ダウンロード数206万回を超える謎の防災アカウント「特務機関 NERV」と、石巻市出身の稀代のホワイトハッカー・石森大貴氏の 10 年を追った、初のドキュメントついに発売!
気象庁が「使命を共にする」と言い、エヴァンゲリオン版権元が活動を後押しする防災アカウント「特務機関NERV」の全貌がついに明らかに!
株式会社平凡社(東京都千代田区、代表取締役社長 下中美都)は、『防災アプリ 特務機関NERV(ネルフ)――最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』を、2022年2月26日に発売いたしました。
●最速の防災アカウント
「テレビの速報より10秒以上早い」と評される「特務機関NERV」は、地震情報や気象警報などの災害情報をどこよりも早く発信する防災アプリ&ツイッターアカウントです。2021年2月の福島県沖地震の際、気象庁の緊急地震速報を受信・解析し、情報を送り始めるのにかかった時間はわずか約0.3秒。地震速報や災害警報の速さと正確さでは右に出るアプリはありません。
●『エヴァ』ファンが遊びで始め、やがて社会インフラに
「特務機関NERV」とはもともと、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する組織名です。アカウントの始まりは2010年。『エヴァ』ファンの石森大貴氏が筑波大学在学中に「遊び」で始めたアカウントでした。当初、フォロワーは300人程度。しかし、東日本大震災が石森氏の運命を変えます。高校卒業まで暮らした実家は全壊。慕っていた伯母さんや知人を亡くしました。以来、彼は「防災情報配信」に全力を傾けるようになりました。
●気象庁が「使命を共にする」と言い、エヴァンゲリオン版権元が活動を後押し
2019年には自身が経営するITセキュリティ会社ゲヒルンから「特務機関NERV防災アプリ」をリリース。初日のダウンロードは10万回を記録し、現在のダウンロード数は206万回にのぼります。アプリリリースの際、気象庁は「使命を共にする」と言い、『エヴァンゲリオン』シリーズの制作を担う株式会社カラーも彼らの活動と情熱を認め、名称の使用を許可しました。
石森氏が何を思い、どのように「インフラ」と言える防災情報配信システムを築いていったのか。「天才」と呼ばれる技術力と、経験に裏打ちされた信念が結実するまでの情報と防災にかけた10年が、いま明らかになります。
本書序章「最速の防災アカウント」が下記リンク先記事で公開されています。ぜひご覧ください。 https://book.asahi.com/jinbun/article/14524122 |
<書誌情報>
『防災アプリ 特務機関NERV――最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』
川口穣(著)
定価1,760円(本体1,600円+税)
ISBN:978-4-582-82493-3
体裁:四六判、並製、288頁
発売日:2022年2月26日
書籍紹介サイト:https://www.heibonsha.co.jp/book/b598262.html
<もくじ>
序 章 最速の防災アカウント
第一章 3月11日
第二章 熱意と技術
第三章 Lアラートと作画システム
第四章 起業と経営
第五章 防災アカウントとして
第六章 災害と、新たな挑戦
第七章 「情報では命を救えない」
第八章 哲学と実装
第九章 特務機関NERV防災アプリ
終 章 反省とは、未来を考えること
[寄稿] 『防災アプリ 特務機関NERV』刊行によせて 石森大貴
[年表] 特務機関NERVの歩み
<著者プロフィール>
川口穣(かわぐち・みのり)
ノンフィクションライター。1987年、北海道札幌市生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員として中央アジア・ウズベキスタン共和国に派遣、同国滞在中の2011年にライター活動を開始。登山雑誌の編集者を経て、現在はニュース週刊誌『AERA』(朝日新聞出版)などで取材・執筆を行う。編集・文を担当した書籍に竹内洋岳『下山の哲学――登るために下る』(太郎次郎社エディタス)など。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙『石巻復興きずな新聞』副編集長。
<石森大貴プロフィール>
石森大貴(いしもり・だいき)
ゲヒルン株式会社代表取締役。宮城県石巻市出身、1990年生まれ。10歳からプログラミングを始め、12歳でレンタルサーバーサービスを開始。高校時代、ドラマ『ブラッディ・マンデイ』のクラッキングシーンをブログで解説したことがドラマを監修した情報セキュリティ会社の目に留まり、擬似的ハッキングによる脆弱性診断などを開始するきっかけに。2010年、ツイッターアカウント「特務機関NERV」を開設、同年ゲヒルンを創業。東日本大震災時には節電を呼びかける「ヤシマ作戦」を展開した。2019年には「特務機関NERV防災アプリ」をリリース。一般社団法人セキュリティ・キャンプ協議会理事。
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