以外(塾、学童など)の場所で集まっていることがある
・子供たちが繁華街に遊びに来ているのでは意味がない

5.その他
・給食産業等の業績低下につながる
・国民を不安にさせただけ


▼『わからない』の回答理由
・感染が拡大しているエリアと、感染者0名のエリアでは、効果も異なってくるため
・低年齢層での(不顕性感染を含めた)爆発的感染拡大を予防出来たメリットと同時に、
 保護者の就業制限によるデメリットの双方が関与しているため
・新型コロナウイルス感染症は現在も進行中であり、メリット・デメリットの判断には
 もう少し時間が必要と思う
 
  • 補足
今回のアンケート調査は、2020年3月19日(木)~2020年3月24日(火)に実施したものです。
さまざまなご意見が出ましたが、新型感染症への対策として、一斉休校措置はやむを得なかったと
思います。
一斉休校による損失と、新型コロナウイルスによる損失を比較することは、現時点では困難ですが、
今回の措置で多く意見の挙がった「登校できなくなった子どもたちと、その家族へのサポート」
については、早急に対策を講じる必要があります。

今後も医師のともではアンケート調査を継続し、医師の皆様の見解を発表してまいります。

▼関連アンケート調査①
【医師328名に聞いた】新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査結果について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000023562.html

▼関連アンケート調査②
医師1,096名に聞いた!『新型コロナウイルスがもたらす東京五輪への影響』に関するアンケート調査について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000023562.html

医師のともブログ内では、他のアンケート結果も公開中です。
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